花相の読書紀行No.32『ストロベリー・ナイト』
姫川玲子シリーズ第1弾
【ストロベリーナイト】/誉田哲也
<あらすじ>
姫川玲子、二十七歳、警部補。警視庁捜査一課殺人犯捜査係所属。彼女の直感は、謎めいた死体が暗示する底知れない悪意に、追ることができるのか。
溜め池近くの植え込みから、ビニールシートに包まれた男の惨殺死体が発見された! 警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子は、これが単独の殺人事件で終わらないことに気づく。捜査で浮上した謎の言葉「ストロベリーナイト」が意味するものは? クセ者揃いの刑事たちとともに悪戦苦闘の末、辿り着いたのは、あまりにも衝撃的な事実だった。人気シリーズ、待望の文庫化始動!
★感想
今は亡き“竹内結子”さんが主演を務めたドラマの原作を読みました。
捜査一課の主任刑事で有りながら、一人の刑事としてインスピレーションと行動力で難事件を解決していく主人公“姫川玲子”は、ドラマの竹内結子さんのイメージそのままのような気がします。
パワハラにもなりかねない灰汁の強い先輩刑事の姿勢も、上昇志向の強い姫川の若さと、過去の出来事がもたらす心の弱さと危殆さを自覚させようとしているように感じました。
被害者として法廷に立ち証言する姫川のシーンは、その場面が映像のように浮かび、感涙してしまいました。
ドラマで井岡役をやられた”生瀬勝久”さんが本の人物描写にぴったり填まってしまい、読みながらクククっと笑ってしまうし、部下との掛け合いもテンポよく最後まで楽しめた作品です。
余談ですが、先に読んだ若竹さんの描く葉村晶はごく一般的な容姿で書かれていたのを考えると、男性作家さんが描く女刑事や女探偵って、スタイリッシュな美人が多いですよね。( ´艸`)