ドラマ日記『無能の鷹』&『放課後カルテ』(初回)
見た目は有能、中身は無能!?有能オーラが半端ないのに、圧倒的無能なヒロイン・鷹野ツメ子(菜々緒さん)が、全然気にせず清々しく生きちゃう超・脱力系お仕事コメディ『無能の鷹』の初回。
鷹野ツメ子は、コピーができない、パソコンも起動できない。難しいことを考えると頭が痛くなっちゃうし、何がわからないのかも、わからない!“社内ニート”となった鷹野の世話役を押し付けられたのは、ひ弱で不運な同期入社の鶸田道人(塩野瑛久さん)。
さほど連ドラ主演は多くはないものの、『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(2015年)などの悪女キャラとそのビジュアルで、強い印象を残してきた菜々緒さん。
近年は役の幅も広がっており、『4分間のマリーゴールド』(2019年)における余命1年のヒロイン役や、『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(2021年)でのシングルマザーの看護師役などが記憶に残ります。
無能過ぎるにも程があるのに、なぜか堂々としている鷹野のギャップで笑いを取りつつ、鷹野&鶸田の同期コンビがタッグを組み、互いの長所を活かして、まさかの大型契約獲得に漕ぎ着けるまでが描かれました。
登場人物たちの全てに鳥に関する名字がつけられている本作。初回は鶸田に、次回は鳩山樹(井浦新さん)がフィーチャーされ、最終的に鷹野の力で仕事が成功するという構成が続くのでしょう。
『光る君へ』で気品高き一条天皇を演じた塩野さんが、誰かわからないレベルで真逆の役。『虎に翼』の山田よね役で一躍ブレイクした土居志央梨さんは、一瞬しか映りませんでしたが、いずれフィーチャー回があるのでしょう。井浦さんの常識人な役は珍しい。
目下、朝ドラ『おむすび』が不評中の脚本家・根本ノンジさんですが、本作は面白くなりそう。視聴継続。
小学校を舞台に、口も態度もでかい小児科医・牧野(松下洸平さん)が、その観察眼で“言葉にできないSOS”を見抜き、未来へ向かう子ども達の背中を押す保健室ヒューマンドラマ『放課後カルテ』の初回。
小児科医の牧野が小学校の保健室に「学校医」として赴任した。仏頂面で「保健室にはなるべく来ないでもらいたい」と言い放つ牧野に、児童たちも、6年担任・篠谷も唖然。
多くの学園ものドラマと同じく、一人の生徒にフィーチャーされていくであろう本作。初回は、NHK Eテレ『みいつけた!』で、4代目スイちゃんを長く務めた増田梨沙さんが、激しい眠気に悩む生徒・野咲ゆきを演じました。
無愛想キャラという牧野ですが、診断は的確ですし、口が重いゆきに対し、ぬいぐるみを使って聞き出そうとするなど、さっそく生徒に寄り添う姿勢を見せていました。
生徒の一人・冴島啓(岡本望来さん)から、「牧野先生って患者を殺したらしいよ」と噂を立てられていた牧野の過去も、これから明かされていくのでしょう。視聴継続。
余談:西田敏行さん死去。「名優」という言葉だけでは収まり切れない、日本一の「芸達者」であり、圧倒的な「人間力」の人であったなと。過去の記事を2つ再掲することで追悼とします。