7月 その2
7月17日
今晩、私はとても丁寧にペーターに手を洗うように言った。彼はそれをやらなかった。私は軽く彼をつねった。ペーターはわざと大げさに私が怒られるように泣きじゃくった。絶対にそこまで痛かったわけがないから!もちろん、私はその場で、可愛そうな坊やをいじめていると叱られた。私はカッとなりながらも黙って夕ご飯に取りかかった。見ると、ペーターは手をパンツの中に入れながら私のプリントを触っているではないの!私は、「また全部私のせいなんでしょ」と叫びながら自分の部屋に逃げて行った。今度こそ彼がちゃんと責任を取らされることを期待しながら。そんなことあるわけがないのにね!親はまた私を叱りつけただけだった。私が大声を上げたとかなんかを理由にして。普通にさ、直接「あんたなんか嫌いだ」と言ってもいいのにね。それからしばらく説教された。いつも手を洗えってうるさいって。私の気持ちを本当に分からないんだから。『気持ち悪い』という観念がないの、親は?ペーターは、きっと内心で笑いながら、側にいい子ぶって立っている。ちょっとは怒られたっぽいけど。私と比べ物にならないくらいちょっとだけど。絶対に親は彼の方が好きだよ。
7月27日
今日はお母さんを空港に送りに行った。お母さんは一人でモスクワの病院見てもらうために3週間ロシアに行くことになった。寂しかった。お母さんは今朝、とてもやさしかった。お母さんを身近に感じたのは何年ぶりだろう。何でこうなったのかな。速く戻ってきてほしい。昨晩、遅くまで二人で話し込んだ。おかげで寝不足だけど楽しかった。
午後、自転車で買い物に行った。店で白人の女の子を見た。友達になりたかったな。
7月28日
今日やっとピアスを開けたんだ!朝から一人で皮膚科に行った。<何ヶ月もお母さんに頼んでいてやっと許してもらえた。>楽しみだったけどちょっと怖くもなった。チクッとするだけだと思っていたのにとても痛かった。怖くて眼を瞑っていたので何がどうなっていたのかも分からないけど。針でゆっくり穴を開けられた上に、右耳はうまくピアスが通らなく2回針を通された。でも、痛みはすぐに治まった。と言うか、思っていたのと違う。全く何も感じないの。ピアスをしていないかのように。ちゃんとしているんだけど。速く別のをつけられるようになりたいな。一ヶ月は外したらいけないの。5千円した。どうやって寝ればいいだろう。タオルを敷いておこうかな。
7月31日
英語の先生のアナは、小さいときお父さんのお気に入りで、弟はお母さんのお気に入りだったんだって。兄弟喧嘩した度にお父さんに見方をしてもらって、お母さんは弟の側を取ったらしい。私には滅多に見方がいないよ。常に弟のすることで私が怒られるの。彼は同じことをしても何ともないのに私は即座に説教。彼だけ完璧な子供であることなんてないよ。つい今日ね、お父さんに、自分の部屋にゴミ箱を置くのはよくないと言われた。全く理由が分からなかった。