【連載小説】ファンタジー恋愛小説:星彩の運命と情熱 第四話 近づく本当の旅立ち。許可証って何?!
前話
「長かったですね。流石は乙女達ね」
「すみません。最新のお風呂でテンション上がってしまって」
リオナとフィオナがはしゃぎすぎたバスタイムに反省する。シェイラの家の設備は今までに見たことのないものばかりだ。
「あまり、外に出られないから、家の中は充実させているのですよ。さぁ。この果物をお食べなさい。この王都にしかないものですよ」
「桃……じゃないのですか?」
食卓に載っている果物を見てリアナが言う。
「どうでしょうか……?」
ふふ、とシェイラが笑う。
「たまにシェイラさんって意地悪ですよね。……あまーい!」
言いながらフィオナが果物を食べる。
「リオナも食べれば?」
もごもご口にほおばりながらフィオナが進める。
「あ、ええ」
食欲の塊のリオナが手にする。食欲の塊のリオナだが、フィオナに押されながら食べる。
「お、美味しい。桃じゃない……」
「フェンリルフルーツ、というのですよ」
「へぇ~」
言いつつ手はフェンリルフルーツに手が伸びる。フィオナが自分の分を確保する。
「あんたの分まで食べないわよ」
「リオナならわからないもんねー」
「この~」
二人の少女が追いかけっこを始める。それをシェイラが止める。二人ともぴたり、と立ち止まる。シェイラが怒ると怖い、と言うのを二人とも理解している。まじないでもかけられそうに感じる地獄の声をシェイラは持っていた。
「ごめんなさーい」
「はい。よろしい。食べ終われば、王宮に行きますよ」
「へ?!」
「あなた方に王から許可書がでるのです。国によってはそれがないと入れないところがあるのです。この国を代表する人間であることを証明する許可書です」
「お、王宮……。フィオナ-。どうしよう」
「って行くしかないでしょ」
流石は貴族のぼっちゃんとの玉の輿を狙っているだけはある。度胸はフィオナが勝っていた。
「さぁ。食べてしまいなさい。主食になるものもちゃんと出しますから」
「ごはん! イエーイ!!」
「リオナは単純ね」
「なによ」
一旅人が国を代表する事となるのにリオナは怖かった。それを隠すように振る舞っている。シェイラにはリオナの不安が手に取るように感じられる。世界を救うと言われ、そして国を代表となること。小さな街に住んでいたリオナには責任重大な事だった。フィオナはただの旅の連れ合いのようなものだ。予言が告げられたのはリアナだけ。心の中でそれが暗い影を落としていた。
「リオナ。影も自分のものにしなさい。消しなさいとは言わないですから」
「シェイラさん……」
この人はわかってくれている。だけど、その使命を告げたのもこの人。リオナは泣きたいような気分になる。
「さ。座って食べてなさい」
「はーい」
本当の旅立ちが近づいていた。
あとがき
題名が二転三転しました。どれもしっくりこなくて。ただ、「許可証って何?!」というリオナの叫びは変わりませんが(笑)
あえて「影の騎士真珠の姫」を持ってこない意地悪な私。小出しに出していきますね。「氷晶の森の舞姫と灼熱の大地の王子」もあと二話ストックあるので。連チャンで「影の騎士真珠の姫」持ってきても良いし。
また、昼か夜に更新します。
現在出社拒否病発症中。マジで胃がいたい。これぐらいでも行くものだと母は言いますが。というかそれが常識。でも痛さが尋常でない。足も痛い。歩けない。恐ろしい座骨神経痛。これのせいで胃が荒れるんですよ。痛み止めで。不眠、胃腸痛、頭痛、座骨神経痛、と症状が次の物が無くなると新しい症状が。
グリーフケアを知りたいと言ったら態度を変えた教授にがっかりです。なにもカウンセリングしろとは言ってもいないのに。もう縁切ってますが、それがまた精神に悪影響。患者側の本がないんですよ。全部医者用で。
そして、コリドラス水槽が過密飼育かもしれないという事態におののいています。一匹多かったかも。ツレを作ってあげたんですが。ジュリーに。なのに連れ添うことなく、一匹隠れ家に潜んでいるという。ステルバイが、一匹でも動じることなくパンダと一緒。隠れ家を増やしてやっと時々出てきます。増やさない方が良かったのか……。分離考えてます。