『隠折』

いつも通り、デスクから一枚取り出す。

今日は和紙にした。綺麗に格好良く決めよう。

これまで、集中する時、何千羽と折ってきた。

デスクには、その証がたくさん眠っている。

起業して5年。人数も増え、順調にいっている。

だが、もっと大きくしたい。資金が欲しい。

そのため売却を決めた。まだ誰も知らない。

共感を得られるか、批判を浴びるのか。

すべては、どれだけ未来の景色を語れるかだ。

「社長、そろそろお時間です」


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