Webサイト運用という沼にはまった話#(社内)転職体験記
「社内転職」という言葉はないかもしれないけど、部署が変わる=ほぼほぼ転職と同じように仕事の仕方もスタイルも変わると思うので、以前noteが募集していた「#転職体験記」というお題に、今さらながら乗じて経験を書いてみようと思いました。
2015年に育児休暇に入る時、私はサイボウズで広報を担当していました。
妊娠が判明する前から頼りになる後輩も入っていましたし、取材や製品発表に合わせたプレスリリースやイベントをセットするなど、自身の都合で仕事の時間が調整しづらい部門に戻れる自信もオファーもなかったし、とはいえじゃあマーケティング部で何ができるんだろう?という感じだったので、いったんマーケティング部長付けで戻ることになりました。
当時、マーケティング部長自らがサイボウズの4つのクラウドサービスすべてを横ぐしでみることを担当されていた事もあり、クラウドサービスの基盤を説明する「www.cybozu.com」というサイトのリニューアルを担当することになりました。
もともと広報になる前にも、カタログやWebサイトなどの制作物全般を扱う部門にいたので、Webサイトのディレクションにも携わっていたのですが、あくまで作るところの進行管理だけで、作った後の効果測定などには携わっていませんでした。
そして、私が広報をやっていた当時、おかげさまでサイボウズは働き方に関する取材依頼が大量に来てまして、取材対応に追われる合間に、製品プレスリリースを書いたり、イベントを実施したりキャラバンを実施したり、その都度の出席記者さんの数や記事の掲載数などのスポットの結果しか見えてませんでした。
復帰後、リニューアルしたサイトのなんちゃって担当にさせてもらってからは、じっくりサイトとその結果に向き合う時間もできました。昔は作っただけでどのように使われているかまでは考えが及んでいなかったのですが、アクセス解析や行動履歴から見えて来ること、サーチコンソールやサイト内検索で分かる「検索ワード」などから、訪問者が求めていることを想像することができることを知りました。
いやあ、もう、覚えたてのGoogleアナリティクスとか、サーチコンソールなどを見るのが楽しくてしょうがないってのがあふれ出ちゃってますね。今見るとはずかしい。
広報時代にやっていたプレスリリースのライティングや製品リリースなどのイベントは、事前に練りに練ることはできますが、出した瞬間にもう取り戻せない一発勝負的なものです。それに対し、Webサイトは公開しながら並行して現状分析し、大きなリニューアルのみならずちょっとした改善を実施していけます。結果を見て、仮説が間違っているかもと思ったら再度仮説を立てて改善して検証ができるのです。ああ、なんて楽しいんでしょう♪
この時は、cybozu.comの直帰率の高さに目をつけ、その人たちがどんな検索ワードできてその後どういう行動をしたかを見て、弊社のクラウドサービスのログインページを探していると仮説を立て、当時のサービス側の担当者と協力し、共通のログインページを作成・グローバルナビゲーションにリンクを付けたのでした。現在ではそのページは検索トップになり、使われているのが目に見えてわかる変化を生み出せたのはうれしかったです。
結果、最初は兼任という形でWebチームにジョインしてたのですが、このWebサイトの運用改善の沼にはまったことで楽しさを知り、覚悟を決めてWebチームに正式に移動しました。
今ではWebサイトの運用からWebサイトを置くインフラの運用に私の仕事は変わりました。今度はAWSやその上で動く新たなサービス技術・セキュリティの沼にはまっています。
転職する勇気までは出ないけれど、今の仕事にもやもやしたり、新しい挑戦をしてみたい時は、部署異動という名の社内転職をしてみてもよいのかもしれません。選択肢はいつだって多い方がいいですから。(社内)転職を通して、新たな沼を探してみるのはいかがでしょう。
おまけ
私が復職したのは2016年なのですが、その後
サイボウズには大人の体験入部という制度もできました。
https://cybozu.backstage.cybozu.co.jp/n/nc4e93b137b4a
体験でも兼務でも、覚悟を決める前に試せるというのはすごくありがたいですよね。
だって同じ会社だって部署が変われば上司も違うし進め方も変わる、するとまるで転職したかのように何もかもが変わりますからね。
※写真はCHAN☆CRRY@高円寺(間借り)