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『ウーリーと黒い獣たちパート2』

昨日書いた
私の記事の続きです。
良かったら読んでください。
アクーン王の秘密パート1です。

『秋のつながり創作活動企画』
ウーリーと黒い獣たちの物語を一緒に考えよう!

うりもさんの企画

ターリキィ王国の民の策略により
離れ離れになってしまった
太陽が守護する存在のアクーン王と
月が守護する存在のルボン。
その子どもウーリー。

川に飲み込まれた
ウーリーを拾い上げたのが
バナンナの行商に来ていたラブコだった。


ラブコは
ターリキィ王国に戻り
ウーリーを育てることになったが
川に飲み込まれたショックからか
ウーリーは過去の記憶を失っていたのだった。

ウーリーが
極度のビビリで何をするのも
消極的になってしまったのは、
紛れもなく川に落ちた恐怖の影響であった。

しかし、
愛に溢れるラブコに育てられるうち
少しずつ本来の明るさを取り戻していくのであった。


一方、
アクーン王は
母エミーカが病気に伏せて
危篤と伝えていたが実は嘘であった
ことを知り激怒するも、
母エミーカが
アクーン王が国を出てからは憔悴し
民が憂いていたことを知り
何も言えなかったのであった。


その後、
帰国した賢者シュミクトから

『ルボンは、
我が子ウーリーを連れて逃げ出し
川に飲み込まれていった。
おそらくそのまま……』

と聞かされたアクーン王は
言いようのない
悲しみに暮れるのであった。

元来、
太陽が守護する存在である
アクーン王の笑顔が失われていったのは
この頃からであった。


アクーン王から笑顔が消えると
免疫力が落ち
病気がちになっていったという。
今回、
鼠蹊部を病んでしまったのも
それが原因かと思われたのである。


アクーン王は
ショウナーン王国で
ルボンやウーリーと楽しく暮らしていた頃の懐かしい日々を病床から思い出していた。

『パピーいつものかくれんぼやって!』
『よっしゃ、じゃあパピーとマミーが先に隠れるからウーリーが探してや』
『うん。50数えたら見つけに行くで』


ウーリーは親と行う
この「かくれんぼ」が
たまらなく大好きな瞬間だった。


『50。さぁどこにいるかな?』


この時、
マミーことルボンは
一切の気配を消し去り
完全に景色と同化する特技があった。
今まで一度もウーリーに
見つかったことはないほどである。


それに対して
パピーことアクーンは
毎度毎度のワンパターンであった。
布団の中に隠れているため
山になって盛り上がっている。
バレバレである。

おまけに生尻を布団から
プリっと出しているではないか?
まるで
見つけてくれと言わんばかりに。


笑いを隠しきれないウーリー。
『クックックッ!』と
肩を上下させて笑いを堪えながら
パピーに近づくウーリー。

スイカのようなお尻めがけ
力一杯右手を振り下ろす。
『バチッ〜!!』
という音が響きわたり
『ケツ出とるやないか〜い!』
力のかぎりツッコむウーリー。

そのツッコミに対して
湧き上がる3人の笑い声。
家族が1番幸せな瞬間であった。
アクーンのボケに対して
的確にツッコミを入れる能力は
こうしてメキメキと磨かれていった。


『パピー、しっかりボケてくれよ。僕が全部ツッコんでいくからな』
そう力強く語るウーリーを見て
優しく見守るアクーンとルボン。


もうあの日々は帰ってはこない。
そう思うとアクーン王の悲しみは
雪のように積もるのであった。

『ルボンやウーリーは
一体、どこで何をしているのか?』

布団にくるまりながら
生尻をプリっと出して
ウーリーに叩いてほしいと願う
アクーン王であった。


他にウーリー関係の記事です。



最後まで読んでいただき
ありがとうございます。


#66日ライラン
52日目

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