【乃村工藝社さんに学ぶ建築DX】BIM食わず嫌いの皆さまへ -NOMURA BIM FUTURE 出展を終えて-
こんにちは。株式会社AMDlabの新嶋です。
先日、弊社の建築チームが乃村工藝社さまの社内イベント、「NOMURA BIM FUTURE」に出展させて頂きましたので、その模様をお伝えします。
「BIMと聞くと鳥肌が立つ。」
「BIMは分かる人に任せたい。」
BIMにこれから触れる方の中には、億劫になっている方も多いかと思います。
そんな、BIMへの恐れを抱える(?)社員さんの心に寄り添う、素敵な社内イベント『NOMURA BIM FUTURE』から、BIM推進のヒントを頂きます。
普段、BIMを含む建築DXで設計支援のお手伝いをしている弊社としては、学びがいっぱいのイベントでした。
私個人としても、「BIM食わず嫌いの皆さまへ」届け!という思いです。
社内BIMイベント「NOMURA BIM FUTURE」への出展
この「NOMURA BIM FUTURE」というイベントは、乃村工藝社さまが主催する社内向けBIMイベントです。
主にBIMに関心のある社員さんのために、BIM関連企業との交流を通じて、BIMへのさらなる興味のきっかけと、ビジネスの機会を作ろうという内容です。
楽しむイベントに楽しめるデモ
そう聞くと少しお堅い研修のようですが、このイベントは「慰労会」を兼ねた楽しむイベントとして企画されているところが”粋”です。
弊社を含む外部の企業は、第二部の「交流会」に招待して頂きました。
AMDlabでは、普段から社員全員がフルリモートで働いているため、こうしたリアルイベントへの参加はそれ自体が楽しみです。
第二部の「交流会」は会場全体が立食パーティー形式で、事前に頂いた会場資料の中にも「ケータリング」や「DJデッキ」との記載があり、何やら楽しそうな雰囲気があふれています。
会場の一角には謎の「BIMドリンクコーナー」まで・・・!
「NOMURA BIM FUTURE」はBIMの可能性を発信するイベントで、頂いた事前資料から、大切にされているサブテーマは「BIMを楽しむ」だと確信します。(※個人の見解です)
そのため弊社では、来場者がコンピューテーショナルデザインの可能性を楽しく体験できることを目指して、この日のためのデモを2つ用意して臨みました。
当日、楽しみを胸に弊社建築チームはいざ乃村工藝社さま本社のあるお台場へ!
建築設計×AI体験
会場フロアに着いてすぐに迎えてくれたのがコチラ。
「BIM教育受講 おつカレー」と書かれたカレータワー。
展示のセッティング前からすでに楽しそうな雰囲気です。
さて、弊社が用意した2つのデモですが、
ひとつは「Revit Copilot」(Case.1)
もう一つは「間取り自動生成おはじきゲーム」(Case.2)
デモのベースに選んだツールは、建築設計デザインの定番であるRevitとRhinocerosです。
立食パーティーの形式でも、気軽に楽しみながらBIMやコンピューテーショナルデザインへの興味を深めてもらいたいと考えたため、最近身近なテーマ「AI」を広く捉えつつ、「建築設計×AI」のサブテーマでデモを用意しました。
それぞれのデモについて、少しご紹介します。
Case.1 「Revit Copilot」
こちらはRevitを使ったデモで、「ChatGPTに音声入力で指示するとRevit上で実行してくれるRevitアドイン」を目指したものです。音声で「通り芯を4本引いて」などと指示をすると、その指示を実行するためのソースコードを返してくれます。今回は簡易版なので、返してくれたソースコードを人間がちょっぴり手直しして実行してあげます。すると画面上に4本の通り芯が作成されます。精度の問題はありますが、「(特定の)○○オブジェクトの数を数えて」などといった指示もこなしてくれました。
このデモの原型は、下記の記事で担当エンジニアがまとめてくれているので是非ご覧ください!
Case.2 「間取り自動生成おはじきゲーム」
こちらはRhinocerosを使ったデモで、「Rhinocerosを外部コントローラー入力で操作する、間取り生成ゲーム」です。Rhinocerosのビジュアルプログラミング言語(VPL)であるGrasshopperと、Grasshopperの物理演算アドインであるKangarooを使っています。ベースとなる平面区画に向かって球を飛ばすと、玉の位置を起点に間取りが自動で生成されます。
このデモで利用している「Kangaroo」については、下記の記事で担当エンジニアがまとめてくれているのでこちらも是非ご覧ください!
気軽にデモに触れて頂いて、BIMへの興味を深めてもらいたい!
そんな気持ちでエンジニアたちがこのイベントのために即席で作ってくれました。
実際に体験頂いた皆さまの声も少しご紹介します。
来場者の声
お越しいただいた社員の方々はBIM初心者の方から上級者の方まで、設計業務への関わり方も様々。
「Revit Copilotなんてあったんですか?!」
「このアドインいくらで買えるんですか?」
「AIの活用で専門的な知識が無くても部署を越えて会話できるツールになっていて面白い」
「プログラミングの知識が無くても言葉で操作できるのはすごい」
などなど、嬉しいコメントを頂きました。
弊社としても社員の皆さまの声を直接聞くことができ、とても有意義な時間となりました。
楽しむ演出でいっぱいのイベントのおかげか、質問や議論も起こりやすかったと感じます。
たくさんのご意見ありがとうございました!
イベントを終えて
今回は製品ではない簡易的な「建築設計×AI」のデモの実演でした。体験して頂いた方々の反応をまとめると、
①簡単な操作(入力)は扱う人を選ばないので学習コストを下げられそう
②大量の情報を一度に処理できて、設計スピードの向上が期待できそう
③設計者と非設計者のコミュニケーションの垣根を越えることが出来そう
といった可能性を、デモを通じて感じて頂けたように思います。
「簡単にする」「効率を上げる」は大きなテーマですが、まだまだ既存の建築ツールは学習コストが高く、会社全体で見ると、一人一人がしっかり使えるようになるまでが大変な道のりです。
いかに楽しむか、楽しいと気付けるか、BIM推進を進めるためには、一人一人が抱える目の前の小さな課題から解決されることが一番効果的かもしれません。
たとえば、「出来た!」の小さな積み重ねです。
AMDlabでは設計ツール自体の自社開発もしていますが、Revitの講習もハンズオン形式のセミナーとしてご用意しています。初心者から上級者まで、個別の実プロジェクトでのお悩みも持ち込んで頂けます。何から手を付けてよいか分からない方も安心して受講いただけますので、是非ご利用ください。
「わかる」は「楽しい」はず!!
建築をつくる人を、笑顔にする
タイトルの「建築をつくる人を、笑顔にする」は、弊社AMDlabのミッションです。
AMDlabのエンジニアは普段から遊び心にあふれており、非エンジニアの私もいつも楽しくミーティングに参加させてもらっています。(よく笑わされます。)
今回参加させて頂いた「NOMURA BIM FUTURE」には、会社全体でBIMを楽しんでいこう!という雰囲気と勢いがありました。
業界最大手の企業が、肩ひじ張らずにBIMと社内コミュニケーションを楽しんでいる様子に素直に感動しました。
我々も成長を目指しつつ、参考にしたい企業文化です。
ツール開発にはエンジニアの技術力も必要不可欠ですが、シンプルかつ大胆で革新的な開発には「遊び心」と「楽しむ」姿勢も必要だと感じます。
今回の「BIMを楽しむ」デモには、弊社のエンジニアのそんな一面が表れていたと思います。
長々と話しましたが、最後にお土産に頂いたカレーに添えられた一言をBIM食わず嫌いの皆さまへ。
BIM恐れることなカレー!!
株式会社AMDlabについて
株式会社AMDlabは、建築士2人が起こした「建築設計」を中心に業界のDXを推し進めているスタートアップです。受託開発に加えて、自社サービスの開発やRevit関連のセミナーも開催しています。
【セミナー・講習】Revit & Dynamo セミナーのご案内
「Revit & Dynamo セミナー」は、実務を経験した弊社の開発エンジニアが講師を務める、ハンズオン形式のオンラインセミナーです。個人様に限らず、法人様の団体での講習も、ご相談に応じたカリキュラム設計が可能です。ご興味のある方は是非お気軽にお問い合わせください。
【お仕事】ご依頼について
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