職場内コミュニケーションー関係性を深めるためのマインドセットとは
以前、ALOLiNKブログの方に、このご時世だからこそのコミュニケーションについて書きました。
いつもありがとうございます、クジラオカ(@anicoach)です。
よく部内のコミュニケーションをもっと闊達にしよう、と言いますが、実際のところ、チームメンバー全員と深いコミュニケーションを、というのは土台難しい話で、どうしたって人によって濃淡といいますか、得手不得手(好き嫌い?)もありますし、もっと言うと、ちょっと距離というか壁を感じてる人とのコミュニケーションが問題なんですよね。
(正直私も、どちらかと言うと、気遅れしてしまいがちな方です・・)
そして、何となく壁を感じてるからこそ、コミュニケーション頻度も少なくなりがちになる・・
仲がいい人とは実際そんなに問題ではないんですよ。
この「実際のところ」というのが、現場では肝心だと思っています。
コミュニケーションにかかるコストって?!
「コミュニケーションコスト」という言葉があります。
これは、発信者側が発信した内容について受信者側が受け取り、理解をする過程に発生するコストーつまり、「情報伝達や意思疎通にかかる時間や労力・手間」のことを指します。
そう考えると、一見目には見えませんが、その行き違いや再確認、そして言いようのない心の障壁など、現場至るところに「コスト」が横たわっています。
しかし、とかく人のことはそのように言いがちですが、もしあなたがそのよう「コスト」と思われてるとしたら??汗
コミュニケーションは受け手あってのことですからね。
私の例で言いますと、訪問リハビリで新規の方をお受けする時、そして利用し始めて、その途中経過で、必ずケアマネージャーさんとやり取りする訳です。同時に20人近くでしょうか。基本的に、そのプロセスは一緒のはずです。しかしこれが、人によってスムーズにいく人と、全く支離滅裂になってしまう人と、ケアマネさんも本当に様々なのです!これは驚くほどで。どうにもスムーズにいかなかったり、どうにも気持ち良くいかない人がいらっしゃる。つまりこれも「コスト」です。
リーダーからのストローク
しかし、現場スタッフからいきなり闊達なコミュニケーションを期待しても、それは難しい。
まずはリーダー(それぞれ階層はあるでしょうが)からの投げかけと、お手本を見せるのが大事です。それは、私はこうすることを大事にしているよ、と姿勢を示すことにも繋がります。
私(リーダー)からAさん、私からBさん、Cさん・・・とストローク(矢印)を増やしていく。また、自身がハブとなり、スタッフ同士のストロークを生み出すことで、縦横無尽、細かで複雑な網の目となっていくイメージです。
だいぶ前になりますが、私が老健の施設長時代、朝礼時に参加者同士でハイタッチをしてました。いや、ハイタッチしたからどうということはありません。後付けでは、「スキンシップ」「笑顔」「テンション」を生み出す、などの理由がありましたが、メンバー間の「垣根を取り払う」ということが第一にありました。
また、ハイタッチの前には、必ず一言皆さんにメッセージを投げかけていました。(実は、こちらの方が大事だったと感じます)
もしあなたが何らかの役割に就いていたら、あなた発信のストロークはどの程度あるでしょうか? 誰かがアクションするから、リアクション(反応)が生まれるのです。
マインドセットから見直す
次に、個々人に目を向けてみましょう。
個人的に、苦手と感じてる方と、一体何に対して、そしてどうなることに恐れがあるのでしょうか? 自問自答してみましょう。
また、その恐れていることが起こる確率はどのぐらいありそうでしょうか??
これによって、恐れの正体を垣間見てみるのです。すると、その恐れの多くは自分の思い過ごしであり、そんな思ってるほどのことではないと気づくはずです。
しかも、実は相手も同じように(あなたに対して)恐れや壁を自分に対して感じている可能性があるんですよ?! だとすれば、まずこちらから歩み寄ってみるのは??
相手と言葉を交わしてみることで、結果的にそれが恐れどころか、「快」感情と転じることが(経験上も)とても多いものです。
(私自身、このマインドセットで、正直あまり好きではない・苦手という方と、好きとまでは行かずとも、苦手意識を払拭して、笑顔でやり取り出来るまでにしたことは、一度や二度ではありません笑)
チームのパーパス(大目的)とは?
よりチームとしてのコミュニケーションを改善していきたい・・それは何のためにでしょうか?
単に「仲良くなること」「楽しく仕事すること」が目的だとすると、しんどくなってきます。一体私たちは何を目指す集団なのかと。
しかし、もし「互いのズレを埋める」ことが目的だったら、どうでしょう?これは建設的ですよね。あえてのコミュニケーションに意味が出てきますし、業務上のミスや、前述した「コスト」を減らすことにも繋がります。
そもそもコミュニケーションタイプや受信アンテナの感度が異なることが前提におけば、「じゃあどうすれば??」という前向きな発想に変わります。
もし話すのが苦手だとしても、メールを活用するなりメモを使うなりでも意思疎通は補完できるはずです。
また、「雑談」の効能も侮れません。昨今、そのようなチャンスが激減しました。そのほんの一言またちょっとしたジョークで、一つ関係が深まるのです。業務上の気づきにだって繋がるでしょう。いや、この雑談こそ、その人の本質を垣間見るチャンスなのです。
状況を放っておいて、自然発生的には改善されるはずもありませんし、その疎遠になってしまった状態を変えようなんて至難の業です。
コミュニケーションの上手い下手や、個人的感情、好き嫌いに左右されないチーム内コミュニケーションを実現させるためには、「あえての」ひと工夫が大事なのです。
それは全て、実現させたいパーパスのために!
(株式会社ALTURA CS部門 理学療法士,コーチ 鯨岡栄一郎)