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わたしはラプンツェル。

「今のちえみさんは、ラプンツェルですよ」
あまりに的を得た表現でグサッときた。

ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』をご存じだろうか。


森の奥深く高い塔に住むラプンツェルは、母親に「外の世界は危険」と教えられて育ち、生まれてから一度も塔から出たことがない。

ところが成長するにつれ外に興味を持ち始め、母親に塔を出る許可を乞うもあっさり却下。

そこへ大泥棒フリンが塔に侵入したことで外の世界への好奇心を抑えきれなくなり、彼に案内を命じ憧れの外界に飛び出して行く。

『塔の上のラプンツェル』あらすじ


愛らしいラプンツェルが好きで何度が観た映画だけれど、まさか私が塔の中にいたなんて。


きのうは月に一度のセッションDayだった。

長年お世話になっているヒーラーさんは、私が自分と向き合い始めた頃からのお付き合いで私の成長をずっとはたで見ていてくれている。

そんな彼女から出て来る言葉はいつもストレートで私のど真ん中をついてくる。

「変わりたい」と言いながら心の奥深いところではそれを拒絶している。
だからあと一歩のところでひるんでしまい、元の場所に留まろうとする。
それはまるで「外の世界に出たいけど外がコワイ」と言っているラプンツェルのようだ、と言われた。

分かりみが深すぎてぐうの音も出なかった。


1ヵ月ほど前、ミセスモデル募集の記事をみつけ応募した。

写真を送り、簡単な面接を受け合格。
事務所に登録することになった。

応募の動機は「自分を変えたい」。

私は人前に出るのが苦手で、これまでの人生そのような役回りが来るとしり込みしてしまい逃げてきた。

そんな自分がずっとイヤで。

「もっと自分を堂々と表現したい」
「私は私でいい、と胸を張って生きてきたい」

そのきっかけ作りとしての挑戦だった。

本来、写真も好きではないし自然な笑顔を作ることも苦手。
私にとっては苦手な要素ばかりなのによくやろうと思ったものだ、と自分でも感心する。

が、それぐらいのことをしなければ「自分の枠は外せない」と感じていたのも事実だった。

事務所登録にあたり、プロフィール写真が必要になりプロのカメラマンに撮影してもらうことに。

そのときの体験がめちゃくちゃしんどくて。


「あぁ、やっぱり私にはムリだ、、、」と思ったのだ。

初めての経験だから上手くできなくて当たり前。
でもそんな自分が情けなくて恥ずかしくて。

↑ここにも書いたけれど、自分が自分のことを「情けないヤツ」とジャッジしているから人からそう見られていると感じるだけのこと。

そうとは頭で分かっていてももう二度と同じ経験はしたくないと心は叫んでいて、あと1回撮影が残っていたのだけれどキャンセルした。

事務所登録もやめる、と伝えた。

「私には向いていなかった」

それが私の結論だった。


その話をしたときのヒーラーさんの反応が冒頭のラプンツェル発言だった。


まだ一歩踏み出しただけなのに。
今のちえみさんは、本当の外の世界をまだ見ていないのに「やっぱりコワイ」と言って塔に戻ってきてしまってる状態です。
それをずっと繰り返してる。
ここで辞めるのも自由だけれど、また同じことが形を変えてやってくるだけ。世間も人も、ちえみさんが想像しているよりもやさしいですよ。

そう言われた。

はぁ~っ=3


そこからため息がとまらない。

彼女の言う通りだと思う反面、あそこにまた戻るのかと思うと「あんなしんどい経験絶対イヤだ!」という拒絶反応がすごい。

私はここ数か月同じ場所を行ったり来たりしている。

「自分の枠を外してもっと大きな場所で活躍したい!」と思うものの行動に移すせず、なんとか勇氣を振り絞って「エイヤっ」とやってみるけれどすぐに「やっぱやめる~」と戻ってきてしまう。

そのジレンマに苦しんでいる。


これね、映画だとラプンツェルの葛藤の様子がすごくかわいいの。

「コワイコワイ」と怯えながら少しづつ歩みを進めていく彼女が観ていて応援したくなるし、「大丈夫やで」と抱きしめたくなる。

だから私も私をそう見れたらええな、って。

中々進めない自分に「いつまで同じとこいてるん!」と焦らせるんじゃなく、「大丈夫。ちゃんと進んでる。自分のタイミングでええからね」とやさしくできたらなと。

そうするだけでどちらにも進めない苦しさから解放される氣がしていて。

きのうのセッション直後は「イヤやけど事務所に連絡しないと」と思っていたけど、それもすぐにじゃなくていいと思ってる。

どうしても氣が進まないのなら当初の決断のまま辞めてもいい。

そうすることが塔の中へ戻ることなのだとしても、今の私には準備ができていないのだから仕方ない。

私がそれでいいと思えばそれでいい。

ラプンツェルをやさしく見守るような氣持ちで、今の自分を見ていきたいなぁと思っている。

今日も読んで下さりありがとうございます。
また書きます。












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