どう話せば伝わるのか…。親子の会話。口頭で難しいとき、文章に強み。
「きょうは、きのう遅れを取り戻すため、いつもより頑張ってみよう」
たとえばこんな内容を、中学受験に向けて課題に追われている子どもたちに言うとする。
〝遅れ〟〝いつもより〟〝頑張る〟
それぞれのことばのニュアンスは、マイナス部分を排除するために、上手なトーンが必要だと思っています。
自分が言われたらいやな単語。できれば避けたいけれど使う場合。
過去の経験等で築いた記憶が期待が、言葉や表情、間合いなどのニュアンスに移り、知らず知らずに含まれているのではないかと思うのです。
言う内容よりも、言われ方などに感情が左右され、不快になる。家族など近い存在ではとくに心理的な距離が近いことで類推させることが多い。
「指示は、より具体的に」
「●●を解き直してしておいて、ではなく、●●(割合の問題)の・・・(間
違えた)ところを、間違った要素を考えながら、解き直して」
などと細かい指示にして下さいとうかがう。家族だとうっかり「わかっているだろう。わかるだろう」という気持ちが表れているのでしょう。
人間関係は、信頼によって深まり、余計な言葉で崩れると思っています。
ときどき、言葉の内容だけではなく、表情や間合いなどに「余計なもの」がはいっていないか。
大事にしたい家族は、時がたてばなんとなく仲が良くなる…わけではなく、大事にしないと関係は長期的に保てない。大学生や社会人、親元を巣立った後にその蓄積は如実にでるのではないか。
そんな思いから、娘への指示はできるだけ短くわかりやすい表現で紙に書いて伝えています。終わったものには線を引いて消していく。勉強やりなさい。〇〇やった?とかのやりとりはかなり減っていきました。