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回避したい『こんなカメラマンは嫌だ』

こんにちはAliceです♪
今回はカメラ機材や撮り方ではなく、たまにはカメラマンについて書いてみたいと思います。

※あくまで私の経験や知見から導き出された個人的な見解であり、特定の個人を否定したり誹謗中傷する目的ではございません。

1.ポートレート界隈で良くある話

セクハラカメラマンや、撮影後データをモデルさんに送るのが遅すぎるカメラマン、SNSにそんな話はゴマンと転がっていますね。

セクハラは論外ですが、せっかく撮影した写真をタイムリーに送ってくれないのも論外だと思います。

向日葵畑で撮影した写真を、紅葉の季節に貰って嬉しいモデルさんが居ると思いますか?
考えれば判る事だと思います。

でも、前述の2パターンのカメラマンは、その人のSNSでの発言や投稿内容をチェックすれば察しが付く可能性があると思います。
『この人は止めておこう。』とその段階で自衛出来ます。
カメラマンのスクリーニング(調査)が重要です。

では、初めましてのカメラマンで事前のスクリーニングでも見抜くのが難しい、
『こんなカメラマンは嫌だ』
のパターンを2つ挙げようと思います。

文字ばかりなので花火を挟みます

2.何を撮っているか分からない!

ロケ地やスタジオなどで撮影を開始して、立ち位置やポージング等のコミニュケーションはあるものの、撮影したデータを全く見せてくれないカメラマンがいるようです。
(私のカメラ仲間には一切いませんが、モデルさんは何度も遭遇しているとの事です)

私がモデルの立場なら絶対に嫌です。
ポートレート写真とは、モデルとカメラマンが一緒に創り上げる作品だと思っています。
それなのに、今どのような構図で、どう自分が写っているのかが全く見れなかったら、『物撮り』と大差ないと思います。

私は
『今は全身です。』
『今度は膝上からです。』
『両手の指先まで写ります。』
などコミニュケーションを取りながら撮影し、3〜4枚毎にモデルさんに液晶モニターで見せて確認して貰っています。

そうするとモデルさんも、
『髪はこうした方が良さそうですね!』
『スカートの皺に気をつけますね!』
など、より良い作品に向けて調整してくれる事が多いです。

もし、撮りながら写真を見せてくれないカメラマンに当たってしまったら、
『自分が直す所が無いか気になるので、何枚かずつ見せて貰えませんか?』
と言って下さい。

カメラマンが何を撮っているのかチェックするのが目的ではありますが、そういう気持ちを態度に出すと雰囲気が悪くなるかも知れません。
よって、自分の容姿をチェックして修正したいから見せて欲しいな、という意図で伝わるように言いましょう。

もしくは、撮影に入る前に、その旨を一言伝えておくと良いでしょう。

何を撮っているのか分からないカメラマンは、私がモデルの立場だったら恐怖でしかありません。
そう言う人こそ、お尻や胸ばかり撮影しているかも知れません。

SNSに載せている写真はまともで、不適切な発言などは見られず、事前のスクリーニングで見抜けない場合もあります。
その場合は、前述の通り『見せて欲しい』とお願いして断られるようなら、『このカメラマン、次は無いな。』と諦めるしかないかも知れません。

※フィルムカメラは当然その場で撮影画像を見れません。
私もフィルムカメラでポートレート撮影することがありますが、信頼関係の構築されたモデルさんに限定しています。
私ならデジタルカメラでも撮影して、『こんな感じで撮ります。』と安心して貰った上でフィルムカメラで撮ります。

本文とは関係ありませんがフィルムカメラは可愛い

3.完全にレタッチ前提で撮る加工カメラマン

2の項で書いた『撮りながら見せないカメラマン』に通ずる部分がある、こちらも絶対に回避したいカメラマンがタイトルの『完全にレタッチ前提で撮る加工カメラマン』です。

『レタッチ』を悪とは一切申しません。
光を操り、露出を調整して、ストロボ等アクセサリーで工夫を凝らす作業をすっ飛ばして、オートモードでカメラが選択した露出や色味でシャッターを切り、それをゴリゴリにレタッチしてドヤ顔で出してくるカメラマンが多くなっています。

しかもそれでプロを名乗っているのです。

それだけでは無く、例えば逆光でモデルさんの顔が真っ暗な写真をゴリゴリに加工した『ビフォー・アフター』を一緒に投稿して、
『これがプロのレタッチです。凄いでしょう。私のプリセットを買いたい方はこちら!』
みたいな運営を行っている人までいます…。

更に言うと、そう言う人に限ってRAWで撮影せず、JPEGだったりします。

レタッチはオリジナリティを出すための味付け
決して没写真の救済手段ではない!

しかもそんな人のSNSに何万人もフォロワーがいて、投稿のコメント欄には称賛やリスペクトの言葉がズラリと並んでいます。

開いた口が塞がりません…。

iPhoneであれば、12〜13世代からカメラアプリの性能が格段と向上したように思います。
逆光であれば、自動で被写体を明るくしてHDR(ハイダイナミックレンジ)撮影のように綺麗にしてくれますし、屋内や夜間など暗いシーンでも被写体をAIが判別して適正露出にしてくれます。
私のiPhone15であれば、ISO高感度ノイズも自動で除去してくれるので、もはやスマホのカメラには死角が無くなって来ています。

iPhone15で撮影して何も加工していません!

『完全にレタッチ前提で撮る加工カメラマン』がスマホで撮影しているなら許せます。
『スマホプロカメラマン』を名乗って活動している上で、顧客が付いてくるなら認めます。

ですが、彼らはミラーレス一眼で撮影した上でドヤ顔加工です。
写真撮影の『キホンのキ』である露出などを全無視してカメラ任せで撮影、そして現像ソフトでゴリゴリに加工する、という手法で活動しお金を稼いでいます。

『どうせスマホの小さな画面でしか見ないから、画質やノイズは関係ない!』というやり口も狡猾だと思います。

上記のタイプは例の(炎上した)Panasonicの幹部の方へのインタビューの言葉を借りれば、『カメラ・写真のリテラシーが低い層をターゲットにした商法』であると考えます。

もしこの手のSNSに『加工詐欺だろ!』等と書き込もうものなら、運営者を教祖様と崇める信者から猛攻撃を受け返り討ちに遭うでしょう。

『加工すれば映える構図』を見つけてくる視点は持っているのだから、それを活かして真正直なビジネスを行なって欲しいなと思います。

別のパターンで、この手の加工カメラマンのSNSに感化されて写真に目覚めてしまい、突如プロカメラマンを名乗る人も多くなっています。

4.突如プロカメラマンを名乗る人


傾向として多いのは、下記のパターンだと思います。

①自分の子供をスマホで撮影して加工アプリでレタッチしたら
『エッ!可愛い!』

②その写真をSNSに投稿したらバズった
『私、写真の才能あるんじゃない?』

③一眼カメラを買ってみる
『設定とか分からないけど、加工できるから大丈夫。』
『背景がボケるしめっちゃ綺麗!』

④プロカメラマンを名乗る
人によっては起業する

⑤YouTubeを始める
中華レンズのレビュー依頼(企業案件)が来る
→益々有頂天になる…

※実話です。
(知り合いにそんな人がいます)
因みにその人はカメラの露出設定等の知識は全く無く、プログラムオートで撮影していました。
ストロボも全く使えませんが、加工するから不要だそうです。

加工や合成しか知らない人には
花火の写真も合成だと思われてしまう!

5.結論

…プロカメラマンを名乗って、お金を取って撮影するためには【免許】が必要にしたらどうでしょうか?

もちろん、自動車免許のように誰でも取ろうと思えば取れるレベルの資格で良いのです。

肖像権や著作権など法律だけでなく、立ち入ってはいけない場所等のモラル面も学ばせる事が出来ます。

…資格も知識も無く、プロを名乗ってビジネスにしてしまう人が少なからず存在する、この『プロカメラマン』という業態が個人的に嫌いです。

私にも尊敬する凄腕のカメラマンや写真家は何人も居ますし、人格的にも大変素晴らしく、ビジネスとして成功している人もいます。
ですが、漏れなくその方たちには並々ならぬ努力と挑戦、そして苦難を乗り越えて来た傷痕が窺えます。
(いつも綺麗なモデルさんに囲まれていても、チャラついた感じは一切ありません。)

それなのにメーカーは知識もスキルも無い人に新製品を貸し出し、レビューを依頼します。
YouTubeのチャンネル登録者数やSNSのフォロワー数が、メーカーの求めるインフルエンサー像において優先順位が高いのでしょうね。

新製品発表と同時にYouTubeに先行レビューを投稿している人を
『誰だ?この人?』
とSNSをチェックしてみたら
『ああ、こういう系ね…。』
と残念な気持ちになる事が続いています。

要するに、カメラのリテラシーが低い人の言葉でレビューして貰った方が、同じような客層にウケるのではないか、その方が売り上げに繋がるのではないか、とメーカーも考えているという事では無いかと個人的に思います。

話が本題である『こんなカメラマンは嫌だ』から脱線しそうなので、この辺にしたいと思います。
もし写真やカメラを愛する皆様が、このようなカメラマンと出会ってしまったら、選択肢は2つだと思います。

①避ける
②過ちを正すよう啓蒙する

②は余程深い間柄でないと難しいでしょう。
関与する人間を選べる環境であれば、スパッと切り捨てて関わらない方が賢明だと思います。

楽しく・気持ち良く生きていくために、そしてカメラライフを一層充実させるために、回避すべきカメラマンと出会ったら果断なアクションをお願いします。

今回も最後までお読み下さり、本当にありがとうございました。
また次の記事でお会い出来ますように。

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