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関西コミティア初参加 〜なんか思ってたんと違うかった〜

個人ゲーム開発の宣伝に同人誌を作り、電書で配信しています。ものすごい出不精で息抜きが下手くそなので強制的に外出する用事を作る 兼 自作ゲームの宣伝になればと、2025年1月関西コミティアに参加することにしました。


コミティアとは?

COMITIA(コミティア)とは、コミティア実行委員会により東京で年4回(概ね2月、5月、8月、11月)開催される「創作(オリジナル)」のジャンルに限定した同人誌即売会である[1]。実行委員会は"自主制作漫画誌展示即売会"と称している。

一般的に、単に「コミティア」というと東京のコミティアを指すとのこと。当方は関西在住で、いきなり上京はハードルが高いため関西コミティア出展を検討。

東京のコミティア以外は「地方コミティア」と呼ばれており、例年関西では年2回大阪で、秋に1回京都で開催されているようです。

筆者の同人歴

実は個人ゲーム開発を始める遥か昔、主に学生時代に二次創作・一次創作でちょっとだけ同人誌を作っていたことがありました。神絵師でもなかったため、ちんまり活動してなんとなくフェードアウトした感じです。

当時、二次創作に比べ流行り廃れの影響を受けにくい一次創作のほうが反応が良かったように記憶しています。とはいえ十年以上ブランクがあり、時代はアナログからデジタルになりましたし、コミティアへの参加は今回が初めてです。

原稿作成! 入稿! 失敗! 2度インフル!

健康体が自慢なのですが、原稿作成期間中に2回インフルに罹患。スケジュールはめちゃくちゃになり、集中力は著しく低下し、予約番号漏れやレイヤー統合できてない表紙を入稿したりと、印刷所さんにご迷惑をかけてしまいました。

中でも一番のやらかしは、初デジタル原稿の内枠サイズを間違って設定してしまい、喉部分がむちゃんこ窮屈な本が仕上がってしまったことです。残念ながらこちらは無料配布として、新たに刷り直しました。印刷代は想定の2倍、在庫も2倍。どうすんだこれ。

コミティア、思ってたんと違う

売れないって聞いてたんだが

コミティアって検索すると「売れない」ってサジェストされたりするので、なるほどね……と思い挑んだのですが、15冊ほど持ち込んだ「個人ゲーム開発者の日常」四コマ集が13:30過ぎに完売。

印刷したときは「誰に需要があるねん」と思ってただけに、この先出るイベント数を考えると増刷しようか悩む、嬉しい誤算です。

この経験から、コミティア=売れないではなく、コミティア=どんな本が売れるのかわからないのだと実感しました。

設営完了とか発信する余裕はない

分からないことが多く、マニュアル読み直したりスマホで調べ物したりお客さんが来てくださったり、うわー次どうしよの連続で気づいたら13時過ぎてました。

それもこれも設営がぎりぎりだったからですね。あと写り込み避けつつ歩いている人の邪魔にならないような写真撮るの難しい。時間通りに設営しました投稿できる人すごい。

無料配布は意外ともらってもらえない

当方では原稿サイズミス本を無料配布していたものの、どっちかというと有料本の方を手に取る人が多かったです。なんというか「無料ならもらってくかー!」という空気はないみたいでした。

ネットでなんでも欲しいものを探しがちな昨今、わざわざコミティアに足を運ぶ人たちの目的と照らし合わせると、無料勢にリーチする場ではないような気がします。

迷惑客がいない

みなさん買い方も会話もスマートで感謝しかない。いわゆる迷惑客がいない。民度高い。デュフフwとか言わない(偏見です)。なんか変な人に絡まれたらどうしようと思ってたのが杞憂に終わりました。

売れる感動を上回る何か

自分が作った本が売れると感動する! という話を、Youtube予習で散見していたものの、ぼっち参戦で余裕がなく、次何だっけ?? の連続で、せっかく得た嬉しさも押し流されてしまいがちだったように思います。

しかしながら、一番最初に本を買ってくれたのが小学校低学年くらいの女の子で、その子が選んだ私の本を買うのを、中身のチェックも意見もせず少し離れてお母さんと思しき方が静かに見守っていたのには言い知れない感動を覚えました。

そして、買ってくださったお客さんが「Steamウィッシュリスト(※後述)入れてます」と言ってくださったのは、これはもう本が売れた嬉しさを何倍かにブーストする効果があり、言われるとこんなに嬉しいんだ……と分かりました。

殺伐としていない、適度に緩い自由な空間

創作=みんな熱い🔥 俺の・私の作品を見てくれええ! ……などというイメージがあったのですが、必ずしもそんなことはなく、適度に緩くて居心地が良かったです。

私は4時間座りっぱなしでしたが、近隣のサークルさんで「無人販売 お金はこちらへ」として1時間以上席を離れていた方もいて、度肝を抜かれました。

私個人の感覚ですが、いわゆるインディーゲーム界隈は昨今殺伐とした側面があるように思えるのと真逆で(もちろん同人は同人で色々あるとは思いつつ)「仕事でもなく、個人ができる範囲でやるんだから、こういうのでいいんだよ」と目が覚めた思いです。

コミティア、そうだったのか

本命の本があんまし売れない

本来の目的のひとつであった、ゲーム「紅茶カルテ」宣伝用の四コマ集の方は、6冊くらい?売れました。先述の15冊に比べたら売れてないように思えますが、初参加でこれなら上出来かも? と自分では思います。

ディスプレイ立てすぎると狭いw

展示は「立てるディスプレイがいい」とあちこちから聞いてたんで頑張って垂直を目指したら垂直だらけで、頒布物は4種類なのに立てる場所がなくなってしまいました。

というか、垂直+平置きをしてるからこんなにスペースないんですね。このわずかな隙間からかろうじて顔を出していましたが、次はもうちょっとうまくやりたいです。

見本誌を提出するのって意外といいかも?

コミティアでは見本誌を提出することが推奨されています。今まで出たことのあるオールジャンルイベントではなかったことなので、なんで提出する必要があるの? と思っていました。

この提出目的は検閲等ではなく、場内に見本誌を一箇所に集めるコーナーがあり、イベント会場を全部回らなくてもそこで読めるようになっているのです。グッズなどは提出しなくていいみたい? で、本イベントの掲げる「自主制作漫画誌展示即売会」に相応しいシステムだと言えるでしょう。

うちにも、スペースに来て中も見ずにこれください! って方が何人かいて、見本誌をご覧になられたのかな? と想像します。無料で読んで終わりになるのでは、といった否定的な意見も散見されますが、お客さんに周知する方法に乏しい私のような販促下手くそ人間にとって、地方イベントで見本誌を提出するのは集客の手立てだと言えるかも知れません。

自分のことが疎かになりがち

イベント設営の10:30ごろから終了して荷物を搬出できた15:00過ぎまで、一度も席を立たずトイレにも行きませんでした。そして会場が汗ばむくらい暑かったのに水分も摂れなかったので、軽度の熱中症になったようです。

イベント出展というと何かと忘れ物があると噂に聞いていました。しかし、展示物やおつりなど「お客さん向け」のものは完璧に準備ができたのに、スペース用のゴミ袋ひとつなくて、つくづく自分のことには気が回らないなと気付かされました。

ちょっと宣伝になったっぽい?

私はSteamでゲームを販売しており、「ウィッシュリスト」に登録(押すだけ)してもらえると販売開始などの通知がお客さんに届く便利なシステムがあります。いわば買おうと思ってくれているお客さんの数が期待値として分かるようなもので、増えるととても嬉しい。

これがコミティア出展後、普段よりちょっとだけ増えていました。普段が少ないのでもう誤差の範囲なのですが、事前のtwitter告知や当日展示スペースで宣伝カードなどを配布したこともあり、何もしてないよりはゲームを知ってもらえる機会になって良かったかも、と前向きになれました。

俺たちのコミティアはこれからだ

改めましてスペースにお越しくださったみなさま、ありがとうございました。おかげさまで「こんなイベント二度とごめんだぜ!」とはならず、2025年2月には東京コミティア出展を、5月・10月にはそれぞれ関西コミティア出展を予定しています。

元々、2月の東京コミティアには関西コミティアと同時に申し込んでいて、これは「大阪でなんらかの手ひどい目に遭った場合、立ち直れなくて今後イベントに出られなくなってしまうのでは?」「地方で向き不向きもあり趣も変わるので、一度出ただけでこういうものだと決めつけず、状況を把握したい」と考えたためです。

東京ならたくさんお客さんが来るしもっと売れるのでは? とも思えず、地域性もあるだろうし、スペースが多いことでかえって群雄割拠みが増すだろうと想像できます。

今回はゲームスペースで申し込んだのですが、他スペースで申し込んだらどうなるか検証したり、知人さんと合同出展でぼっち参戦との違いを噛み締めたりする予定です。


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