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ショートフィルム【ウェスタンOH!HAGI!!】制作に寄せて

静岡市の小劇場BAR『あそviva!劇場』の企画・シネマdeVIVA!expressは、プランゼロから半日でショートフィルムを創ってみる映像制作企画です。

これまでに48の映像小作品が生まれてきた本企画。
今年は第四期(ver.4.0)として、ほぼ毎月のペースで制作中📹

流れとしては…

ほぼこんな感じのスケジュールで進みます

さて。
今回の撮影日は、2024年9月23日。

午前9時過ぎより
今日どうしよう?朝会議
という名のライブ配信をYouTubeで行います。

この配信では、
このあと撮る作品の "タイトル" を決めるところまでを公開しています。

この日は、企画始まって以来 初めて??
あそviva!劇場を共に運営するパートナーのひっきぃが不在。
あまる一人で会議を進めることに。

しかしながら、
配信時にコメントで参加してくれる方々が数名いて下さり、この薄っぺらい会議に厚みを加えて頂きました。
朝っぱらからお時間を頂き、大感謝申し上げます。

さて。
恒例の『ねにべえルーレット』で、進め方を決めます。

この右端で、回転ブレをしているのが「ねにべえ」
ねにべえがくるくる回って、止まった向きで作品創りの指針が決まります。

ねにべえが示したのは…
今日は何の日?』をもとにした作品創り。

はてさて。
9月23日とは、世間一般的に何の日だか、わかる方!

中にはいらっしゃるでしょうが、
私は知らないので当然のようにネットで情報を探ります。

いくつか出てきました。
お彼岸。確かに。あー、でも前回がお盆に絡んだお話だったような…
海王星の日。あー、今年の2月に"冥王星の日"をすでにやっている…
国生みの日。むむ。これは、やりようだとは思いつつ…
靴磨きの日。不動産の日。万年筆の日。…などなどなど…

こういう日は迷いも深まる。

決められない。
作品タイトルが浮かばない。
これがなかなか決められないんです、毎回。
ぱっと決めてさっと終わればexpressの名に恥じないのですが。

中身を決めずにタイトルだけを決める、
中身についてはおいおいなんとかする。
…というのが、この企画の自然な流れなのです。

とはいえ、
タイトルによって作品の方向性が決まってきてしまうことも経験上わかっているので、慎重になるのも当然。

そんな中、頂いたリアルタイムコメントのなかで
おはぎ磨き』という言葉に、惹かれました。

「お彼岸」と「靴磨きの日」をかけた言葉なのだろう。なんかイイ。
このときふと、孤高の和菓子職人が究極のおはぎを探求する映像が浮かんだことについては、ひとまず頭の片隅に置いといて。

さらには…

ウェスタン OH・HAGI!!

そんなコメントも流れてきました。
この場にはいなかった相方のひっきぃ発。

彼女はいつも突拍子もないことを口走ったりして(あるいは口走らせたりして)、それがまんま作品タイトルになるというのもここ最近の定番といえば定番でしたが。

これは。
実に。

実にこの企画っぽいタイトルだな!

と妙に腑に落ちて、
今回のタイトルに決めたのでした。

※後々なぜか ウェスタンOH!HAGI!! に少し変わったのでこちらを採用

タイトルが決まり、
配信が終わったあとは、
実際どうやって映像作品にするの?という肝心なパートに移行します。

で。
配信終わってややしてから、
ラブねにゑ氏から おはぎ(?)の写真が送られてきました。
2枚。

おはぎに香味油をかけたもの、とのこと。光沢が青い…
…香味油?!
そして、山椒の実をあしらったおはぎ、とのこと。
…山椒?!

これは!!
使える!!!

たぶん。何かに…
たぶん!

そして始まる、走り書き。
西遊記のような物語になるのではないか、そんな妄想を膨らませはじめる…

すると、
ラブねにゑ
氏から おはぎ(?)の写真がさらに2枚届いた。

粉山椒のかかったおはぎ
そしてこれは
花椒(完熟した実の皮を乾燥させたもの)をつけたもの、とのこと。

ラブねにゑ氏
「いわゆる おはぎ4部作 ですね」

おはぎと山椒はマリアージュできるのか?
その疑問すらすっ飛ばしての おはぎ4部作である。

どうしたものかと妄想が迷走し始めたところに
劇場の扉をトントンと叩く音が。

そうして中に入ってきたのは、
配信のときにもコメント参加してくれていた、
同じビルで人気のカレーレストラン『カツカレーのジャイアン』を営む、
通称ジャイアンさん。

これ、差し入れっす!

なんだかレアな感じのカレーせんべいを差し入れしてくれた。
さらには驚きの一言が。

俺、出ます!参加します!

なんと。
本作・ウェスタンOH!HAGI!!(この時点ではまだ内容不明)に出演宣言をしてくれたのでした。嬉しい!ありがたい!
というか、何をするかもわかっていない段階で、スゴイ!

この飛び込み力。
私も見習わなきゃいかん、と思いました。

ひとまずお店で待機するジャイアンさんを見送ってからややして、
企画をいつも支えてくれているururuさんが到着。

その瞬間にパッと閃いたというか、開いたというか。
これしかないというか?

ジャイアン氏とururuさんによるロードムービー風の作品。
もやもやとそんな画が浮かんだ。

では、
旅の目的は?

きっかけは?

目の前のパソコン画面には、4枚のおはぎ画像。

おはぎ山椒。山椒おはぎ。

山椒といえばスパイス。
スパイスといえば、カレー。

カレーの辛みを引き立てるのは山椒の役目の一つだ。
ジャイアンさんとこのカレーに山椒は入っていない(みたい!)ことはさておき

究極の妄想カレーを探求する中で、
山椒おはぎ(いわゆる おはぎ4部作)と出会い、
素晴らしいインスピレーションを得る。

そんな感じでどうだろうか。

おはぎとカレー、出会わせよう。

どうやって?

などと
問いかけを繰り返しながら、撮影プランが小一時間でほぼ完成。
台本はないけど、西へ旅立つための道筋だけは立てて、
あとは道すがら。その時々の出会いを大事に!?
いざ撮影の旅へ!

歩いた歩いた!


探した探した!


おはぎとも出会いながら!


安倍川餅も堪能しながら!


旅の終わりに待つものは?!

おはぎ、っていうのは、
秋のお彼岸につくるからおはぎなんですね。
秋は萩の季節だから、だって。恥ずかしながら知らなかった私です。

当家では春も秋も、
あのもち料理はおはぎとよばれていたので。

春は、ぼたもちが正解らしい。
春は牡丹、から、ぼたもち。

まあ春のことは置いといて、季節は秋です。

おはぎは大好きなのに、
はぎの花については意識することなく暮らしてきた私。

名前の由来と知ってから、
この撮影旅の最中に萩の花に出会えたらいいなと思いながら移動を重ねていく。が、これがなかなか見当たらない。

終盤に差し掛かったころ。
安倍川に近いとある公園のトイレの付近で
ururuさんが「これ、そうじゃないですかね?」と。発見。

この花は!!

ありました。
これは、アレチノヌスビトハギ(荒れ地盗人萩)!
なんちゅー名前!!やんちゃな生えかたしてきたんだろうな!

日本の萩ではないみたいだけど、
気持ちとしてはこれで十分。
すでに食べた後とはいえ、
改めて、おはぎを食べる資格を得た気分になれました。

安倍川で撮影終了し、
帰りも歩いて人宿町まで戻りました。

行き当たりばったり
思い付きだけで撮影を重ねていきましたが、
先々のドラマをそこそこ映像でとらえながら進めたような気がしています。

道々での
ジャイアンさんの明るいキャラクターにもたくさん救われました。
ururuさんとのペアも想像以上にユニークで、楽しい撮影となりました。

そうそう、
ラブねにゑ氏ご提供のおはぎ4部作
作中の重要なキーアイテムとして機能しました。

山椒がのっていたから成立したアイデアでした。
その意味ではマリアージュ成功(おはぎとカレー)間違いなしです。

駒形桃園さんでの撮影は完全飛び込み。
楽しいお茶会でした。
おかみさん、ご主人、お相手頂きありがとうございました🌟

NGとかないので、撮影カットはほぼ全部何らかの形で採用。
これもシネマdeVIVA!expressでなんとなく守っている要素かもしれない。
作品としていらないカットかもしれない部分も、そのときなんらかの思いに基づいて撮ったはずのカットだからと、数秒だけでも挿入していく。
いい作品性よりも、記録の大切さを後々感じられるつくりを。
ま、そうはいいつつ最低限のバランスは取ろうとしますけどね!

撮影の二日後。
あそviva!劇場では恒例の完成作品の上映会です。
この様子も生配信を行いました。
当日は上映会の後にアートモバイルさんの生唄ライブもあってバタバタしてしまいましたが、ご出演のお二人もご来場下さったので、アフタートークにもご出演頂いちゃいました。

ジャイアンさんとのトークは生配信のアーカイブにて!


完成した作品単品としてはこちら。
タイトル画はM&mさん制作。
おはぎねにべえ なる、
新たなねにゑファミリーが密かに誕生したのでした。

というわけで。

ウェスタンOH!HAGI!!の旅はひと段落しましたが、
シネマdeVIVA!expressの旅はまだまだ続きます!

次回は10月16日(水)!
どうなることやらの、平日開催!!





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