才能と争議と美しい百合…今週の『ブギウギ』
銭湯「はな湯」の看板娘から“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スターになっていく花田鈴子→福来スズ子(澤井梨丘さん→趣里さん)が、暗い戦争の時代や、燃えるような恋と別れなどを乗り越え、人々に勇気と希望を与えていく朝ドラ『ブギウギ』第3週「桃色争議や!」。
デビューから6年が経ち、スズ子役で趣里さんが本格登場した月曜日。同期のリリー白川役は清水くるみさんに、桜庭和希役は片山友希さんに交代。花咲歌劇団から移籍してきた後輩・秋山美月役として、伊原六花さんも登場。
リリーと美月はすでに大きな役をもらっていて、スズ子と和希は後輩に抜かれた形。スズ子は新人の教育係も務めていました。恋愛に夢中なリリーと、今のところ色恋に興味なしなスズ子。これは後の大恋愛へのフリですね。
美月の厳しい言葉で、稽古場がギスギスしていた火曜日。新人3人にも𠮟責していた美月をレストランに連れて行ったスズ子は、美月が花咲を辞めた理由や、その高い志を知り。
和希が同じ男役の美月にコンプレックスを抱き、ついに稽古を休んでしまった頃、鈴子の幼馴染で、芸者見習いになっていたタイ子役として藤間爽子さん登場。『silent』に引き続き、親友ポジション。
和希が歌劇団を辞めると言い出した水曜日。大和(蒼井優さん)が説得をしようとしますが、「ええんちゃいますか。逃げても」と一旦は突き放したかに見えましたが、才能がなくても続ける理由を和希に問われ、スズ子は「どんなに下手でも、好きで好きでしゃあないねん」と。
そして、「辛いよなあ。せやけどな、2人で抜かれよ。そんで、いつか見返したろ」の熱い言葉は和希に届き、皆の団結をももたらしました。しかしその頃、林部長(橋本じゅんさん)は、大熊社長(升毅さん)から賃金カットと人員削減の意向を伝えられていました。
賃金カットと新人などの解雇が実施された木曜日。一度は翻意した和希も、泣く泣く辞めることに。大和は会社に嘆願書を提出。新聞で「桃色争議」と騒がれ、会社側は戸別訪問して一時金を提示し、闘争から降りるよう切り崩し作戦に出ますが、スズ子はきっぱり断り。
股野(森永悠希さん)が一時金を受け取るなど、歌劇団に亀裂が生まれる中、ストライキを決意する大和と、それに反対する橘(翼和希さん)。男女のトップスターが対立する構図に。
大和と橘は二人で話し合い、お互いの考えを尊重することにした金曜日。大和とスズ子は、社長と最後の話し合いに向かいますが、先に社長室にいたのは橘で、必死に頼んでいたのでした。
冷徹な社長の言葉に激高し、乱入したスズ子。そして、その言葉を引き受けて入ってきた大和。社長と大和は決裂しますが、そんな大和を止めようとした橘は「ウチは、あんたのこと…」と言葉に詰まり。全てを理解した大和は橘を抱きしめ、「ありがとう」と去っていきました。美しい百合。
色々ネタバレな次週予告後、『あさイチ』に登場したのは大和役の蒼井優さん。この日の感動的なシーン含めた裏話がたくさん聞けました。
余談:今日の『安住紳一郎の日曜天国』では、今月亡くなった谷村新司さんを偲んで、番組ゲスト出演時の音声が流されました(スタートから13分50秒あたりから)。
その後、やや涙声気味で安住アナは「谷村さんの声、目をつむれば優しい顔が浮かびます」と語り、安住さんが大好きな1曲だという、アリスの「今はもうだれも」が流れました。