読書1(野口聡一の全仕事術)

野口聡一の全仕事術(世界文化社出版)

現役を引退された宇宙飛行士、野口聡一さんの本。宇宙ステーションという閉鎖空間で仕事をする事は、究極のテレワークだという。閉鎖空間での仕事をうまく切り抜ける方法やリーダー論などが印象的だった。

以下の言葉は、2005年の初飛行の時、その宇宙船の船長を務めたアイリーン・コリンズから聞いた言葉だと言う。

「リーダーの役割は、全員を満足させることではない。全員の不満の間にばらつきがないようにすることだ。」

なるほど!と思ったし、今後使えそうなのでメモ。

もう一つ、印象的だったのが「当事者研究」という新しい研究分野(日本発の分野。20年くらいは経ってるみたい)。精神疾患等を抱えている当事者自身が自分の症状や精神状況を研究する。白血病を患っている私自身も、自分が考えている事や症状、悩み等を医者でなくても研究できるということに衝撃を受けた。もしかしたら、それが将来様々な分野で役立つかもしれないと考えると研究する価値がある。というより、自分が考えていた「研究」というのは、多くの資金が必要だと考えていた!この分野は、あまり資金が必要無さそう!
野口さんは、宇宙での生活を当事者研究し、論文を執筆して博士号を取得している。

その他にも、様々な興味深い事が書かれていた。

  • スペースxが躍進している理由

    何度、打ち上げを失敗しても立ち直り、打ち上げできる会社としての体力。
    ロケット部品の内製化。

  • アメリカ政府と日本政府の宇宙産業にかける予算の違い。

  • 民間人の宇宙旅行は現実的になってきている。

仕事術というより、宇宙飛行士としての仕事をどのように、こなしていくかという事が書かれていたと思う。

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