大和の死と東京行き…今週の『ブギウギ』
銭湯「はな湯」の看板娘から“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スターになっていく花田鈴子→福来スズ子(澤井梨丘さん→趣里さん)が、暗い戦争の時代や、燃えるような恋と別れなどを乗り越え、人々に勇気と希望を与えていく朝ドラ『ブギウギ』第5週「ほんまの家族や」。
スズ子が、ツヤ(水川あさみさん)と梅吉(柳葉敏郎さん)の子供ではないと知り、白壁の家を飛び出して彷徨い続けた月曜日。今は農家に嫁いでいるという実母のキヌ(中越典子さん)を訪ね、事情を訊くことに。
スズ子は白壁の家の菊三郎と女中だったキヌの子で、妊娠中に菊三郎が亡くなったため、家を追い出され、実家にも帰れず途方に暮れていたところ、同じく妊娠していたツヤに助けられ。キヌが立ち直るまで。スズ子を育ててくれていたのでした。
年に一度はツヤが帰省し、キヌもスズ子を抱きしめていたというのですが、「覚えてへんわ」と拒絶気味に言ったスズ子。しかし、キヌが幼い息子に歌って聞かせる、聴き覚えのある子守歌「れんげ摘もか」を自分も子供の頃に聴いていて。帰り際、キヌは菊三郎の形見の懐中時計をスズ子に持たせました。今生の別れになるのかな。
ボロボロの状態で帰ってきたスズ子を、弟の六郎(黒崎煌代さん)が抱きしめた火曜日。落ち込むスズ子に、祖母のトシ(三林京子さん)は「ツヤはな、スズ子が大切で大切で、スズ子の心も体もみんな自分のもんにしたなったんや。どこへも渡したなくなったんや」と声をかけ。
大阪に戻ったスズ子は、香川での出来事は両親には内緒にするよう六郎に口止め。心配そうなツヤと梅吉は何かを感じていたようですが、いつも通り接し。劇団の休みも終わり、一番乗りで稽古場にやってきたスズ子。まさに「The Show Must Go On」。
スズ子が香川から帰ってきて3年が経ち、秋山(伊原六花さん)と共に梅丸少女歌劇団のツートップになっていた水曜日。現状に何か満足できないスズ子は、ラジオから流れてきた茨田りつ子(菊地凛子さん)の「別れのブルース」に興味を抱き。
そんなある日、先輩の大和礼子(蒼井優さん)と股野(森永悠希さん)が劇団を訪ねてきて。二人は股野の泣き落としプロポーズで結婚。大和は妊娠中でした。スズ子のモヤっとした悩みを聞き、アドバイスする大和。そして、東京支社から演出家の松永大星(新納慎也さん)が視察にやってきました。
スズ子と秋山が、東京に新しくできる梅丸楽劇団への参加を打診された木曜日。悩んだスズ子は、親友のタイ子(藤間爽子さん)に相談(家元の踊りがさすがでした)。帰宅後、家族に話したところ、意外にもツヤが「あかんもんはあかん!」と猛反対。
翌朝、当たらないことで定評のある易者(なだぎ武さん)がスズ子に「これは近いうちに、信じられへんことが起こるかもしれませんなあ」と。すると、林部長(橋本じゅんさん)から大和が出産後に亡くなったことが伝えられ…。
大和のお別れの会が開かれた金曜日。赤子連れの股野のほかに、大和の両親(辻葉子さん、上杉祥三さん)も参列。「私が見ていれば。絶対に礼子を死なせなかった」と悲痛な言葉を述べて、去ろうとする二人にスズ子は「お会いできて良かったです。大和さんはお二人に育てられたんやなって」。
家に戻ったスズ子は、大和の最後の言葉「何か生活の変化が、歌や踊りに出ることもあるような気がする」を受け継ぐように、再度東京行きを両親に直訴。事前に夫婦で話し合っていたツヤは、今度は「行ってきなはれ。東京で思い切り、歌って踊ってきなはれ」と後押ししました。
最後はスズ子と秋山の退団公演。作中で披露された「桜咲く国」は、笠置シヅ子さんも在籍した「OSK日本歌劇団」で歌い継がれている曲だとか。次週から東京編。草彅剛さんも本格登場するようです。