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ドラマ日記『クジャクのダンス、誰が見た?』&『相続探偵』(初回)

山下心麦(広瀬すずさん)の父が“一通の手紙”を遺して殺された。共に事件の真相を追う弁護士の松風義輝(松山ケンイチさん)。時代を超えた二つの事件に巻き込まれた親子の愛と運命が交錯するヒューマンクライムサスペンス『クジャクのダンス、誰が見た?』の初回。

大学生の山下心麦(広瀬さん)は父・春生(リリー・フランキーさん)と、なじみの屋台のラーメン店で肩を並べてラーメンを食べていた。ささやかな幸せを噛み締める心麦。しかしその夜、サークルの飲み会から帰宅した心麦を待ち受けていたのは、燃え盛る我が家と春生の訃報だった。

心麦の年齢設定は明らかになっていないものの、サークルの飲み会ということは20歳は超えているということなのでしょう。終盤、記者の神井孝(磯村勇斗さん)が言った言葉が事実なら、心麦は22年前に起こったという「東賀山一家6人殺害事件」の生き残りの次女の可能性が匂わされました。

ドラマ内での「タイトル回収」がこれだけ何度も出てきた作品はちょっと記憶になく。最初は春夫、次に松風、そして放火殺人の容疑者・遠藤友哉(成田凌さん)が「クジャク」を口にしていました。春夫と遠藤は関係がありますが、春夫と松風にもまだ明らかになってない繋がりがあるのでしょう。

心麦の伯母・木村夏美(原日出子さん)、春夫の元部下・赤沢正(藤本隆宏さん)、ラーメン屋台の店主・染田進(酒井敏也さん)など、怪しげな人物を散りばめた王道サスペンスらしい雰囲気。脚本・俳優・演出と申し分のないTBSクオリティ。新たな傑作の予感です。

クセ強だけど頭の切れる相続探偵・灰江七生(赤楚衛二さん)が、個性豊かな仲間と共に相続にまつわる事件をコミカルに、痛快に、時に大真面目に解き明かす、爽快感あふれる相続ミステリー『相続探偵』の初回。

灰江七生はある日、大物ミステリー作家が残した莫大な遺産を巡る相続トラブルの現場に遭遇する。故人は法的に無効と知りながら、あえてビデオメッセージで遺言を残していた…。一体なぜ!?アシスタントの令子(桜田ひよりさんさん)、朝永(矢本悠馬)という個性的な仲間と共にその謎に迫る!

相続問題を扱った映画やドラマというと、遺族たちが声高に自らの権利を主張するのが定番ですが、本作は死者の意思を尊重することに重きを置いているようです。

だからこそ、灰江の嫌いな言葉は「死人に口なし」であり、終盤に放ったセリフは「遺産は元々、今畠先生が稼いだもんだ。それを泣かせるような真似は、この灰江が許さねえよ」となるわけですね。

作家を生前に虐待し、遺言を偽造していた秘書の桜庭役に髙嶋政伸さん。作家の「SM夫婦探偵」シリーズのモデルという設定で、SM好きを公言している髙嶋さんの兄・髙嶋政宏さんを念頭に置いたキャスティングかな。

元エリート弁護士ながら、弁護士会を追われたという灰江の過去も今後明らかになるでしょうし、それは恐らくお墓の前で「父さんの無念は、必ず晴らす」と誓った言葉に繋がっていくのでしょう。


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