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読書感想文|推薦図書は、メルカリのモノガタリ。

 少し前、noteの投稿ができませんでした。
新しい物語を書いていて、冒頭の文章は書けたものの、つづきが全く思い浮かばず、頭を抱え込んでいました。

 こんな風に行き詰まっているときは、別の作業をした方がいいです。僕は何気なくスマホを手に取り、ネットサーフィンを始めました。

 すると、こんな面白いツイートが目に飛び込んでたのです。

メルカリ公式Twitter小説連載
#メルカリのモノガタリ が書籍化!
21名のベストセラー作家たちが、「捨てない」をテーマに、モノとの「出会いと別れ」を豊かに描き上げた超豪華ショートストーリー集です✨

メルカリ公式Twitterより引用

 正直、メルカリでそんな面白い企画をしていたなんて、知りませんでした。しかも、21人ものベストセラー作家のショートストーリーだなんて。

 思わずこんなツイートをしました。

ツイッターもやっています!!
良かったら、フォローしてください。

 しかも、さらに調べてみると、21人のラインナップが凄いんです。

 作家さんの名前と小説のタイトルを並べてみます。

1.  伊坂幸太郎「いい人の手に渡れ!」
2.  三浦しをん「人間の友」
3.  朝井リョウ「吉凶の行方」
4.  藤崎彩織「RPGノート」
5.  吉田修一「0.8」
6.  絲山秋子「一人で二つ」
7.  角田光代「ボタンと使者」
8.  吉本ばなな「珊瑚のリング」
9.  筒井康隆「花魁櫛」
10. 川上未映子「初恋の」
11. 岩井俊二「消しゴム」
12. 綿矢りさ「封印箪笥」
13. 金原ひとみ「バタクランを越えて」
14. 西川美和「ブルース・フォー・ポーギー」
15. 尾崎世界観「バイバイ」
16. 平野啓一郎「天井裏の時計」
17. 江國香織「彼女の武装」
18. 太田光「がらくた」
19. 水野良樹(清志まれ)「誰がために、鈴は鳴る」
20. 恩田陸「内緒」
21. 山田詠美「ジョーンズさんのスカート」

 最近、書籍化されたみたいですが、元々はメルカリの公式ツイッターで無料公開されていました。

 そして、ツイッターで投稿された小説は、「モノガタリ」という特設ホームページで、今でも読むことができます。

いつまで公開されるのかは、分からないです。
早めに読んでおきたいですよね。

✂︎………………………………………………………

 ここからは、21人のショートストーリーを読んで、僕が感じたことをシェアしたいと思います。

 ただし、その場で思ったことを書いたメモに過ぎないので、僕の感想は参考程度に読んでくれればと思います。

 気になる「モノガタリ」があれば、この機会にぜひ読んでみてください!!

1. 伊坂幸太郎  『いい人の手に渡れ!』

面白い。文章を読みながら、笑った。
そして、僕はこれを読んで、「子供騙しの副作用」について考えさせられた。

2. 三浦しをん  『人間の友』

主人公は、うさぎのぬいぐるみだ。
名前はまだない。この物語を読むと、うさぎのぬいぐるみの気持ちを体感することができる。

3. 朝井リョウ  『吉凶の行方』

同じ塾に通う大学受験を控えた、高校生たちの物語。
妙な懐かしさを覚えた。

4. 藤崎彩織  『RPGノート』

兄弟で手を取り合って、手作りのRPGゲームを完成させる物語。でも、最後は世の中の不条理な現実を突きつけられる。
ぜひ最後まで読んでみて!!

5. 吉田修一  『0.8』

離婚して一人で河川敷を歩くようになったある日、水際で小さな仏像を見つける。台座の裏には0.8と彫られていた。
忙しない世の中でも、ていねいに生きることの大切さを感じさせてくれる物語だと思う。

6. 絲山秋子  『一人で二つ』

不思議なお話だった。
隣で作者が話しかけているようなそんな物語。ひょっとすると、小説として読もうとしたから、不思議に思っただけで、これはエッセイなのかもしれない。

7. 角田光代  『ボタンと使者』

不思議な猫のお話。
僕は日常に潜む不思議なお話が大好きだ。
スラスラ読めたし、何度も読み返したくなる物語だった。

8. 吉本ばなな  『珊瑚のリング』

珊瑚のリングは、主人公である”私”の母親の形見だ。
物を大切に使うこと、時間を大事にすることの大切さが伝わってきた。

9. 筒井康隆  『花魁櫛』

最後の展開に驚きが隠せない。「なるほど、そう来たか」と思って、思わず笑ってしまった。

10. 川上未映子  『初恋の』

初恋の少女の気持ちがテーマとなった小説だった。14歳の少女の気持ちは理解できるような、理解できないような。けれど、一言で簡単に言い表せないことを物語として語っている様は、「これぞ小説だよな」と改めて実感することができたと思う。

11. 岩井俊二  『消しゴム』

消しゴムというタイトルからは、全く想像できないようなドラマがそこにはあった。サラリーマンの男の気持ちや高校生の息子の気持ちを考えさせられた。

12. 綿矢りさ  『封印箪笥』

読み終えた時、登場人物の松尾さんみたいな男っていそうだなぁと思った。個人的には、物語の最後が気になった。

13. 金原ひとみ  『バタクランを越えて』

他者や所有している物への思いみたいなことを考えさせられた。また日を改めて、読んでみようと思った。もしかしたら、感じ方が違ってくるかもしれない。

14. 西川美和  『ブルース・フォー・ポーギー』

レコードに関する物語。
今は所有の時代から利用の時代になったと、よく耳にする。自分はレコードを聴いていた世代じゃないけど、CDは聴いていたし、所有していた。あの頃が懐かしい。

15. 尾崎世界観  『バイバイ』

バンドマンと同棲していた女性が彼氏と別れることを決意する。その後、女性は色々な物をメルカリに出品していく。スラスラ読めて、気持ちが良かった。

16. 平野啓一郎  『天井裏の時計』

時計にまつわるお話。
めちゃくちゃ簡単に言うと、失くした時計が見つかる話。すごくありきたりな言い方をすると、とても良い話だった。ほっこりするショートストーリーだと思う。

17. 江國香織  『彼女の武装』

恋人にふられた女性の物語。
物持ちがいい彼女は、恋愛になるとすぐに長続きしない。とても読みやすくて、ページをスクロールする指が止まらなかった。

18. 太田光  『がらくた』

男はコメディアンだった。
コートのポケットに何か硬いゴツゴツした物が入っている。何年かぶりに着ていたコートのポケットに何かが入っている。それは何なのか。ぜひ、読んでみてほしい。

19. 水野良樹  『誰がために、鈴は鳴る』

台詞が口から出なくなった俳優の話。
一言でどんな話なのかを言い表すことのできない、ショートストーリーだった。

20. 恩田陸  『内緒』

初めはこの小説がよく分からなかった。
何度か読んでいくうちに、なんとなく分かった気がした。校長先生の秘密。

21. 山田詠美  『ジョーンズさんのスカート』

沖縄が舞台の小説。
主人公の私は、行きつけの古着屋さんで「ジョーンズさんのスカート」が欲しくてたまらなかった。それは、パッチワークした軍服で、ポケットにはかつての持ち主だった「JONES」という名札が付いている。二万五千円もするスカートは高校生の私には高かった。
このショートストーリーを読んでいると、昔どうしても欲しかった服があって、中学生の僕にはさすがに買えなかった記憶を思い出した。

✂︎………………………………………………………

こんばんは。雨宮 大和あまみや やまとです。

今日は、メルカリのモノガタリを紹介しました。
今日紹介したショートストーリーは、『モノガタリは終わらない』というタイトルで書籍化されているそうです。手元に置いておきたいと思った人は、ぜひ本屋で探してみてください。

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明日も18時半に投稿します。
また明日!!

前回のnote

noteを書くことについて語りました。
文章は短いので、手軽に読めると思います。

おすすめnote

少し前に書いた自作の物語です。
2、3分で読めると思います。

自作のエッセイをまとめたnote記事です。
お気に入りのエッセイを紹介しています。

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雨宮 大和|エッセイ・短編小説
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