
浪人期に恋愛に絡まれた話②
それから少しずつ連絡を取り合うようになった。
だんだん彼女のことがわかってきた。
つもりだった。
帰りに一緒に帰る時もあった。
気になってはいたが周りの友達の目はやっぱり変わった。
なぜ接点のなかった僕と、予備校内で有名だった彼女が一緒にいるのかがわからないとのことをかなり聞かれた。
全く面識のない私文のチャラい男子グループから予備校内で執拗にニヤつかれたり軽く絡まれたりもした。
付き合ってるのかという絡みに否定も肯定もできなかった。
もうその時点で彼女に対する恋愛感情は少なからずあったろう。
確かに傍から見れば、僕と彼女の行動はカップルと疑われてもおかしくなかった。
流石にこれ以上一緒に居ると、彼女に対しての気持ちが勉強に集中できなくなる程になると思い、彼女に受験が終わるまで待っていてほしいと伝えた。
彼女は返事を渋りながら
「推しと好きは違う。私は推してただけだから。」
とだけ言った。
自分の中で何かが崩れた。
心を踏みにじまれた感覚があった。
ずっと、ただ弄ばれていただけだったのだろうか。
少なからず自分の今までの恋愛を踏まえても、それと比べても、2人でいるときの彼女のスキンシップは恋愛のそれだった。
恋は盲目というが、ここまでバカな話はないと思う。信じた自分がバカらしくなった。恥ずかしかった。
女子の考えていることが本当にわからなくなった。
人間不信になりかけた。
それ以来、女性の想ってくれる気持ちを素直に受け止めて信じることができなくなった。
まともな恋愛って何かわからなくなった。
勿論かなり病んだがそれ以上に踏ん張って受験はなんとか乗り超えた。
けれど、
今でも恋愛をしようと思うたびに余計な思いが頭をよぎってしまう。
トラウマというのはいろいろと面倒くさい。
被害者ヅラしてると思われたらそこまでだと思う。
自分は相当心にくる出来事だったことだけは伝えたい。
難しいよね
純粋な恋愛ってなんだろう。