第127回 別巻・都で一番モボだといわれた男 / 命を懸けて海を渡った男の話
この時の遣唐使は4船団。
清公は第二船で、天台宗の開祖・最澄と同船だったそうです(この時の縁で菅原家は天台宗とつながりが深く、現在の北野天満宮も天台宗系)。
ちなみに第一船には、あの空海が乗っていました(すごいメンバー!)。
渡航成功率50%以下のデータが示す通り、第三・四船は遭難してしまったそうです(あぶなっ!)
清公の船も遭難しかけたそうですが、吉祥天(きっしょうてん)の加護で助かったということです。
現在京都の吉祥院天満宮は、息子の是善または道真のどちらかが建立したお寺「吉祥院」がもとになります。
ちなみに吉祥院天満宮の本殿でお祀りされているのは菅原道真ですが、摂社の吉祥院にはたくさん祀られています。
吉祥天、清公、是善のほか、 伝教大師(=最澄) 、薬師如来(天台宗の本尊) 、孔子(当時の学問の中心・儒学の始祖) 、観音(道真は観音菩薩を信仰していた) です。
余談ですが… 吉祥天は女性の仏で、四天王の一体である毘沙門天の奥さん。子供が5人もいます。 江戸時代までは七福神のメンバーで紅一点でした(七福神のセンター!?)。しかしその地位を弁財天に取って代わられています。 毘沙門天と結婚して「私、普通の仏に戻ります~」って引退したのかな?!。
余談の余談。
タイトル『都で一番モボだといわれた男』は昭和のヒット曲『洒落男(しゃれおとこ)』の歌詞「俺は村中で一番~♪ モボだといわれ~た男~?」から拝借。。 私の清公サンのイメージから、パッとこれが浮かびました。
「モボ」はモダンボーイの略で、大正~昭和初期のイケてる男性のこと。ちなみに女性はモガ(モダンガール)。 日本ではいろんな人に歌われていますが、個人的には能天気な二村定一バージョンがお気に入りです。 原曲はA Gay Caballero(ゲイ・キャバレロ)、アメリカの曲です。