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文フリ初参戦でおかねを忘れる 【エッセイ】
文学フリマ東京38 に行きました!
私は note やステキブンゲイで文章を公開していて、これからも書いていこうと思っています。
文フリの存在は知っていましたが、知っているひとが出展するということもなかったので、足を運んだことはありませんでした。
今回も知っているひとはいないのですが、文フリをこの目で見てみようと思い立ち、単身ふらりと入場しました。
入場料はサイトで確認していました。
当日券のリストバンドを五百円玉2枚と交換します。
会場の一つに入り、一旦壁際に立ち止まって、会場内を眺め、パンフレットの出展者一覧に目を通します。
サークル名を読むだけでも楽しいです。
「ADHD じん」が目に止まりました。
何を隠そう、私も ADHD の特性に掻き混ぜられて生きている一人なのです。
ブースに行き、見本を読ませていただきました。
ADHD 当事者の美大生が中心となって、当事者の体験などを綴った ZINE のようです。
(という紹介では正確さが足りないかもしれないので、ぜひ公式のインスタグラムをご覧ください → @adhd_zine)
ADHD の実感が活字になっているのを見たことがなかったので、脳の新しい回路が開くときのような、新鮮な気持ちになりました。
けれどページをめくっているさなか、現金をほとんど持っていないことに気付きます。
掲示を見ると、1冊 800円。
私は身につけている鞄の中の、白い財布を思い浮かべました。
先週は、千円札が1枚と、一円玉が数枚入っていて、
それを 200円台のお菓子を買うときに崩して残りが 800円くらいになり、
今日ここに来る前に、入場料のために五百円玉を1枚入れて、
先週千円札を崩して現れた五百円玉と合わせて 1000円の入場料を支払ったから、
今は 300円と少ししか入っていません。
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何度も計算しましたが、頭の中の財布の中身は増えません。
どうしましょう、試し読みだけして立ち去るなんて冷淡です……。
けれど、買うことができないので、わたしはそっと立ち去りました。
新刊が2号目だったので、もし次回も出展されたら真っ先に「ADHD じん」のブースに来よう、と思い定めて。
東京湾の近く、四角い建物の中に、手を掛けて作り上げた1冊がたくさん存在していて、手を掛けた方が集まっているのを、目の当たりにしました。
楽しんで必死になって書いている方々の実在を知りました。
願わくば、まだ見ぬ仲間と共に、私もブースの内側に座らんことを。