『奪愛』
「あ、また間違えた」彼に会った時に気づいた。
一週間後に結婚式を控えた夜、夫となる相手が
可愛がっているという後輩を紹介してくれた。
人懐っこい犬のような雰囲気と可愛い顔立ち。
誰にでも好かれる性格。惹きつけられた。
結婚式当日。ドレスを纏う私の部屋に彼が来た。
「頭では解っているのに、忘れられないんです」
憂う瞳を向けられ、我を忘れて抱きついた。
ふと見たドアに、悲しい目をした夫がいる。
あぁ、貴方との始まりも、こんな形だったわね。
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