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川を泳ぐ【パリ2024水質問題】セーヌとガンジスの記憶
フランス・パリ五輪2024の開幕が間近である。
先日、パリ中心部を流れるセーヌ川は浄化されてキレイだよとアピールするため、パリ市長が泳いでいる映像をテレビで見た。
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セーヌ川は、トライアスロン競技の水泳会場となっているとのことだが、安心安全に選手が泳ぐことができるよう、水質改善に取り組み、かなりよくなったとのこと。それでも、最近の検査では、28日の内25日が水質基準を満たしていないとのことなので、競技当日は大丈夫なのだろうかと心配になった。
テレビ映像にみるセーヌ川の水の色は透明とはほど遠い薄いグリーングレー色に見えた。
大都市の真ん中を流れるセーヌ川だが、長い間、水質は悪く、遊泳禁止で、泳ぐ人などいなかったはずだ。
パリ五輪が決まってから、急いで、水泳ができるまでに水質改善に取り組んできたのだろうが、現状をみていると、人体に悪いのではないかと思う。
各国のトップ選手は、今回の五輪に向けてトレーニングして当日に向けて努力を続けているのだろうから、見た目が少し不安でも水質基準をクリアしていれば、泳ぎたいと思うだろうが、後々、健康に悪影響が出るのではないかと心配される。
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パリ市長がセーヌ川で泳ぐテレビ映像を見て、インド・バラナシのガンジス川のことを思い出した。
私は、2000年頃、インド・バラナシの聖なるガンジス川を訪れた。
インド・バラナシの聖なるガンジス川で沐浴することが、多くのヒンズー教徒の希望・喜びだと聞いた。
その頃、「ガンジス川でバタフライ」というエッセイか小説が話題になっていた。面白いその題名と話題になった時期にバラナシのガンジス川を訪れたので、特に記憶に残っている。
また、2008年頃に、その本を元に、テレビドラマも作られ放映されたのも記憶している。
ちょうど同じころ、北京オリンピック2008もあった。
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2000年にバラナシを訪れた時には、とても多くの人がガンジス川に集まっていた。
パリ市内を流れるセーヌ川と比べるとかなり川幅のある大きな川だった。ガンジス川が聖なる祈りの対象であるようで、多くの人が川に向かって祈っていたり、ガンジス川に入ってありがたいことを全身で受けているようだった。
川の水はきれいとは思えなかったが、真摯なヒンズーの人々にとっては、清らかな聖なるガンジスの水だったのだろう。
多くの人々が沐浴しているガンジス川の岸の近くでは、洗濯をしている光景もあった。さらには、数十メートル離れた所には、葬儀を行う施設もあり、焼かれた遺灰は、ガンジス川に流されるとのことだった。
ガンジス川では、あらゆるものが清められ、邪悪なものは流され、良いものは人々の身体に受け入れられていると信じられているようだ。
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あらゆるものが流れているガンジス川で、多くの沐浴する人を見たが、泳ぐ人は見なかった。バタフライをする日本人の姿はなかった。
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2008年、ガンジス川で泳ぐという題名の本を元にしたテレビドラマが放映されるその頃、私は、親戚の結婚式参加のため、フランスを訪れた。
結婚式と祝賀パーティーは、パリとルーアンの中間辺りにあるセーヌ川沿いの小さな別荘地村で行われた。
セーヌ川沿いのその別荘地村に1週間ほど滞在した。
結婚式の準備は、他の親戚の人々や新郎新婦の友人・知人がやってくれたので、私は、特に何もせず近くのセーヌ川のほとりを毎日歩いていた。
この場所のセーヌ川は、パリ市内と同じくらいか少し狭い川幅だった。
セーヌ川では、小さなテントを張って一日中釣りをしているおじさんがいた。たまに大きな魚が釣れるとのことだった。
白鳥が泳いだり、川岸で休んでいるのもよくみた。
時々、荷物を乗せた中型のボートや貨物船も走っていた。
競技ボートの練習もみかけた。
川の水は、パリよりも少しキレイにみえたが、泳ぐ人は見なかった。
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何日もテント生活をして釣りを楽しむおじさんと出会い話す花嫁さん一行
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パリ五輪のバタフライ競技会場は、立派な設備の整ったプールで行われるのだろう。いつの日かインド・バラナシでオリンピックが開催されることになったら、ガンジス川が水泳競技会場になるのだろうか。
私は、セーヌ川で泳ぎたいとは思わない。ガンジス川に入ることも希望しない。トップアスリートでもない、熱心なヒンズー教徒でもないからではない。どちらの川も入ったり、泳いだりする場所ではないと思うから。
異邦人で、異教徒であるから、単なる、旅人として、観光する人として、
川の岸を散歩、散策して、川はそれを含む風景を眺めるだけで十分満足なのだ。
フランス・パリを訪れる一番の楽しみは、セーヌ川沿いを散歩し、美術館を巡り、露店の古本屋をのぞき、疲れたら、カフェで休息することである。
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別のテレビ・ニュースで、パリ五輪2024開幕にあたり、パリ市中心セーヌ川周辺を封鎖したとあった。テロ対策の警備なのだろうが、オリンピック期間中は、セーヌ川周辺を散歩・散策することはできないのだろう。
警備の安全上、衛生健康の安全上、セーヌ川で泳ぐというのは、そもそも無理があったのではないかと思ったが、無理を承知で、文化観光都市パリの中心地、象徴の場所である「セーヌ川で泳ぐ」ということが、今を生きる人には重要・必要なのだろうか。
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セーヌ川を泳ぐパリ市長の映像をみて、かつて訪れたノルマンディーの田舎町のセーヌ川やインド・バラナシのガンジス川の記憶が思い出され、そして、しばらくパリとはご無沙汰なので、オリンピックが終わったら、行きたいと思って計画を立ている。
さらに、インド・バラナシにも行ってみようと思っている。
その時は、ガンジス川で背泳ぎくらいはやってみようか。
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【2024年7月30日 追記メモ】
パリ五輪2024も開幕し、連日、熱戦が続いている。
本日、男子トライアスロンのセーヌ川での水泳が実施される予定だったが、
水質基準が悪いところがあるとのことで、1日延期となった。
明日31日競技開始前に、水質検査を実施して、セーヌ川で泳ぐことが可能か否か判断するとのこと。
【2024年7月31日 追記メモ】
トライアスロン競技は、男子も女子もセーヌ川で泳いだ。
水質は、基準をクリアしていてOKとのことのようだが、映像から見るセーヌ川は、決してキレイではなかった。
かなりの資金を投入して、セーヌ川の清浄化をしたので、なんとかオリンピック競技として泳ぐことができて、関係者は安堵しているようだが、来年には、パリ市民が遊泳できるようになって初めてキレイなセーヌ川になったと成功が認められるのではないだろうか。
【2024年8月1日 追記メモ】
セーヌ川で泳いだトライアスロン選手がレース後酷く嘔吐したとか、選手側関係者などから批判の声があがっているとの報道が目立つ。
100年以上も遊泳禁止になっているセーヌ川で、水泳競技を行ったことはやはりかなりの無理があったのではないだろうか。
オリンピック競技は別として、セーヌ川には、パリの生活汚水などが適切に浄化されずに流れ込むということ自体を、最新鋭浄化システムを早急に導入するなどで、水質改善には取り組むべきであると思う。
日本の汚水浄化システムを導入すれば、解決するのではないだろうか。
セーヌ川は、フランス2番目の長さで、ノルマンディー地方の海岸から英国を挟んだ海洋に出るので、さらなる水質改善は、オリンピック水泳競技だけのためでなく、地球環境改善の観点からも必要なことであろう。
【2024年8月6日 メモ追記】
不衛生極まりないセーヌ川で、無理にトライアスロンを実施し、体調不良、入院する選手まで出たとのことで、アスリートファーストでないと多くの識者やマスコミ報道等が出ている。
トライアスロンは、無理して開催したという認識がほぼ確定しているようだが、今回のパリ2024においては、柔道やバスケにおける疑問・疑惑の判定など、首をかしげるようなことが多い気がする。
今一度、オリンピックとは何なのか、原点を見つめ直す必要があるのではないだろうか。
【2024年8月8日 メモ追記】
報道によりますと、パリ五輪2024で、マラソンスイミングという種目があり、キレイなセーヌ川を10キロ競泳するとのこと。
キレイなセーヌ川は、水の色が○○○だとか、黒い物体が浮いていて、参加アスリートの健康が心配だと記事を締めている。
終盤を迎えたパリ2024大会だが、セーヌ川の水質のキレイさだけでなく、疑惑の判定が多く、運営側にかなり問題があるのではないかと言われている。
どうなる、パリ2024、これからのオリンピック大会。。。