「何かを『好き』と言うこと」
何かを「好き」であることと、
何かを「好き」と”言う”こと。
似ているようで、違う。
なぜか、わたしたちは、何かを好きであると人に言うとき
それについて「知っている」ことが前提になる。
もちろん、全く何も知らないで「好き」ということはできないだろう。
でも、詳しくないと「自分はこれが好き」と
言ってはいけないのだろうか?
わたしはほとんど常にと言ってもいいくらい、よく音楽を聴いているのだけれど、ここ1週間くらいはずっとSEKAI NO OWARIの曲とラフマニノフのピアノ協奏曲を聴いていた。
J-Popとクラシック。
全然異なるジャンルだけれど、わたしはどっちも大好き。
でも正直、どちらもそんなに詳しくない。
なんとなく。そう、本当にただなんとなく聴いている。
J-Popは、自分がぼんやりと持っている気持ちを素敵なメロディーで歌ってくれるし、クラシックは聴いていると、切ないような、懐かしいような、そんなふんわりした気持ちを運んでくれる。
聴いていて、こう、なんていうか、「ああ幸せ」って思う。
きっと、もっとたくさんのことを学んだら、より楽しめるようになるのかもしれないし、人と「好き」を共有するためには、多少の知識があった方が便利なのかもしれない。
でも、わたしは、今は、こんな風にただ「好き」と思う気持ちを
大切にしていきたい。
そして、詳しくなくても何かを「好き」だと、もっとたくさんの人が
胸を張って言えるようになるといいな。
「好き」という気持ちは、ありすぎて困ることはないと思うから。