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過去の自分にさよならをする

今年の春卒業した大学に、つい数日前に行ってきた。
なぜかというと卒業式に参加しなかったから
式に出て袴を着るどころか、卒業証書も受け取らず、学生証も返却できていないままだった。大学から連絡がこない限り、下手したらいつまでもこのままにしていたかもしれない。そのくらい大学を、学生だった自分を、切り離して今のわたしから消そうとしていた。

卒業はしたものの、最後の1年はほとんどゼミの教授の力添えがあってこそで、私はなにも頑張れなかった。だから学生であった自分のことをなに1つ認められない。教授にも最後まで会ってお礼を伝えることすらできず、友達にもなにも言えずに、本当に申し訳なく、不甲斐なく思う。こんな問題児ほかにいないでしょう




数日前に大学に行ったとき、当たり前だけどたくさんの学生たちがキャンパス内を歩いていた。その光景がなぜかとても懐かしかったし、眩しく見えた。私が元気に大学生をやれていた時期のほとんどは、コロナ渦でこの当たり前の光景が当たり前ではなくなったから、本来キャンパスに広がっているはずだった学生たちの日常が、いまはちゃんと戻ってきたんだな、よかったとほっとした。
そして卒業証書を受け取り、学生証を返却し終えて、最後にまたキャンパス内を見渡す。もうここに来ることは2度とないだろうと直感した。
できるだけ大学があるその街を歩いて回ってから帰った。



5年前の春、入学したばかりの私へ。
まだ鬱を知らず、何事にもまっすぐ取り組めていた頃の私へ。
ごめんなさい、こんな終わり方にしてしまって
そして今のわたしの中に、その頃の私はもう居ないです。心がしんで、あのままでいたくてもいられなくて。
それからは、全く別のひとの人生を生きているような心地で過ごしています。痛みやすくなった心を抱えながら、ただひたすらに今を見つめています。


心ちぎれる沢山の別れを経てから、誰に愛されても愛されなくても、私が1番わたしの味方でいてあげる。そう決めました
あの頃のままでいられなくてごめん。
あんなに幸せだったあの頃の自分を、今はもう全く別の人だと思ってる、ごめん、改めてさようなら。
だけどどんな形であれ、いつか夢は叶えにいくつもりでいます。いつか別れてしまったあの人やあの子、そしてあの頃の自分へ、胸を張れるわたしになれるように。



小さな棘が刺さって、ちょっと泣きたくなるような、なかなか器用にはこなせない日々だけど、わたしの心が1番大事だから、その都度しっかり傷を癒して、へこたれないで今を好きになりたいと思ってる








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