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35R
岡山市の桃太郎通りに城下という子供の頃から親しんできた街がある。その名の通り城下町として栄えたのだろう。近くには弓之町という町があり、弓道場もまだ残っている。数年前まで35Rという雑貨屋が城下にあった。毎日その前を通るのだが、このお店の兄さんが変わっていて好きだった。私のことを姉さんって馴れ馴れしく呼ぶので、私も彼を35Rと呼んでいた。店に入ると話が弾みなかなか出られない、そんな客が好きだっていうから長居をしてしまう。で、ちょこちょこお買い物をした。
この35Rは、手先が器用で内装もほどんど自分でやったらしい。見かけによらずハイセンス(あれ?この言葉は死語?老語?)で置いているものがいちいち気になる。高尚なものはなかったと思うが、、。
このワイヤーの小物入れは彼の手作り。で、すごく安かった。斜め上の李朝の炭箸と一緒に壁に掛けているのだが、どちらも不均衡に歪んでいて何とも可愛い。
このアヒル?ガー子と呼んでいる子も35Rからやってきた。このガー子は右足の部分が欠けていてバランスが悪く、すぐ倒れる。で、同じく前足が不自由なキナコととても仲良しだった。
もう一つ彼の手作りワイヤーもの。天井から吊るしているが、小物も全部、彼がくっつけてセットで売っていた。一目惚れ。
什器は多くなかったが、どれも良い感じ。壊れたものを見つけてきて修復し、それを売る。このリサイクル感が大好きだった。で、彼のちょっとした工夫が施されている。下の茶箪笥は、底が抜けていたとかで、棚も彼が作って取り付けていた、言われないと分からない。
私はこの瀬戸の白磁が大好きで、3枚持っている。どれも欠けたり罅が入ったりしているが何とも言えない。で、この古い什器の上に乗せると古木とお皿との相性が抜群! 猫もお気に入りだ。
この35R、移転先が県北あたりでなかなか行けないのだが、元気に陽気に頑張っていてほしいなあ。そして、いつまでも城下あたりが個性的なお店がたくさんある街であってほしい。
追記
今朝、お掃除をしていて大切なものを思い出した。そして、タイトルの画像を変更したのだが、この35Rへ入るきっかけとなったのがこの額縁。ガラスも裏の板もなく、フレームだけで叩き売りをしていたのだが、板もきちんと作ってもらい購入。朽ち具合が最高!
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