ドラマ日記『じゃない方の彼女』(初回)&『古見さん』(第6話)ほか

家族を愛する男・雅也(濱田岳さん)が、天然魔性系女子大生・怜子(山下美月さん)に振り回される不倫コメディ『じゃない方の彼女』の初回。第1話から怜子の不意打ちキス。

美人な妻・麗(小西真奈美さん)&一人娘と、平凡なりに幸せな日々を送っていた大学の准教授・雅也。ある日、スーパーに買い物に出かけた雅也は、怜子と偶然に出会う。これを境にある【運命】によって、小悪魔的な魅力を持つ怜子と急接近してしまうが…。

『着飾る恋には理由があって』ではヒロインのしっかり者の後輩を演じた山下さんですが、今回は『あざとくて何が悪いの?』内ドラマのイメージに近いかな。雅也を呼び止めてからの、唇に限りなく近い頬キスが完璧。そのシーンに「企画・原作 秋元康」のテロップを被せるあざとさよ(笑)。

濱田岳さんの小市民的なコメディー演技は相変わらず最高。雅也の母で、恐らく引っ掻き回すポジションの弘子役・YOUについては様子見。同放送枠の前作『うきわ -友達以上、不倫未満-』同様、最後の一線を越えない気もしますが、さてどうでしょう。

ウザすぎるほど全力の愛情を示すオカン・よい子(城島茂さん)と反抗期の息子・たけし(大西風雅さん)親子の“卒業”までの日々を描く、全力愛情コメディ『サムライカアサン』の初回。「島茂子」の顔を持つ城島リーダーだけに、割烹着にも違和感なし。

①よい子の“愛情たっぷり弁当”を忘れていったたけし。「あかん!忘れてるやん!」とよい子は即座に走りだし、たけしの高校へ。②よい子は女の子(井頭愛海さん)と仲よく歩くたけしを目撃。よい子はたけしを問い詰めるが、あまりのウザさにたけしは激怒、家を飛び出していく。

城島リーダーが女装&関西という設定だけに、「笑い」パートにおけるそのやり取りが、コメディーを超えて、コント的になるのを何気に抑えているのが、「ホロリ」パートの有野晋哉(よゐこ)さんの演技かな。

オスカーの中では、同じ朝ドラ女優の小芝風花さんと明暗が分かれた感もある井頭さんですが、今回は特に可愛い(推してます)。意外にも初回から手つなぎで、たけしの彼女と判明。よい子の「Aまで?Bまで?」という昭和的な男女関係の表現がツボ(不明な方は沖田浩之さんの「E気持」参照)。

主人公・倉科泉(飯沼愛さん)が謎の転校生・祖父江広樹の正体を追う中で、友情、恋愛、進路が振り回される青春群像ラブストーリー『この初恋はフィクションです』の初回。

泉は優等生で恋愛に奥手な高校2年生。ある日、泉のクラスにイケメンの転校生がくるとの噂が。しかし、転校生・祖父江広樹は初日から欠席。泉は祖父江の家まで宿題を届ける係に。家に行くと突然、祖父江の母・麻里(矢田亜希子さん)から彼のLINEを教えられ、秘密のやり取りが始まる!

プロジェクトで選ばれた、ほぼ無名の女優たちの演技が逆に新鮮。知っている生徒役は、『今ここにある危機とぼくの好感度について』『真犯人フラグ』の坂東龍汰さんと、『あのときキスしておけば』の窪塚愛流さん(窪塚洋介さんの息子)ぐらいかな。

まだ始まったばかりでストーリーは何ともいえませんが、毎日15分放送スタイルは見逃しそうなので、一週間分をYoutubeでまとめ見する方がいいかも知れません。 担任教師役で、飯塚悟志(東京03)さんが出ているのは好材料。

ごく普通の男子高校生・只野(増田貴久さん)とちょっと風変わりな女子高校生・古見(池田エライザさん)とのふれあいを描く『古見さんは、コミュ症です。』の第6話。

万場木(吉川愛さん)から、好意を寄せる異性の存在を質され、古見さんは戸惑ってしまう。そして、超絶ナルシストの転校生・成瀬(城田優さん)が現れて、只野と一緒に文化祭の出し物を企画していくことになるが、出し物の発案をめぐって古見がまさかの「ヤル気」を示し物議をかもす。

それがどんなものか知らず、メイド喫茶を提案した古見。どんなものか知ってもらうために、カラオケ店でメイド服を着てみせる只野が妙にに合っている(笑)。城田さんには「森のくまさん」を、増田さんには音程の定まらない「木綿のハンカチーフ」を敢えて歌わせる演出も楽しい。

恋愛モードに入ってきた同作。となれば、三角関係と「すれ違い」は必然。ラストに古見が言った「もう大丈夫です…」の言葉を“戦力外通告”と受け取った只野と、自分の恋心に気がついた古見。高橋克実さんのナレーションが絶妙でした。

蛇足:10月10日にNHK総合で再放送された「NHK 伝説のコンサート“わが愛しのキャンディーズ”」(2006年)。解散コンサートのほかにも、当時の映像がふんだんに盛り込まれ、加藤茶さんや伊東四朗さんらの証言も。『みごろ!たべごろ!笑いごろ!』の映像とか懐かしかったなあ。

かかった楽曲も多数で、そのほとんどを知っているし、名曲揃いだなと改めて思いましたし、当時はランちゃん(伊藤蘭さん)派だったのに、今では断然スーちゃん(田中好子さん)派な自分に気がつきました。「NHKプラス」で17日まで無料配信中。見逃した方は是非。


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