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日本最古の神社、三輪明神 大神神社(おおみわじんじゃ)巳年に福徳をもたらすかも



オオモノヌシとオオクニヌシは呼び名がよく似ている

大神神社の御祭神である大物主大神(オオモノヌシノオオカミ)は、出雲の大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)と国造りを成した神様です。

『古事記』では「大和の御諸山(三輪山)に祀れば、一緒に国造りをしよう」といい、そして祀られることにより葦原中国の国造りは成ったのです。

『日本書紀』にも同じ話がありますが、オオモノヌシはオオクニヌシの「幸魂(さきみたま)・奇魂(くしみたま)」であると言い、両神は同一であると解釈されています。

呼び名が似ているのは、もともと近い関係の神様だったのか、全く別の神様が大和風に呼ばれたのか、本当のところは判りません。

この階段の上に拝殿があります

最古の神社

記紀神話に登場する確かな伝承の記録があり、三輪山そのものを御神体とする、古くからの祭祀の形を伝えるため「最古の神社」とされています。
現在は拝殿はありますが、本殿はありません。

拝殿は寛文4年(1664)徳川家綱公再建
国の重要文化財

御祭神のオオモノヌシと、配祀は二柱です。大己貴神(オオナムチノカミ)と少彦名神(スクナヒコナノカミ)です。オオナムチはオホクニヌシの別名であり、スクナヒコナは初めにオオクニヌシの国造りを手伝った神様です。出雲大社の神様が大和の地にある「最古の神社」に祀られている事になります。

国造りの神様として、農工商全ての産業や、病気平癒、薬、お酒造りなどの守護神とされています。

山が御神体

三輪山と大鳥居

拝殿から御神体である三輪山(標高467m)を拝みます。
御神体として直接崇拝される神体山です。
なので本殿がありません。

仏教建築の影響を受ける前の神社は社を持たず、山や瀧や磐座と呼ばれる巨岩に祈りを捧げていたと言われます。

御神体である三輪山は禁足池であり、特徴的な形をした三ツ鳥居が結界となります。

大昔の大神神社には社殿は無く、三ツ鳥居だけが存在したと伝えられているそうです。(「大三輪三社鎮座次第」)

三輪山登拝

登頂口

狭井神社(さいじんじゃ)の受付で午前中に許可を得たうえで許され午後三時までに下山しなくてはなりません。
奥宮である高宮神社を参拝する登山ルートとなります。
往復3時間は予定した方が良いでしょう。

お参り目的以外の行為、写真撮影やスケッチ、水分補給以外の飲食、団体ツアーは禁止されています。
その他、入山時間が定められており、祭祀日のため入山出来ない日や、天候などの理由で登山中止の場合があります。

狭井神社

三輪の神様の荒魂(あらみたま)を祀ります
病気平癒の神様とされ、すぐ横の薬井戸は御神水といわれています

オオモノヌシは蛇に化身

『日本書紀』には、崇神天皇の御代と雄略天皇の御代にオオモノヌシが蛇に姿を変えて顕われる話があります。

現代の感覚では蛇は嫌なイメージが強いのですが、縄文土器のモチーフに蛇が表現されている地域があります。
古い時代には生命力や再生(冬眠明けに活動する様子が生き返るように見えたかも知れない)の象徴として崇められていたともいわれています。
三輪山そのものが蛇がとぐろを巻いているように見える、ともいわれます。
大神神社では蛇は「巳さん」(みさん)と呼ばれて福徳をもたらすと崇められています。

令和七年(2025)は巳年です。
巳年に因んでお参りすると、良いこと倍増かも知れません

お酒に薬に兎に縁結びに

大和の中心地に出雲系の神様が祀られている不思議。
出雲神話の因幡の白兎を思わせるなで兎
神話に登場する恋物語や味酒(うまさけ)。
『古事記』に記されるオオモノヌシと活玉依姫(イクタマヨリヒメ)の恋物語「おだまきの糸」

日本で最古の神社といわれるだけに不思議がいっぱいの大神神社です。

市杵島姫神社(いちきしまひめじんじゃ)
九州の宗像大社や、"三” にまつわる関係も深いようです

♦︎大神神社公式サイト

♦︎おおみわといえば三輪素麺
大神神社二ノ鳥居前「そうめん處 森正(もりしょう)」
おすすめです


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