ドラマ日記『アンメット』(第10話)
“記憶障害の脳外科医”という前代未聞の主人公・川内ミヤビ(杉咲花さん)が、変わり者の脳外科医・三瓶友治(若葉竜也さん)と出会い、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく新たな医療ヒューマンドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』の第10話。
一過性健忘の症状が現れ、突如、三瓶友治が誰だか分からなくなってしまった川内ミヤビ。今回は軽い発作で済んだが、大迫紘一(井浦新さん)は三瓶にミヤビの病状を詳しく伝えた上で、手術するにはあまりにも危険だから絶対に手を出すな、と釘を刺す。
毎回ミヤビにまつわる話と共に、メインゲストによる患者の物語が涙を誘う本作。今回は最悪性の脳腫瘍で余命僅かな画家の柏木周作(加藤雅也さん)と、その妻・芳美(赤間麻里子さん)のエピソード。
二人は高校時代の同級生で美術部。周作が芳美に絵のモデルを依頼したことが交際のきっかけでした。薄れゆく記憶の中でも、芳美の存在だけは覚えていて、その介助で食べ物を口にする周作…「心が覚えている」はこのドラマに通底するメッセージ。
もはや妻であることも覚えていない様子の周作が、あらためて芳美に「モデルになってくれませんか」という件で涙腺崩壊。加藤さんの繊細な演技と、それをしっかり受け止める赤間さんの名演。ほんと、いいものを見せてもらいました。
最後まで医者の仕事を全うするために、手術を受けないというミヤビですが、本音は失敗した時の三瓶を心配してのもの。それでも諦めない三瓶は、密かに手術の練習を繰り返し。そして、それはまた大迫も同じだったと判明。
ラスト、再び倒れたミヤビ。もはや手術しかないようにも思えます。一人で無理なら、二人、三人とアベンジャーズ方式で何とかなりませんかね。最後はスッキリとハッピーエンドに終わって欲しい。
余談①:22日放送の『人生最高レストラン』。ゲストは俳優・山本耕史さん。妻・堀北真希さんとの結婚話は相変わらず謎ながら、今回も面白かったです。映画やドラマだけでなく、トーク番組でも毎回爪痕を残す、本当に稀有な器用俳優。
余談②:『虎に翼』第13週予告に、戦死したはずの直道(上川周作さん)の声。戦争未亡人の花江に再婚話が持ち上がらなかったのはひょっとして…。第12週に登場した、平田満さん演じる最高裁長官の役名が星朋彦。今後登場予定の岡田将生さん演じる裁判官の役名が星航一。これはひょっとして…。