「国がなくなる」って、どういうこと?
※10分間で書く、下書き・推敲なしのぶっつけ本番エッセイ。毎日更新27日目※
国って、うっかりするとなくなっちゃうんだよ。ローマ帝国だって、オスマン帝国だって、アステカだって、いまは「ない」。それって、よく考えるとすごいこと、というか、ふしぎなことじゃない?
だって、国がなくなっても、そこにまだヒトはいるわけでしょ? ということは……どういうこと??
一九九一年にソビエト連邦が崩壊した後、ロシアとアメリカの宇宙飛行士はミールで数多くの共同ミッションを行ってきた。そして、二〇〇一年にミールは大気圏に突入して燃え尽き、その任務を終えた。現在は、多数の国が参加した国際共同事業による国際宇宙ステーション(ISS)で、研究開発が進められている。
いま読んでる本の一部なんだけど、すごくあっさり、「ソ連崩壊」って書かれてるよね。1991年生まれのわたしには、その様子がまったく思い浮かばない。
ドイツの東西統合も、結果的には「東ドイツの消滅と西ドイツによる吸収」だったわけで。つまり東ドイツという国がなくなってるんだよね。
日本は島国で、長いこと「日本」として成立しているから、そういうのってよくわからないんだけど。国ってなくなるんだなぁ……としみじみ思う。
でも、「国がなくなる」を、うまく想像できない。ただトップが全員すげ替えられて新しい国になるってこと?
たとえば、たとえばだけど、来年日本が「崩壊」して、本州日本・北海道日本・沖縄日本・四国日本・九州日本の5つに分裂したとする。そしたらわたしたちの生活って、なにがどれほど変わるんだろう? それぞれの場所で、どんなことが行われて、「新しい国」になっていくんだろう?
ドイツで数人、「旧ソ連生まれ」の人と会ったことがあるんだけど、そういう話をしていいのかわからずに聞けなかった。だって、「あなたの国がなくなったときどう思いましたか」なんて聞けないもの。東ドイツ出身の人のなかには西ドイツへ複雑な思いを持っている人もいるし。
改めて、国がなくなるって、どういうことなんだろう。その日、国のトップたちになにが起きて、国民たちはなにを思ったんだろう。
「国」って、ふだんはあんまり考えないけど、やっぱり心の拠り所というか、帰る場所というか、人間のアイデンティティを形成する基礎なんだよね。それがなくなってしまったときの気持ちが、全然想像できない。新しい国に愛着は生まれるのか? どうやって? 古い国に未練……という言い方は悪いだろうけど、やっぱりさみしい、このままでいてほしい、と思うだろうし、自己否定された気になるのかもしれない。
やっぱりうまく想像できない。
「国がなくなること」について、ちょっと調べてみたいな。
じゃあ、またあしたね。
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