魔法使いの子孫の子孫
「なんていったんだい。」
ただ本を読んでいるだけなのにピコットばあさんのこの言葉に震え上がり、そして現実ではありえないくらいの天才的で個性的な仲間たちにわくわくする。ーーーーー
notoの、#読書の秋2020 の記事を読んだ時に真っ先に私の頭の中に浮かんだのは、ボロボロになるまで読んでいる梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」でも、次巻を首を長くして待っている恩田陸さんの「チョコレートコスモス」でも、映画まで全部観た有川ひろさんの「図書館戦争」でもなく、柏葉幸子さんの「霧の向こうのふしぎなまち」、この1冊でした。
最初の出会いは小学校の図書館。
青い鳥文庫が好きすぎて、本棚のはじから全て読み漁っているなかで出会いました。
ファンタジーが大好きで、魔法使いの出てくる物語が大好きだった私は、この不思議な霧の街にたちまち魅了されました。おジャ魔女どれみのような可愛いステッキも、魔女の宅急便のように空飛ぶ箒も、ハリーポッターのように魅力的な呪文も無いというのに。
出てくる登場人物はどこか変わっていて、でも本当はとびきり優しくて、人を思いやる心を持った本当に素敵な人たちで溢れていて。
大人なんだけれど、せかせかしていなくて子どもの心を忘れずに持っていて、悩みながらも楽しそうに自分らしく生きていて。
ああ、私のところにもこの不思議な霧のまちに連れて行ってくれるピエロの傘があればいいのにと何度思ったことか!
千と千尋の神隠しの原作になったとも言われるこの作品。
是非主人公のリナを通してこの不思議な霧のまちに遊びに行って欲しいな。
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