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俳優ノート『長谷川博己さん』

気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回は大河ドラマ『麒麟がくる』に主演する長谷川博己(はせがわ ひろき)さん。

舞台中心だった長谷川さんが『セカンドバージン』(2010年)でブレイクして10年。『MOZU』(2014年)、『デート〜恋とはどんなものかしら~』(2015年)、『シン・ゴジラ』(2016年)、『獄門島』(2016年)など、作品は印象に残るものばかり。

そんな中、まず挙げたいのがドラマ『鈴木先生』(2011年)。長谷川さんの連ドラ初主演作でしたが、視聴率は振るわず。しかし、内容的には高く評価され、各ドラマ賞を受賞。映画化もされました。

長谷川さんは独自の教育理論を持つ人気中学教師ながら、クラスの女子生徒に妄想を抱くという、なかなか難しい人物を巧みに演じていました。また、同作は土屋太鳳さん、北村匠海さん、松岡茉優さんなど、のちにブレイクする若手俳優たちが出演していたことでも知られています。

次に、これまた長谷川さんを語る上で外せないのが『家政婦のミタ』(2011年)。最終回視聴率40.0%の大ヒット作で、東京ドラマアウォード2012ではグランプリを受賞しました。

長谷川さんは妻を亡くした4人の子持ち会社員。最初は物腰柔らかないいパパと思わせて、実は結構なクズで…という役どころを好演。子供役だった4人はそれぞれの道へ。中川大志さんが一番活躍してるかな。

最後は朝ドラ『まんぷく』(2018年)。主演の安藤サクラさんの夫役でしたが、日清食品創業者夫婦がモデルという事もあり、長谷川さんはW主演と言ってもいいぐらいにドラマを牽引しました。

朝ドラ評論の第一人者・木俣冬さんは、長谷川さんのことを「3大知性派俳優」&「2大追い詰めれられ俳優」と評しています。前者は他に堺雅人さんと向井理さん、後者は藤原竜也さん、と上手い表現。

頭の良さや上品さがにじみ出つつ、追いつめられると恐るべきテンションで狂気を見せる。『まんぷく』で長谷川さんが演じた萬平はまさにそれであり、この辺りが、長谷川さんの演技が人を引きつけるところなのでしょう。

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