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’24年末新幹線ダイヤ乱れを総括する

 2024年末から25年年始にかけて最大9連休となった奇跡の休暇となったが、年末にあっては東西の新幹線がトラブルによってダイヤが大幅に乱れ帰省ラッシュに大きな影響がでた。列車への影響を総括する。(遅延時間情報はJR東海HPおよびJR東日本アプリによる追跡集計)

1.北陸新幹線軌道内乗客立ち入り
2.山陽新幹線沿線火災&広島駅凧架線支障
3.山形新幹線倒木支障
4.秋田新幹線停電&はやぶさ・こまち45号車両故障

1.12月25日(水)北陸新幹線軌道内人立ち入り
【概況】18時19分頃かがやき511号が糸魚川~黒部宇奈月温泉間を走行中、異常な音をを感知し点検のため黒部宇奈月温泉駅9㎞手前に停車した。この間に乗客の40代(一部では60代の報道も)男性が10号車の非常ドアコックを扱い降車後約8㎞先まで進み、20時10分頃駆け付けた警察官により黒部宇奈月温泉駅1㎞手前にて保護された。異音の原因は不明であったが車両には異常のない確認が取れたことから、20時49分に全面で運転が再開された。
【影響】運休列車1本:あさま632号、臨時列車1本:あさま696号長野~東京間、120分以上遅延列車:かがやき511号(当該)敦賀+176分他3本・はくたか574号東京+161分他2本、10分~119分遅延列車:かがやき513号敦賀+117号他4本、はくたか576号東京+119分他4本、あさま696号(臨時)東京+31分他1本、影響人員:6,000人
【その他】東京駅に遅れて到着したかがやき518号は一部在来線接続が不能となったことから、当該乗客に対し列車ホテルが解放され飲食物が提供された。またはくたか574号はお客様救済のため、安中榛名・本庄早稲田・熊谷各駅に臨時停車となった。

2.12月28日(土)山陽新幹線沿線火災&広島駅凧架線支障
【概況】6時30分頃岡山県備前市内の倉庫で火災が発生し、現場付近を走行する山陽新幹線は6時50分頃より新大阪~広島駅間で運転を見合わせた。7時40分に火災は鎮火となり、現場付近軌道の安全確認が終了した8時6分に全面で運転が再開された。一方13時55分頃広島駅に到着したさくら576号のパンタグラフに凧が絡んでいたことから、当該列車は運休となり乗客約500名は後続ののぞみ98号に乗り換えとなった。凧の撤去のため15時頃に饋電が停止され、撤去後の15時32分に全面で運転が再開された。
【影響】運休列車:さくら576号広島~岡山間、120分以上遅延列車:なし、10分~119分遅延列車:のぞみ135号博多+73分他255本、ひかり591号博多+101分他50本、こだま832号新大阪+75分他61本、みずほ603号鹿児島中央+64分他11本、さくら541号鹿児島中央+86分、つばめ333号熊本+13分他2本、合計437本、影響人員160,000人

3.12月29日(日)山形新幹線倒木支障
【概況】15時52分頃板谷~峠間走行中のつばさ85号は、上り線側架線に倒れ掛かっている倒木を発見し運転を見合わせた。当該列車はその後運転を再開し上りつばさ88号で確認することとし、16時30分頃徐行により現場を通過した。同様につばさ146・148・150号も徐行にて通過、つばさ91号に乗車した伐採係員により20時10分より作業が開始された。倒木の撤去は21時には完了し、安全確認後21時30分に全面運転再開となった。
【影響】運休列車:東京~福島間つばさ93・153・157・159・148・150号、東京~新庄間つばさ160号、東京~仙台間やまびこ160号、東京~那須塩原間なすの267号の計9本、120分以上遅延列車:つばさ154号東京+238分を最高につばさ156号の東京+227分などその他つばさ号7本に193~132分遅れが発生、10分~119分遅延列車:はやぶさ13本最大+22分、やまびこ17本最大+82分、なすの5本最大+27分、つばさ10本最大+106分、こまち17本最大+22分、とき10本最大+20分、たにがわ4本最大+20分、かがやき4本、最大+18分、はくたか3本最大+16分、あさま5本最大+20分の合計88本
【その他】つばさ号大幅遅れのため、福島駅在来5番線で次の3本が山形方面への折り返し運転が実施された。148号~93号・150号~97号・回送上り~159号

4.12月29日(日)~30日(月)秋田新幹線停電&はやぶさこまち45号車両故障
【概況】29日22時35分頃、生田駅付近を角館駅方面へ走行中の回送普通列車(701系-5000番台4両)が倒木と接触し、パンタグラフが破損した上刺巻~神宮寺駅間(正確には田沢湖変電所~大曲饋電区分所間)が停電となった。このため先行するこまち43号(乗客260名)は11~14号車が鶯野駅のホームに掛かった状態で停車し車内も停電となった。また後続のこまち45号(乗客230名)は、停電は免れたものの田沢湖駅にて運転を見合わせとなった。こまち43号の乗客は同駅からタクシーなどにより30日午前2時40分までに大曲駅まで移動し、その後臨時普通列車により秋田駅に未明に到着となった。またこまち45号の乗客は車内で一夜を明かし、午前8時過ぎに代行バスにて秋田駅(着遅延+754分)などへ移動した。一方架線切断による復旧作業は難航し、停電発生から約12時間後の10時32分に全面で運転が再開となった。
【影響】運休列車29日:こまち43号角館~秋田間・こまち45号田沢湖~大曲間、運休列車30日:東京~秋田間こまち15・19・59・6号の4本・盛岡~秋田間こまち1・5・9・95・49・51・10・14・16・18号の10本、影響人員3,650人、10分~119分遅延列車30日:はやぶさ5本最大+17分、やまびこ1本最大+11分、こまち11本最大+37分、とき3本最大+12分、かがやき1本、最大+11分、あさま2本最大+15分の合計23本
【その他】はやぶさ8・152号は通常17両編成の運転であったが、こまち側車両運用の都合により30日は10両編成での運転となった。またはやぶさ59・90号は通常こまち号との連結にて東京~盛岡間での運転であったがこれを取りやめ同区間で単独運転となった。
 30日22時48分頃盛岡駅に到着したはやぶさ・こまち45号は、両列車の切り離しできなくなったため一時運転を見合わせた。当初は23時25分復旧見込みとの案内が出されたが、のちに対応を諦め後続となる盛岡駅終着のやまびこ69号17両編成の別車両を充当することを決定し、0時8分に秋田駅(着+98分遅延)および新青森駅(着+101分遅延)に向けてそれぞれ発車し乗客約700人(うちこまち号230人)に影響が出た。

おまけ こだま849号非常ボタン扱い
【概況】1月5日(日曜日)12時50分頃、岡山駅停車中の新大阪発博多行きこだま849号車内で非常ボタンが扱われた。車掌が車内を確認したが異常はなく、約20分遅れて運転を再開した。乗客は切符に関する問い合わせをするため、非常ボタンを扱ったという。また、後続のこだま851号は新下関駅で車両点検を行った。
【影響】10~119分遅延列車:こだま851号博多+75分着を最高に、のぞみ40本に最大+16分、ひかり8本に最大+15分、こだま7本、さくら9本に最大+19分の遅れが発生し、6,600人に影響が出た。

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アルファ模型
ありがとうございます。 今後も鉄道情報をこまめに収集し、皆様の参考になる記事をご提供させていただきます。