ジェンダー・ギャップ指数121位日本で子育てをしてみようと思えた理由
日本は母のような強い女性にとって生きづらい国なのか?
母はよく「パワフル」と言われます。70代の今でも言われ続けています。
しかし私が育った80年代~2000年のアメリカは日本人女性がパワフルだというイメージは全くなく、逆に何でもおとなしく言うことを聞く「submissive」な人たちだと思われることが多かった。なのでこのパワフルな日本人女性に育てられたアメリカ人の私にとって母の国「日本」は女性にとって本当はどんな国なのか常に疑問でした。
今見返すと私の母の周りにはパワフルな日本人女性しかいなかった気がする。やっぱりパワフルな母は他のパワフルな友達を引き付けるのかもしれません。当時の私にとって日本はまだ遠い国だったので、このアメリカ在住の日本人女性たちは日本が住みずらい国だからみんなアメリカへ移住したのかとずっと思っていました。
日本は日系アメリカ人女性にとって生きづらい国なのか?
ずっと特にアメリカ在住の日本人から子供の頃からきいてたのは、日本は日本文化は誇るべきものだが、日本社会は面倒だということ。ただ私は長く住んだことなかったので本当のことはわからなかった。
それが自分で色々確かめたかったので日本に1年留学したいと思い始めた。母の国「日本」について色んな話は聞いていたが、ひとの話ではなく自分自身で確認したかったので大学留学後の2004年に日本に1人で移住を決意しました。
そもそも日本に住み始めた頃の2004年は日本の学校のいじめや会社員の過労死問題は世界的に有名なイメージが私の中でとても強かった。なので日本は子供にとっても大人にとっても生きづらい国と心配していたので社会人女性として日本に生活し続けられるのか疑問だった。
それが16年後の今日も日本に住み続けてるのはやっぱり悪いイメージが多かった日本を逆転してくれた数々の出会いだった。
以下4年前にインタビューで言ったことは今でも思っていることで日本に住み続けている大きな理由の一つ。
日本は意外に多様だと思います。だから刺激的で面白いです。
私が日本に来る前に抱いていた日本のイメージは「人はみんな同じことしか考えない」「あまり主張しない」「周りと同じような生き方しか望まない」みたいに、どちらかと言えばネガティブなものでした。特に私の周りには、そんな日本社会が嫌で海外へ移り住んだ日本人が多くいました。
しかし実際に日本に住んでみたら、色々な考えを持ったとてもユニークな人、頑張って自分らしい生き方を歩もうとしている人にたくさん出会いました。それにもかかわらず、世界からは未だに「出る釘は打たれる」だけの社会としか見られないことが多いのは、とても残念です。
「色々な考えを持ったとてもユニークな」日本人女性や「頑張って自分らしい生き方を歩もうとしている」日本人女性で出会えたからこそ今日本に前向きに住み続けられています。
私が日本に来たばかりの頃ずっと聞いていたのは日本社会は人づきあいが孤独で大変だということ。会社、近所、ママ友などのライフステージの場でも孤独か大変しか聞いていなかった。それでも何とかして色んな場へ顔出したおかげで素晴らしい出会いに恵まれている。
全て外国人が自然と交じり合うという前提な場ではないので不安はあったがとにかく飛び込みました。
最初に出会ったパワフルな日本人女性たちは新卒で入ったITベンチャーでした。今は色んなフィールドで活躍していて今でも刺激をうけています。
次に出会ったパワフルな日本人女性たちはご近所さんでした。会社の人づきあいもそうですが、現代の日本は近所付き合いはなくて孤独になるか、近所付き合いが大変かどちらかしか聞いていなかった。そうなりたくなかったので近所の地域住民が交流できるソーシャル系大学「こすぎの大学」へ行き始めたらまたそこでパワフルな日本人女性たちと出会う。今振り返ると子供を産む前から素敵な「ママ友」と出会っていた。
さらに育児休業に入って絶対もっと面白い母親いるはずだと思ったので色々探しました。そこで予想通り多くの「色々な考えを持ったとてもユニークな」母親や「頑張って自分らしい生き方を歩もうとしている」母親に出会った。
まずは最初の出会いは近所の「すべての母が自らの力を発揮できる社会へ」を目指した産後ケア教室「マドレボニータ」でした。
その他近所のコミュニティも含め以下のような「なんとなく育休」をなくそうをミッションにしている育休者向けコミュニティー「MIRAIS」や「母親を、もっとおもしろく。」をテーマに活動している色んな世代の母親向けオンラインコミュニティ「母親アップデート」(通称:HUC)にも支えられています。子育てのお悩み相談に黙らず、自分や家族の未来の話ができる場所は産後から今でもつながりが続いている。
こう振り返ると自分はものすごいエネルギーを使って自分の日本に対しての固定概念を一生懸命納得いくまで覆そうとしている姿が見える。
これはやはり私が育った80年代~2000年のアメリカは日本人女性がパワフルだというイメージは全くない中日系アメリカ人女性として生きていたからだと思う。母親だけでなく、私自身も長年勝手に周りから何でもおとなしく言うことを聞く「submissive」な人間だと思われていた。あまりにも思われていたから自分もそうであったほうがいいと思っていた部分もあった。それを日本に移住してここ16年間色んなパワフルな日本人女性と出会い、自分自身の価値やセルフイメージをぶっ壊したかったのだと思う。
子供の頃白人女性になりたかった時も確かにあった。アメリカにいても日本にいても白人女性は自由に生きていると強いイメージを抱いていた。なので自分は白人女性ではないので思うように自由にイキイキと生きられないと長年思っていたこともあった。
自分の子供のためにも、これからは世界からみても日本やアジア人女性は自由に自分らしく生きているイメージが世に増えると良いなと願っている。
『母親アップデートコミュニティ公式のアドベントカレンダー「私のアップデート2020」(https://note.com/huc/n/n85dc54d9c383)の記事です』
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