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#31残っている生徒
放課後、掃除や部活動が終わり、誰もいなくなった教室に、残っている生徒を見かけることがあります。そんな生徒を見たとき、あなたはどのような対応をしますか。
その子たちは、普段は物静かな子や、あまり接点のない子が多いです。日中は声の大きな生徒たちがいるので、大人はそちらに時間をとってしまい、関わるタイミングが少ないその子たちは、放課後に様子を伺ってくることがあります。これはきっと何かを伝えたくて残っていることが多いです。
このケースのほとんどは、女子生徒だと思います。大体複数人で残ります。そして自分たちから教師に対してほとんど声はかけてきません。でも何か喋りたそうな雰囲気をかもし出しています。話をしにいったほうがいいのかはとても難しいんですが、ここで話ができれば何かのトラブルや悩み相談を受けることになると思います。
そして私の経験上、この類の相談は人間関係のトラブルか、クラスや教師への愚痴です。しかも結構的を得てます。
もちろん愚痴なので、相手がいてることを理解して全て肯定はしませんが、しっかりと聞いてみるんです。しっかり聞いてみると、生徒目線からのクラス内の問題点や先生の授業の改善点なんかを知ることができます。
これはチャンスです。改善のチャンスなんです!自分に対しての愚痴なら素直に聞き入れ、クラスの愚痴ならそれを意識して様子を見てみる。他の教師への愚痴なら、その教師にさりげなく伝わるようにアプローチしてみる。こういった行動ができるようになります。
これを無視しておくと、その生徒たちは日中にぼそぼそ愚痴を言うようになり、その愚痴を聞いた声の大きい生徒たちが正義を振りかざして攻撃してきます。未然に防ぐためにはとても大切な情報なんです。
そんなアンテナを常に張っておくことができる教師が、生徒指導スキルの高い教師なんだと私は考えています。日常の何気ない場面が、とても大切だったりする話でした。