適応障害#14【適応障害】休養中にセルフで自己理解を深めてみた（キャリコン①）
以前、下記の記事で、自己理解が不十分なまま転職し、結果的に適応障害で休養となってしまったことをお伝えしました。
今回は、自身のような相談者が来られた時、キャリアコンサルタントだったらどういう対応をするかなというのを行ってみたいと思います。
怖いですが…自己分析ですね。
一応…キャリアコンサルタント（国家試験）合格し、登録済ですので、最低限の対応はできるかなと思っております。
完全に自己の振り返り用になり、長文となります…。
インテーク（初回面談）
相談者の概要
・30代後半の男性、独身
・10数年勤めていた役所を退職
・1年程前から、自分の興味のあった業務がしたいと民間企業へ転職
・はじめはやりがいを感じながらも、業務量・内容の負担を感じ始める
・2カ月ほど前から睡眠時間が減少し、動悸を感じるようになった
・睡眠状況については既に心療内科受診済
・日中の動悸や脱力感、集中力の欠如あり
インテーク
キャリアコンサルタント（以下、CC）として、守秘義務の説明の上、相談者の来談目的、状況を確認しながら、信頼関係の構築に努めるでしょう。
その時に、発する言葉だけでなく、姿勢や声の大きさ等も見ると思います。
CC 「今日はどのような相談で、いらっしゃいましたか。」
クライアント（以下、CL）は、ここで、自分がどういう状況にあり、何のために来たのかを述べると思います。例えば…
CL「2カ月ほど前から、体調が良くなくて…。転職して、今の会社に入ったんですけど、このまま続けていくと自分の中でしんどいなと思ってます。年齢的な面もありますが、転職するかどうか悩んでいて相談にきました。」
CC「2カ月ほど前から、体調が良くなくて、このまま続けていくとしんどいなと思われ、転職するかどうか悩まれているんですね…。体調が良くないということですが、具体的にどういう状態か、もう少しお聞かせいただいてよろしいでしょうか。」
体調不良の訴えあり、眠れていない状況等あれば、他の専門機関へのリファーや医療機関への受診を優先して進める必要あるので、そこの確認が入るかなと思いました。
CL 「体調不良はそうですね…。夜中に何度か起きてしまう事で睡眠量が減っていることと、動悸を感じてしまうことですかね。一応、心療内科で見てもらったり、動悸も検査を受けたりしましたが…。」
・・・
ここでは既に受診済のところはあるので、以降割愛しますが、診察の結果どういう事を言われたのか等も確認されると思います。
今の状況について、本人はどう思っているか（４S点検）
健康状況について確認入ったうえで、もう少し深掘って今の状況を確認していくことになると思います。
ここでは、シュロスバーグの４S点検が活用できるかなと思っております。
シュロスバーグの４S点検とは、キャリア転換の対処法として有名です。
４つのSは、下記のとおりとなります。
状況（Situation）
自己（Self）
支援（Support）
戦略（Strategy）
状況（Situation）
■ 原因：どのようなことが引き金になって起こったイベントなのか
・転職（市役所での管理職業務から離れ、興味のあった分野へ）
・自身のキャパシティオーバーに伴い、お休み。
・主治医からは、適応障害（疑い）の診断あり
・自身の困り感としては、「自分メインでという責任の重さ」「長時間勤務」「対応スキルのなさ」。食欲、意欲の低下、睡眠不足、集中力の欠如等あり。
■ 予期：社会や周囲の状況から判断して、予期できるイベントだったのか
・当初は予期できなかった。
・昨年の秋口くらいから、徐々にしんどくなりこのまま続けられないなという思い高くなっていった。
■ 期間：イベントは一時的なものなのか、しばらく続くものなのか
・長時間勤務は解消される。
・ただ、根本の業務内容が変わらない限り、続く（休まない限り）
■ 経験：過去に同じようなイベントを経験したことがあるか、その際どのように感じたのか。
・心身の疲弊を感じたことあった。今回のように長めのお休みいただいたわけではなく、スポット的に何か理由つけて休み、その後異動した。
・正解だったかはわからないが、逃げるという選択肢をもってしまったかもしれない。
■ ストレス：現在のイベント以外でどのようなストレスを抱えているのか
・金銭面での不安（ライフスタイルの変化要、家族との同居）
■ 認知：現在のイベントをどのように受け止めているのか（好機なのか、危機なのか）
・いわゆる中年の危機だと思う。独身、スキルもないまま、嫌なことから逃げるだけでいいのか
・ただ、一方で、好機としえ捉え、周囲の人に状況を伝えサポートを得る、新たな人生として充実させたいという思いもある。
自己（Self）
■ 仕事の重要性：今の仕事をどれくらい重視しているか（職位や給与など、何に高い関心があるのか）
・やりがいはあると思うが、「相手を成長させたい」という思いがないと務まらないが、自分の中で、仕事を回すことを優先としてしまっている
・給与も公務員時代より大きく落ちているが、その金額自体に不満があるわけではない…ただし、家族との同居を考えたときの不安は高い。
■ 仕事と他のバランス：私生活（家庭や趣味など）と仕事のバランスをどのように取りたいのか
・転職により、以前の職場の時以上に私生活を充実させたいと思っていた。
・ただ、ある程度熱中できること、はまる部分があれば多少の残業はありとも思う。
・一方で、家族の介護の問題あるので、時間の融通は利かせたい
■ 変化への対応：イベントによる変化とどう向き合いたいのか（受け入れるのか、抵抗するのか）
・気持ち的に、このままの会社でいうのは現状考えにくい。
・多少の金銭等リスクがあっても、転職で最低限の業務対応を検討。
・ただし、今の職場内での異動できないかは要相談。
■ 自信：自分に対して自信を持っているか
・コツコツとやっていくこと、勉強していくこと自体はできる
・ただ、マネジメント能力、問題設定能力はほとんどないと言わざるを得ない
■ 人生の意義：自分の人生に対して、どのような意義を感じているのか
・自己中心的であるため、少しづつでの他者への貢献という部分にフォーカスしていきたい。ただ、その前提として、自身の興味あること、頑張れることを見つけたい
支援（Support）
■ 人間関係：友人や家族から必要な援助を受けられるか
・相談するのが苦手、転職についても限定的なことしか言えていない
・家族；週1回⇒数を増やすとともに、今後同居も視野にいれたい
・職場の上司、今回打ち明けたので、しばらくは継続的な相談は続けたい
■ 励まし：自分の挑戦や成功を励ましてくれる人はいるか
・大学の同級生、旧職場 等
・ただ、今回の転職からさらに転職となると…。
■ 情報：仕事や企業、転職市場、雇用などに関する情報を提供してくれる人はいるか
・基本的にはいない、自分で切り開く必要がある
・転職エージェントに登録
・キャリアカウンセラーに相談？
■ 照会：解雇された際の経済的な支援制度について、説明してくれる人はいるか
・基本的にはいない、転職エージェントやネット情報
■ キーパーソン：自分にとって重要な情報を提供してくれる人物はいるか
・直接的にはほぼいない。転職エージェント、ネット情報
■ 実質的な援助：経済的に必要な援助を受けられそうか
・生活防衛資金あり、1年程度は大丈夫
・公的制度について、改めて状況確認要
戦略（Strategy）
■ 状況を変える対応：仕事探しや、新たなスキルの習得に向けたトレーニングを進めているか
・転職エージェント登録
・職場への休養依頼
・社労士事務所での事務を想定した勉強
■ 認知を変える対応：転機の持つ意味をポジティブにとらえようとしているか
・ポジティブにはとらえているが、結果が伴っていない感覚あり
■ ストレスを解消する対応：運動やリラクゼーションなどを通じてストレスを解消しているか
・運動すること（ランニング）のみ
・もう少し、みんな（コミュニティ）でできること増やしていきたい
今後について
上記の４S点検で、少し整理してみました。
今回、目的をもって転職したが、そこがうまくいかない状況あり、自身の中では今のままでは厳しいということを思っているようです。ただ、転職ありき（視野狭窄）になっているようなので、現職場で後述の困り感が解消しないかどうかの検討はできると思います。
困り感が具体的になったのと、業務以外の部分でいうと、家族関係についても悩みがあるようです。
また、支援という観点で、頼れる方、相談先を把握できていないようです。
悩んだ時の相談機関等についても、知っておいた方がいいなと感じました。
実際のキャリアコンサルティングでは、概ね、面談時間が45分から1時間程度だど思うので、上記の話は何回かに分かれて、信頼関係重ねながら行われると思います。
今回、自分の整理用で時間をかけてやってみました。
既に休職に入っている状況ですが、その前に整理出来ておいたらよかったなと思いますし、誰かに話聞いてもらいたかったです。
キャリアコンサルタントだけが相談相手ではないですが、参考までに、検索サイトを下記に示しております。
企業内や、公的機関に配置されていたり、フリーランス等個別で相談に乗ってくださる方もおられますので、ご参考にしていただければ幸いです。
乱文乱筆ですいません。
長文となりましたし、自分整理用で申し訳ないです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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