夢空から覚めて[詩]
暗闇に包まれた部屋
静寂だけが響き渡る
閉ざした瞼の奥には
眩い光の粒が集まり
光と闇が奏でる世界
無気力に宙を泳いで
夢と現実の間に浮ぶ
光に満ちたゲートを
漂いながら潜り抜け
夢の世界へ迷い込む
小高い丘の上に座り
眼前に描かれた海空
水面に現れた一筋の
真っ直ぐな光の路が
僕を導いているよう
意識の奥に刻まれた
名も知らぬ夢の地に
懐しさと安心を覚え
満ち足りた心のまま
穏やかに過ぎてゆく
心に描く夢の景色は
朝の光にかき消され
一瞬で現在が訪れる
昨日とは違う世界を
優雅に泳いで行こう