アクイレイアのモザイク画
<イタリア旅行記(2008年夏・ヴェネト&ドロミテ&トリエステ)no.84>
グラード(Grado)から、バスで10分程。
アクイレイア(Aquileia)に到着です。
ここ、バス停? と、言うような場所なので、乗車した時、バスの運転手さんに「アクイレイアに着いたら教えて下さい」と、お願いをしておくと、安心です。
(私は、数時間前、ここで、一度、降り損ねました)
この町で、どうしても見ておきたかったのが、こちら!
アクイレイア大聖堂(Basilica di Aquileia)です。
紀元前から、ローマの植民地として栄えた町で、
この教会の前身となるものが、その当時からあったそうです。
現在の大聖堂は、4世紀頃から9世紀頃にかけて、修復、増築を繰り返して、完成したもの。
何といっても、素晴らしいのが、この堂内にある床のモザイク画なのです。
古代ローマ時代のモザイク画で、ここまで素晴らしく、しかも保存状態が、非常に良いものは数が少なく。
それを聞いたら、これは絶対に見ておかなくては!っと思っていたのです。
外から差し込んでいる光が、白い壁をさらに明るく輝かさせ、澄んだ空間が広がります。
この床が、全部、モザイク画なのは圧巻!
保護の為、透明のガラスでしっかりと舗装されいて、場所によっては、
画の上のガラス道を、歩けるようになっていて、より近くで、モザイク画を見ることが出来るのです。
モザイク画には、当時の様子が描かれているので、とても面白いです。
こちらも、そのひとつ。
多くの魚と、船(ゴンドラ)が描かれていました。
色鮮やかな石を、ひとつひとつ敷き詰めながら描く、モザイク画。
本当に、保存状態が良く、見飽きることもなく、その画ごとに感動していました。
今でも、あの「鮮明さ」を思い出すことが出来ます。
そして、奥に進むと、フレスコ画で描かれた祭壇画もありました。
ふと、トルチェッロ島(ヴェネツィア)で訪れたサンタ・マリア・アッスンタ教会(Cattedrale di Santa Maria Assunta)の祭壇を思い出したりして。
トルチェッロ島の教会は、輝かしいモザイク画の祭壇。
一方、アクイレイアのは、少し色褪せたフレスコ画の祭壇。
全く違うのですが、それぞれ、味わいがあり、なにか通じるものを、私は感じました。
長い間、ヴェネツィア共和国が、この周辺も統治していた影響が残っているのかもです。
教会を堪能した後は、アクイレイアのメインストリートを散策しました。
ローマ帝国時代につくられた都市・アクイレイア。
その遺跡も残っています。
古代ローマ時代の町の中心地跡です。
ローマと比べると、かなり小さい規模ですが、その時代、ここが活気溢れる町の中心であったことが、2000年以上経った今でも、分かります。
緑が美しいです。
アクイレイアの空気を吸いながら、ふと時計を見ると、帰りのバスの時間が近づいてきました。
さあ、トリエステに帰りましょう!