前回の記事で３年ぶりに家族と会った話をしました。
家族の中で演じていた役回りを降りた。
だから久しぶりに彼らに会っても以前のように心が動かなかった。
ここまでは前回書いた通り。
そうすることで私は何を得ていたのか。
そこに氣づきがあり、それが分かったことでさらに深い部分に持っていた私の生きづらさの根源を見つけました。
今日はそのことについて書きたいと思います。
私が家族の中で役割を演じていたのは
役を演じることで自分の存在意義を感じていたかったから。
威圧的な父から母を守る私。
かみ合わない父と母の橋渡しをする私。
母からの愛情不足を感じているであろう妹をかばう私。
そんないびつな家族をまとめる私。
これら全部の仮面をつけて私は家族の中で立ち振る舞っていました。
「私がなんとかしなきゃ」と忙しそうに。
今から思うと「私にしかできない役だ」という自負すら持っていたように思います。
そうすることで私は
「自分は役に立っている」＝「愛されている」
と感じたかったのです。
幼い頃からビビりで人見知りで外の世界がコワかった。
幼稚園や小学校での集団生活に馴染めずいつもどこか居心地が悪かった。
だからと言って家が安全な場所ではなく、いつもどこか不安で心細くて…。
私は安心できる場所を求めていた。
父の顔を見るだけで機嫌を察知してしまう私は、父がまたいつ母に怒り出すんじゃないかと怯え、その雰囲気を中和させることを始めたのが役を演じるきっかけだったんじゃないかなぁ、と思い出しました。
今から思うとそれは家族のためではなく、自分の安全・安心を確保するため。
幼い子供が自己防衛本能として始めたことではなかったかと。
はるか昔のことなので自分の都合のいいように過去を捏造していることも含めて、今はそう感じています。
自分の言動によって父や母が笑顔になり、家庭内が明るい雰囲気になる。
それがうれしかった。
あー私、役に立ってる。
愛されてるんや。
ホッ＝３
こうやって私は安心を得ていたのです。
けなげですよね。
あの頃の私を抱きしめてあげたい。
でもね、これは私だけに限らず多くの方が経験されていることじゃないかなぁと。
実際セッションをさせていただく中でもそう感じています。
そんな方たちにね、ちょこっと言いたいのが
自分のしてきたことに氣づいた時に大事なのが
「お父さんのせいで私はかわいそうだった」
「お母さんのせいで私は苦しかった」
と親を責めないこと。
なぜなら人のせいにしている限りいつまでもそこから抜け出せないからです。
それは誰のせいでもなく、自分がそういう形で「愛」を学びたかったんだ、そのための適任のキャストとして父、母、姉妹を自分が選んだんだ、ということを知ることです。
渦中にいる時は感情が先走ってそんなこと到底思えないけれど、自分にベストのタイミングで分かる時はきっときます。
だから今はそういうことなんだな、というぐらいで頭の片隅にでも置いておかれることをおすすめします。
でね、この役を演じるというのは、もうひとつ大きな弊害を生むんです。
それは罪悪感。
人の役に立つことで自分の存在意義を見出し、愛を感じるということは逆を返せば、
役に立たない私は存在する意味がない。
何にもしていない私には価値がない。
何かすることでしか私は愛をもらえない。
役に立たない私＝罪
と自分に罪を負わせてしまうのです。
これが根底にあると、どんなことも一生懸命やってしまう。
勉強も仕事も、家事も、人生のあらゆるシーンにおいて全力投球。
頑張って頑張ってようやくその対価として人から認めてもらい、愛をもらったと勘違いする。
だからいつもヘトヘトで。
でも何かしていないといられない。
だって役に立ってない私は存在する意味がないのだから。
あーそうやったんや…。
そーいうことやったんや…。
このカラクリに氣づいたとき、ずっと私の中にあった息苦しさはこれが原因やった！と深く納得しました。
私いっつも一生懸命やった。
それがいいことやと思ってた。
でも頑張っても頑張っても苦しくて、心の底から安心したことなかった…。
それがなんでか分からんかったけど、こういうことやったんや。
自分との向き合いを続ける中で、これらのことは部分部分ではわかっていたけど根本原因がわかったことでそれらがようやくひとつに繋がり深いところにスッと入っていきました。
私たちは何かをしていても、していなくても存在自体に価値がある。
だから一生懸命にならなくていい。
そのまんまの自分でいればいい。
ようやく
「もう大丈夫やで。もう安心してもええんやで」
と言われた氣がしました。
ただ長年一生懸命をやってきたので氣づくとつい何か生産性のあることをしなければ、と思ってしまう自分がいます。
何かをしていない自分をつい責めてしまう自分もいます。
でもそれもクセ。
何も生み出さない自分、怠けている自分、ただ楽しいことだけをしている自分。
どんな私でも私は存在するだけで価値がある。
これからはそんな自分を受け入れていけたらなぁ、と思っています。
それができた時、私は初めて私が私でいることに心から安心できるのだと感じています。
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