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【読書感想】私の生活改善運動「これでいいや」を放置しない。

 Twitterにてココさんがおすすめされていて気になっていた、安達茉莉子さん著「私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE」を読んだので、自分用も兼ねて、感想を。




①生活改善運動とは


 まず、この本でいう「生活改善運動」とは。

 個人的に実践してきた定義でこの言葉を使わせてもらいたい。それは、自分の心地よさ、快・不快を判別し、より幸福なほうに向けて生活の諸側面を改善していく自主的で内発的な運動だ。
 タオルやシーツ、ゴミ箱、セーター、靴、家具など具体的なモノから、住居や仕事、人間関係など様々なレベルで、自分にとっての幸せが何なのかを探り、幸せに生活していくための具体的な行動をとっていく。「これでいいや」で選ばないこと。「実は好きじゃない」を放置しないこと。(引用/私の生活改善運動)


 む、胸が痛い〜!!!!!


 「これでいいや」で選んでるものって、正直、たくさんあると思う。いやだって、実際全部に全力を注ぐなんて現実的に、無理だもの……。


 ここで、本は変わるが、ミニマリストしぶさん著「手ぶらで生きる」の一部を引用させていただく。

 「最大化」とはすべての選択肢を探り、品定めし、最高のものを得ようとすること。一方「満足化」は、自分が必要とするものを考え、そのニーズを満たすと思った最初のものを選択すること。(引用/手ぶらで生きる)

 最大化、これはとにかくいろんなものと比較しまくって、とびっきりのお気に入りを見つけ出すこと。対して満足化は、「これでいいや」ではなく「これで充分だ」だと思うこと。
 ここには諦めではなく、納得がある。


 自分の持ち物全てに最高を求めていてはキリがない。自分のリソース、これは資金だけではなく、思考力や体力も含めて、限りが有るのだから。


「人生は短い。しょうもないもん使ってる場合やあらへん」そう言って、Yさんは三回試着をしに行ったドイツ製のヴィンテージメガネを手に入れて幸せそうにしていた。ちゃっかり、レンズはまた別の安いところで入れてもらいながら。(引用/私の生活改善運動)

 私の生活改善運動に出てくる、筆者の師匠的ポジションのSさん。「しょうもないもん使ってる場合やあらへん」と、時間を(きっと費用も)たくさんかけてメガネフレームを選びつつも、ちゃっかりレンズは安いところで入れてもらっている。メガネフレームは最大化で、レンズは満足化。こういった、メリハリが大事なんだと思う。(この描写があるから、Sさんがただの大富豪なのではなく努力して自分の世界を作り上げている人なんだな、というのが見えてくる。)


 ここまでを通して、

・自分の持ち物の中で「好き」度が高いもの
・自分を不快にさせるもの

 から、生活改善運動に取り組んでいくのがいいんじゃないかな、と思った。



②今の私の「これでいいや」


 じゃあ、私事にしたときに。私が生活改善運動に取り組んでいくとすれば、なにから取り組むべきだろう、と考える。

 自分の持ち物の中で「好き」度が高いものはやはりファッション系のものかな、と思う。これについては、何度も自問自答を繰り返して、常にアップデートしていると自負している。もちろん、少し妥協して選んだアイテムもあるが、納得した上での「これで充分」、上記で言う満足化は図れていると思う(服にはおしゃれ以外の役割が必要なこともあるのだ…!)

 次に、自分を不快にさせるもの、について考える。

 私は今の自宅(賃貸)のインテリアに、実は全ッッッく納得いっていない。
 
転勤族の私は、突然の異動により突然の引っ越し作業に追われ、充分に選ぶ時間もないままにカーテンを買った。テレビ台もサイズさえ合えばいいやと買った。床の色がライトブラウンで家具がダークブラウンでちぐはぐでも、仕方のないことだと自分を無理矢理納得させてきた。
 またどうせ転勤するのだから。たった数年、我慢すればよいのだから。

 でもこの生活改善運動を読んで、真っ先に今取り組むべきはインテリアだとはっきり思った。
 この部屋にいつまで住むかはたしかにわからないけど、そんなこといったらこの人生だっていつ終わるかも分からないのだ。貴重な毎日の大半を過ごすこの家を、このままにしていいはずがないと思った。


 ただし、ふたつ問題があった。まずは私に劇的にセンスがないこと。ふたつめに、私はミニマリスト気質で、実用性のない、いわゆる飾りアイテムを嫌う傾向があること。(…嫌うというよりは、買ったときは「素敵!」と思うんだけど…少しすると処分したくなってしまう、やっかいなタチなのだ…)

 たぶんね、今の部屋も、いいかんじのラグを敷いて、いいかんじの絵を飾って、いいかんじの観葉植物とか置いたら、少しはおしゃれになるんだと思う。でもそれはちょっと、嫌なのよ(なんてわがままなんだ)

 そこで私はプロを頼ることにした。ネットの海を探してみると、部屋の写真や寸法を送りプロからアドバイスをもらえるというサービスはたくさんあった。
 そのうち、お手頃価格かつ親切そうな方と巡り会えたので、先日早速、連絡を取った。
 「今ある家具を買い替えるとか、色を塗り替えるとかはやります。ちぐはぐな部屋に統一感を出したいです。ただ、アイテムの数は、できればあんまり増やしたくないんです…」というわがままを不躾ながらもそのままお伝えした。「うん、やってみますね!」と心強いお返事をいただいた。
 「第一案まで数週間かかると思います。お待ち下さいね」と言われて、この低価格で私の部屋なんかにそんなに時間をかけて検討してくださるのか!?と恐縮してしまったが。

 これはもう、本当に、一昨日!依頼したばかりのタイムリーな話。案をいただけるのを、とても楽しみにしている。

 いつまで住むか分からないから、と、「実は好きじゃない」を放置し続けていた部屋。けれど、その長いか短いか分からない期間中、ずっとモヤモヤし続けるのはやめた。
 私は素敵な部屋に、住むのよ〜〜!!



③「コンセプトが定まらない」悩みに寄せて


 コンセプトが決まらない、または、決めたつもりが揺らいでしまった。そんなお悩みは自問自答ガールズをはじめとするファッション好きにはよくあることだと思うのだが、こちらの言葉が染みたので共有したい。


 寄港地が定まらないような気持ちでいたが、定まるも何もないのだった。この世界は広く、素晴らしいものは無限にある。そのなかで、私は、漂流者であり、旅人である。各地での出会いを喜び、得たものを身につける。そんなふうにしていけばいいだけなのだった。着られる服、所有できる服には限りがある。だから、ひとつひとつを大事にしていきたい。好きな服との幸福な出会いを、果敢に探していけばいい。(私の生活改善運動/引用)

 そっか〜〜〜!!!

 私、どこかひとつの港を選び抜いて、そこの理解を深めることが正解だと思っていた。「私だけのたったひとつの港」を選ばなくちゃいけないと思ってた。

 ちがうんだ。各地での出会いを大事にしながら、そのときそのときで選ぶ港は変えていっていいんだ。むしろ果敢に新しい出会いを探していっていいんだ。

 そのときが幸福であれば、それでいいんだ。


 コンセプトが決まらない&ゆらぎがちなみなさま、どうですか。染みませんか。私は染みました!!!!!!
 コンセプトもファッションの方向性も好きな色もなにもかもがす〜ぐ変わってしまう気分屋な自分が、芯が通っていないようで嫌だなと思ってた。でも逆に言えばフットワークが軽いともいえるんだな。
 これからも私はいろんな港を渡り歩きながら、素敵なものを探し続けて、素敵なものを心に残しながら、自分に取り入れながら、生きてゆけばいいのだな!


 以上、自分語りを含めまくった感想でした。こちらの本は他にもたっくさんの名言や実例が詰まっており、筆者が生活改善運動を通して人生をより素敵にしていく様が描かれています。気になった方はぜひ本も読んでみてください〜!!!






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