大企業や行政のDXは、まず自分たちの「めんどくささ」を認識し改めるところから
1.DX。デジタル教育も大事なんだけれどさぁ……
DX。プログラミング能力を鍛えるとか、デジタルマーケティングの知識高めるとか、そういうリスキリングももちろん大事だと思うんですけれどね。
それ以前に、殊に大企業や行政においては、無自覚に放置してきた自分たちの「めんどくささ」を認識し改めるところがDXの一丁目一番地ではないでしょうか?
DX……というより、その先のゴールであるビジネスモデル変革(つまり稼ぎ方や雇用の仕方や働き方を変革する)を実現するには、他社・他業種・他地域とのコラボレーションが求められるでしょう。
でもって、レガシーな大企業や行政は、相手があなたたちとコラボレーションするのに、いちいちめんどくさい! コラボレーションを遠ざけている!
2.大組織や行政のめんどくささ、3つの観点
(1)取引のめんどくささ
申請手続き、契約手続き、支払い手続きなどが煩雑かつ重厚。
「注文請書」とか要るんですか?
(2)コミュニケーションのめんどくささ
オンラインを嫌がる。紙印刷させる。郵送やFAX。いちいち添付ファイル開かせて記入させる。デジタルの手段はメールのみ(おまけにPPAP)。
(3)お作法のめんどくささ
「ご挨拶にお伺いする(させる)」。服装をとやかく言う。大袈裟な資料を作らせる。
挙げればキリがありません。
あ、これ地域社会にも言えますよね。
若手や女性の人口流出に歯止めがかからないと嘆いている地域のみなさん。それ、あなたの地域が相当「めんどくさい」からじゃないですか?
こういうめんどくささを言語化し、なくしていく。「めんどくさいから、やめようぜ」と声をあげていく。共感者を増やして、世論を高めていく。
そこからではないでしょうか?
3.めんどくさい組織はファンや協力者を遠ざける
めんどくさい組織は、
・あなた(の組織)とコラボレーションしてくれる相手を遠ざけます。
・本気で活躍したい、中の人たち(社員や職員など)もエンゲージメント下げて離れていきます。
「だって、あなたの組織、いちいちめんどくさいんだもん」
ただし、何が相手にとってめんどくさいのか、中にいる人たちだけでは悪気なく気づかないこともあります。
だからこそ越境が必要です。 異なる環境の人と交わる。 相手の意見を聞く。
そうして、自組織や自業界の慣習のめんどくささに自ら気づく、あるいは正しくダメ出ししてもらう。
(私でよければ喜んでダメ出ししますので依頼してくださいね。 書籍『うちの職場がムリすぎる。』『仕事ごっこ』を読んでいただいても、無自覚かつ無駄な「めんどくささ」に気づくことができるかもしれません)
レガシーな組織や地域を変えたい方は、『新時代を生き抜く越境思考』『バリューサイクル・マネジメント』もおススメです。
4.参考書籍とプログラム
▼書籍『うちの職場がムリすぎる。』
▼書籍『仕事ごっこ』~その”あたりまえ", いまどき必要ですか?
▼書籍『新時代を生き抜く越境思考』
私が運営(監修およびモデレータしている)越境学習プログラムも紹介しておきます。
▼『組織変革Lab』~企業・行政向け 変革推進者オンライン越境学習
~管理職や社員のマインドシフト、リスキリングに最適!沢渡が徹底的に鍛えます
いかがでしょう。
5.おしまいに:あなたの組織は大丈夫ですか?
あなたの組織、悪気なく「めんどくさい人たち」になっていませんか?
協力してくれる「ファン」を遠ざけていませんか?
(「ファン」を創る取り組みをブランドマネジメントと言います。詳しくは上記『組織変革Lab』か書籍『バリューサイクル・マネジメント』で、じっくり、たっぷり、こってり)
DX、組織変革、まずは「めんどくささ」をなくすところから始めてみませんか?
ほんとうに、本気で、お願いだから、正しく活躍したい人たちの腰折るのやめて! 日本の組織、このままだとほんとうに仲良く沈むよ!
(私、日本をまだあきらめたくない……)