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ゲームの世界へ誘う音楽【どうぶつの森(とたけけ)】


前日のお昼にたっぷりと睡眠を取り、日付が変わるのを待ち、自宅最寄り駅からの終電に乗り、私は待ち望んでいたとあるゲームを買いに行きました。

今から家に帰るであろう人たちが乗る終電の中、今からゲームを買いに向かう人物なんて恐らく私だけだったでしょう。

なんだか夜に家を抜け出して遊びに行ってるみたいで、わくわくどきどきしながら夜道を歩いたことを今でも覚えています。

なんてったってゲームを買いに終電に乗るなんて、人生初の経験でしたから。


2020年3月20日。

日付が変わると同時に発売となった


『あつまれ どうぶつの森』



任天堂の人気作品「どうぶつの森」の新作、ということで、発表時から人気を集めていましたが、外出自粛が推奨され、おうちで過ごす時間が増えていたこともあり、かなり話題となったこの作品。

普段あまりゲームをしない人でもこの作品を遊んだ人は多くいるんじゃないでしょうか。
スイッチ同梱版は、製造数が少ないこともあり、各店で抽選販売。

かくいう私も、6件ほど抽選販売に申し込み、なんとか1件だけ無事当選し、発売日当日に受け取りに行ったのです。

受け取り後、終電はなかったので(終電に乗って来たので当たり前ですが…笑)タクシーで帰り、出勤前ギリギリまで夢中で遊んでいました。

『あつまれ どうぶつの森』の魅力については、まぁいつか語るとして…笑




そんなどうぶつの森シリーズが、今年で20周年を迎えたそうです!

そして、それを記念して、あつまれどうぶつの森のサウンドトラックが6月9日に発売となりました!
ゲームのサントラは今まで買ったことがなかったのですが、

こちらはどうしても欲しくて、発売日に購入しました。

と言っても購入したのは、
「あつまれどうぶつの森のサウンドトラック」の方ではなく、
「とたけけミュージック集」!

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「どうぶつの森」を知らない方に説明すると、
どうぶつの森シリーズは、主人公が、どうぶつたちと気ままにスローライフを過ごす、まったりと遊べるゲームとなっています。

そして、そのシリーズを通して登場する、人気キャラクターの一人(一匹?)が、「とたけけ」。

凛々しい眉毛にアコースティックギターを持っている白い犬のキャラクターです。
彼はミュージシャンであり、彼の作った曲をゲーム内で聴くことができます。

ライブでとたけけの歌ありの曲を聞いて、聴き終わったらその歌のCD(歌なし)がもらえるという仕様。

そのCD全集が、この「とたけけミュージック集」に集約されています。

曲数は、なんと95曲!

1曲2分未満の短い曲ではありますが、この曲たちがとっても魅力的なのです。

どうぶつの森E +時代から遊んできた身としては、どうぶつの森のキャラクターというだけで愛らしく思えてしまうのですが、そんな贔屓目を無しにしても、とたけけの曲たちは多彩で素晴らしいのです。


①ジャンルに分かれた多彩な曲たち。


とたけけの曲の大半は『けけ○○』というタイトルになっています。

どういったものがあるかというと、
『けけアイドル』
『けけカントリー』
『けけジャズ』
『けけメタル』
など。

これらのタイトルを見ただけで、どのような雰囲気の曲なのかあらかた想像つきますよね。

これが、とたけけの曲の面白いところで、
今回の「とたけけミュージック集」に入っている小冊子「TOTAKEKE The trajectory」にはジャンル別音楽解説なんかもあったりします。

簡単にいうと、とたけけの曲95曲を聴くだけで、いろんなジャンルの曲を聴くことができちゃいます!!

そしてこの冊子、とっても興味深くて面白いんです…!
音楽ジャンルに詳しくない人も、これをみながら改めて曲を聴くと、なるほど、この音、このフレーズがあるからこういうジャンルになるのかぁ、という知識を得られます。
現実世界で、どんなジャンルの曲が好きかわからない、というあつ森プレイヤーは、ぜひ彼の生み出した95曲の中からお気に入りを見つけてほしい!

きっとそこからあなたの音楽は広がっていきますよ!!


(私の好きな曲については、また後ほど。)

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②短いながらもしっかりと印象が伝わる曲。


このミュージック集には、3ディスク、全95曲が入っていますが、先述したように、1曲1曲は2分弱以内の短い曲になっています。

しかも、フレーズで見ていくと、1分少しのフレーズを繰り返している曲が多いんです。
歌なし(インストゥルメンタル)で、1分少しのフレーズだけで、ジャンルがはっきりと伝わる楽曲になっています。

使われている楽器はもちろん、音の長さだったり、テンポでそれらが伝わる、というのがすごい。

曲のジャンルなんてよくわからない、という人も、
『けけジャズ』を聴くと、おしゃれなバーでこういう曲流れてそう〜という感想を抱くはず!
そういう印象づけを2分弱の曲で表現できているのが、とたけけの楽曲の魅力の1つです。


③ゲーム世界を現実世界に。


楽曲について語ってきましたが、正直あつまれどうぶつの森の音楽、という観点では、これに尽きるかと思います。

あつまれどうぶつの森の主人公(プレイキャラクター)が住まう世界で流れる音楽を実際に家で流すことができる。
正直これだけで買う価値あるなぁ、と思います。

どうぶつの森では、プレイヤーが自分の家を持っているのですが、その部屋にラジカセなどの音楽再生機を置けば手に入れたとたけけのCDを流すことができるんです。
(あつまれどうぶつの森では、部屋だけでなく、外にもCDを流すことができるようになっています!これはすごく嬉しかったなぁ〜)


お気に入りの曲を自分の部屋で流す
なんとも現実の生活のようなゲームの世界ですが、
それを現実世界に逆輸入できるのがこのCD。

このCDを流すだけで、あなたの部屋もあつまれどうぶつの森の世界になっちゃいます!

目を閉じたら本当にゲームの世界に入ったような感覚になります!おすすめ!


④CDジャケット(アートワーク)が良い


これは曲とは少し離れた観点になりますが、とたけけの楽曲には、すべてジャケットがついています。
つまり、CDのアートワーク。

これがどれも味があって良いんですよね…

今作あつまれどうぶつの森では、CDを壁に飾れたりするので、あつまれどうぶつの森の世界でも私はお気に入りのデザインのCDを壁に飾っています…笑

それぞれ楽曲に合ったデザインになっていることはもちろん、ジャケットには、とたけけが様々な風貌で描かれているので、ジャケットを楽しむのもとたけけの楽曲の楽しみ方です。

現実世界でもCDジャケットを見て、
「おっ、このジャケットいいな〜聴いてみよ〜買ってみよ〜!」
となることがあると思いますが、それがゲームの世界でも味わえる、という、どうぶつの森製作陣のとたけけの音楽に対する熱を感じますね!!素敵!

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たくさん魅力について語りましたが、どうぶつの森をプレイしたことがある人も、ない人は是非とも!この機会に聞いてみてください。

ただのゲーム内音楽と侮るなかれです!

さて、「とたけけミュージック集」はディスク三枚組になっているので、ここからは、私の好きな曲を書き連ねていきます。

ストリーミング配信をしていないみたいなので、是非CDを購入してみてください◎

ちなみに、CD3枚組小冊子付きで4400円という破格!!
一聴の価値ありなので、きになる方は是非◎
とたけけの音楽から自分の好きな曲を見つけると自分の好きな音楽系統もわかる、という自分分析チャートにもなるのでおすすめです!!笑






【DISC1】魅力的な曲たち。


『アーバンけけ』

SoulMusicに分類されるこの曲。

Youtubeで聞いていた時に、コメントで、椎名林檎感がある、と書かれていました。笑

スローテンポで聴き心地の良いメロディは確かに耳に残りやすいなぁ、と思ったり。
「アーバン」という単語がふさわしいようなメロディです。


『うたたねのゆめ』

ネットで話題になった某ホラー村で流れていた楽曲がこれだったこともあり、ホラーなイメージを持たれているこの曲。
(私は、3DS版はプレイしていなかったので、後からその村のことを知りました)

最初に流れるメロディでどこか厳かな印象を持つのですが、後から震えている音色が加わることで不安な気持ちになります。

個人的に、ホラー的な怖さ、というよりは、壮大な宇宙に一人放り出された宇宙飛行士、みたいな印象を持つ曲です。


『おさんぽ』

口笛で吹きたくなるような、軽快で明るくて可愛いメロディ。
この曲はWiiの街へ行こうよどうぶつのもりでよく流していました。


『おととい』

とたけけの曲の中で思い出の曲を3つ挙げて!と言われたら、私は確実にこの曲が入ります。

この曲のメロディがとっても好きで、初めてどうぶつの森をプレイした、ゲームキューブのどうぶつの森E+でよく流していました。

カフェとかに流れてそうなメロディです。
ジャケットも黒背景でかっこいいのです。


『きみのたんじょうび』

これは好きな曲、というか、すごいな、と思った曲。
曲名通り、プレイヤーの誕生日にとたけけが歌ってくれる曲なのですが、
誕生日の曲、といえば、
「ハッピバースデートゥーユー♪」
という誰もが知るあの曲があるじゃないですか。
というか、そのほかの曲が思い浮かばないくらい、誕生日=あの曲という印象なのですが、
この曲は、聞いてもらえばわかる通り、紛れもなく誕生日ソングなんです。

あの「ハッピバースデートゥーユー♪」と同じように、島のどうぶつたちが声を合わせて歌ってくれる様子が浮かぶような、そんな曲。

2分ちょっとで誕生日の歌を表現する任天堂すごい…と感動しました。笑



『けけアイドル』

この曲はいろんな住民に歌ってもらっている動画をよく見かけます。人気曲なんですね〜。
確かに、可愛い。

そこはかとなく漂うチープな昭和アイドル感。

でも、そこが良い!笑

ちなみにジャンル分けとしては、日本の音楽民謡に入っています。

大学時にポピュラー音楽講座を受けたことがあるのですが、やはり日本の音楽の歴史を語る上で、アイドル曲という存在は大きいんですね〜。



『けけガムラン』

あつまれどうぶつの森で、私の島に来た住民の家でかかっていたこの曲。(どの住民かは忘れてしまいました…)
後ろで繰り返される一定のメロディ。
それを穏やかに聞いていたら急にメロディが高速連弾のようになってびっくりしました。
でもこのメロディ・リズムは中毒性がある…

ちなみにこちらは、ワールドミュージックというジャンルで、インドネシアの音楽に分類されるようです。
ジャンル分けとかを見ていくと知らないことばかりでまた違った楽しさがあります…



『けけけいじ』
こちらの曲も、好きな曲というか、さすがの表現だな、と思わざるを得ない曲。

アートワークからもわかるように、昭和の刑事ドラマを彷彿とさせるメロディ。

昭和刑事ドラマを見たことがない私にも伝わるくらいなので、音楽から連想させるこの力は本当にすごいなぁ、と思いますね。



『けけジャズ』

正直曲名だけでもう好きだな、と知ってました。笑

ジャズ曲特有の低音のメロディが心地よくて好きです。

『けけじょんがら』

アートワークからわかるように、三味線を使った曲。

そして、この曲の魅力に今作から気付きました。
「この曲、めちゃくちゃかっこいい…!!」と。
メロディは主旋律と副旋律2つに分かれているシンプルな音構成なのですが、そのメロディの掛け合わせがすごくかっこいい…!
しかもこの曲、1分5秒。という他と比べてもとっても短い曲なのですが、しっかり、初めと盛り上がりそして結びのメロディで構成されています。



さて、ここまでDISC1の収録曲についてたくさん挙げてきましたが、DISC2、3は次回…!(思ったより長くなったので…)
冒頭でも挙げましたが、このCDについてくる小冊子「TOTAKEKE The trajectory」がとにかく面白い…!!
各ジャンルの説明が書かれているので、音楽の歴史を感じられますし、そのジャンルの特色も書かれているので、初心者にも優しい簡単な音楽ジャンル解説書にもなっています。
曲を聞いて、ジャンル当てをしてみるのも楽しいかもしれない……


多ジャンルに渡る"とたけけ"の曲。
短い曲の中に特徴がわかりやすくぎゅっと詰まっていて、本当に秀逸だなぁ、と改めて思いました。
正直、音楽の授業とかに使われてもいいくらいだと思ってます。

人気ゲーム音楽から紐解く音楽のジャンル歴史!とかあったら面白そう。
私がその授業受けたい。笑


音楽って、記憶(体験)と深く結びつくものだと思っているので、ゲームの世界に浸れるゲーム音楽は、ゲームにおいて欠かせない、重要視されるところでもあると思うんですよね。


ゲーム世界を創り上げる音楽。
私たち(プレイヤー)の体験と共にある音楽。

音楽に注目してゲームをやってみるとまた違った発見や気づきがあるかもしれません!

では、また、次回へ続く……!


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ちなみに、私のどうぶつの森の推し住民はオオカミ族の子達です。
中でも初期の頃から島に住んでるシベリア(画像左のオオカミ)は大親友だと(勝手に)思ってます。笑



きいろ。


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