俳優ノート『向井理さん』
気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は、2021年春ドラマ『着飾る恋には理由があって』に出演する向井理さん。
「理系俳優」という括りがありますが、阿部寛さんや西島秀俊さん、佐々木蔵之介さんや藤木直人さんと並んで名前が挙がるのが、向井さん。明治大学農学部生命科学科で遺伝子工学を研究。しかも、プロの元バーテンダーだという華麗なる経歴。
俳優デビューした2006年、『のだめカンタービレ』ではまだ端役でしたが、ドラマ版『ハチミツとクローバー』(2008年)ではメインキャストの真山役。『傍聴マニア09〜裁判長!ここは懲役4年でどうすか〜』(2009年)で初主演。吉田羊さんが、『HERO』(2014年)以前に検事を演じています。
ふとしたきっかけから、裁判所の傍聴席に初めて座ったフリーターの北森夫(向井理さん)が見たのはストーカー・詐欺・恐喝にDV…驚くほど赤裸々な人間模様を描く、コメディタッチの人間ドラマ。
朝ドラ『ゲゲゲの女房』(2010年)でヒロインの夫役を演じ、ブレイクした向井さん。『サマーレスキュー〜天空の診療所〜』(2012年)や『S -最後の警官-』(2014年)など主演作も増えますが、ここでは妻・国仲涼子さんとの出会いのきっかけとなった『ハングリー!』(2012年)をどうぞ。
オーナーシェフの母が急逝し、山手英介(向井さん)はミュージシャンへの夢から一転、実家の人気レストランを継ぐことになるが、新進気鋭の実業家にレストランをのっとられてしまう。しかし逆境にもめけず、かつてのミュージシャン仲間と一緒に、新たに自分の店をオープンするべく奮闘する。
『神の舌を持つ男』(2016年)は大コケしましたが、嫌いではなく。でも最後は時代劇で『そろばん侍 風の市兵衛』(2018年)。向井さんは、算盤もできる剣の達人の浪人役。理系俳優の面目躍如といったところ。2020年にはSPドラマも放送されていますし、原作も長いのでシリーズ化されるかな。
時は文政。武家や商家の家計を預かるのが市兵衛(向井さん)。様々な商売を経験して、算盤の技を身につけた市兵衛は、実は剣の達人でもある。愛する者を守る時だけに抜くその剣は、人呼んで「風の剣」。実直に生きながら悪に苦しめられる人々のもとに、市兵衛が爽やかな風を吹き起こして行く。