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ある
2019年5月14日 09:58
一つの意識が、蒼空の下で、大気中に放たれ霧散する、それは、風の斥力で前進し、定まった路の上に、偶然持ち合わせていた、二本の足を、器用に着地させる。意識は、蒼の天蓋を司る、パルテノン神殿の、無限の柱廊を、天の白い眼差しに睨まれて、何処へともなく、連行される。神殿を支える、植物じみたエンタシス(柱)は、柱頭部が枝分かれし、緑の大きな装飾によって、意識を、白日の下から