『福祉施設での新型コロナウイルス感染症発生時の応援職員派遣事業の開始』の課題と解決案
こんにちはアルゴです。
介護職や美容師などの手荒れに関する前回の記事、見てくださった方いますか?
↓↓↓
📗https://note.com/algo2020/n/n4f0851fbea35
今まで書いたnote記事の中で、一番力を入れて書いたのですが、『手荒れ』で悩む方ってあまりいないんですかね(笑
反応が薄かったもので…(笑
でもダッシュボード見てると閲覧数は週で70くらいあったので、google検索から読んでる方が多いのかなと感じました。
今回の記事は
『福祉施設での新型コロナウイルス感染症発生時の応援職員派遣事業の開始』の課題と解決案です。
都道府県によって似たような対応になっているようです。東京と神奈川のリンクを下に貼っておきますね
(*´∀`*)
東京
https://covid19.supportnavi.metro.tokyo.lg.jp/service/tMlPdBdxSkAGqZMwWoNXVg
神奈川
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/covid19/ms/hybrid_20200526_2.html
千葉
https://www.pref.chiba.lg.jp/koufuku/kaigojigyousha/koronacoordinate.html
要約すると、どの都道府県もだいたい
新型コロナで福祉施設が人手不足になっちゃってる施設がたくさんあるので、行政が派遣などの体制をととのえて対策するよ・・・
という感じでしょうか。
神奈川県のページを見ると、C-CAT(コロナ・クラスターアタッカーチーム)という行政のコロナ特別対策チームのようなところからの支援もあるとのこと。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/prs/r1037912.html
みなさんのお住まいの地域はどうでしょうか?
私は全部の都道府県を確認したわけではありませんが、だいたいどこも似通ったことやってるのかなと思います。
今日はこれについて、私なりに考えた『課題』と、それに対する『打開案』をお話できればと思います。
課題① 人が充足している施設がどれだけあるのか?
社畜のトリセツ 第10話より
上のマンガはフィクションではありますが、実際の施設、どこもこんな感じです。
何も新型コロナだけじゃなく、そもそも今までインフルやノロの時もてんやわんやだったのは同じです。
きっと私や皆さんのように、介護現場で働いているヒトは二度三度は経験し、痛いほど身にしみていることです。
クラスターが発生した施設に対して、人員が充足している応援可能な施設から派遣をするというもの。
この応援体制、非常に良いのですが、はたして・・・
人員が充足している施設がどれだけあるのか・・・?
・・・という疑問を現場の人間なら皆感じることでしょう。
そして人員が充足していたとしても、自施設、あるいは同一法人の足りないところを補填することでいっぱいと思うのですが・・・。
課題② クラスターの発生している施設に派遣したい気持ちになるか?
仮に、『他施設に派遣できるほど人員が充足している施設』があったとしましょう。
しかし、自分の施設がそうであったとしても、果たして新型コロナウイルスが蔓延している施設に行きたいと思うでしょうか?
下手をするとそこで感染してもしなくても、自施設にウイルスを持ち帰ってくるような可能性もあります。
そもそも、面会制限で家族ですらご利用者に簡単に会えない状況が続いていたというのに、クラスターの発生した施設へ派遣した職員が戻ってくるというのはかなりリスクになります。
課題③ 見ず知らずの法人に行って一体何ができるのか?
私は施設介護職をやめた後、ブログやnote、キンドル出版やイラスト、LINEスタンプ制作などで複合的に収入を得ています。(将来的に起業しますが)
この中のイラストや文章を制作する仕事ならば、クラウドソーシングで仕事を得ることができます。
たとえば、Twitterのアイコンやヘッダーを300円で描きますよ!といった具合ですね。
これらはクラウドソーシングやSNSでマッチングすれば、その場その場で仕事が受注、あるいは依頼できます。
ただ、『介護』という仕事は、いくらスキルがあっても、その場つなぎの仕事が簡単にできることはありません。
現場で働く人ならそれはわかっているはずです。
たとえば見ず知らずの施設に行った時、
・名前も知らない職員
・名前も病気も知らないご利用者
・排泄等物品の置き場所もわからない建物
・記録の仕方やルールもわからないシステム
このような状況で、すぐに働くことができるのでしょうか??
派遣職員ですら、かならずプリセプター(指導職員)をつけて、一人前になるまで指導は受けます。
いくらベテランの介護福祉士であっても、全く知らない施設でいきなり仕事ができるとは考えづらいのです。
なれない職場では誤薬事故など、人的要因のミスがおこるリスクが上がります。
これは今回の行政の応援システムに限ったことじゃなく、介護のワークシェアリングサービス全般にも言えます。
○ケッター等の介護ワークシェアリングサービスが出てきた時、Twitterなどでさんざん言われていましたが、介護の仕事はウーバーイーツやイラストのように、即席でできるカンタンな仕事ではないのです。
そのような不慣れな状況のうえ、さらにコロナが蔓延している人手不足の施設で、どれだけのことができるのかと思います。
私は皿洗いくらいしかできない気がしますし、行きたくもありません。
受け入れ側の施設は、他施設の応援がきたら行ってもらうことを明確にマニュアル化しておくなどすると、まだスムーズにいくのではと思います。
しかしよしんば感染する高いリスクを負って応援に行ったところで、20人の職員が21人分になったくらいでは、ほぼ戦力が変わらないのが実状です。
打開案① 人手不足の捉え方を各施設が見直す
この記事の最初で
『人が充足している施設などほぼない』と述べました。
日本全国の施設の99%くらいが、人手に余裕があるとはいえないのだと思います。
しかし、そんな中でも、人手を無駄に使っているケースもありえます。
これに関してはずいぶん前に記事を書きました。
↓↓↓<参照記事>
上の記事を要約すると、
もともと過剰な人員を配置していることに気づかないため、少しでも人が減ると、それが人手不足と感じてしまう事があるのです。
これは私が働いた複数の施設でも、それぞれ言えることでした。
最初1人だった事務員が3〜4人に増えていったことで、人件費が暴騰し、介護職に人員を避けなくなってしまったケースもあります。
人手に余裕がないのは事実ですが、自施設での人員配置は果たして必要なものなのか?
パート職員などを無駄に活用していないか?(時々いるプラス1職員など)
これを見直す余地はありそうです。
打開案② 継続的な介護職への支援金を行政から
今は施設介護職を引退した身の私がいうのもおかしいとは思いますが・・・
付け焼き刃の応援よりも、長くその施設に勤めてくれる職員の方が良いに決まってます。
介護職が少ないのは、給料が他の業種に比べて圧倒的に少ないからです。
とはいえ、介護保険で運営している施設が職員の給料を上げるといっても難しい話です。
私は介護保険もあと数年で崩壊すると思っているのですが、現状の介護保険からも職員の賃金アップをこれ以上期待できません。
以前、介護施設に勤務している全ての職種の人に慰労金が出されることがありましたが、コロナ期間中はこれを国単位で行ってもらうしかありません。
それも、一時的な支援金ではなく、コロナが終息するまでずっとです。でないと、意味がありませんし、働く側としても継続して働く気持ちにもなりません。
たとえば、コロナの期間中、同一施設で働き続けると、3ヶ月、半年、1年というたびに、もらえる慰労金が少しずつ増えていくとか…。
以前の慰労金は、一定の期間に所属していた職員だけが対象であったので、コロナ後から介護をはじめた人はもらえなかったのです。
お金の問題は、私達が頑張っても、すぐにどうこうできる問題じゃないですが、一人ひとりが声をあげていかなければ変わらないのです。
私はこれからも起業のために市役所などに赴くことが多くなりそうですが、そのたびに訴えかけていきます。
サポートですか・・・。人にお願いするまえに、自分が常に努力しなくては。