ドラマ日記 『石子と羽男』(初回)
崖っぷちの東大卒パラリーガル・石田硝子(有村架純さん)と、1回で司法試験に合格した高卒弁護士・羽根岡佳男(中村倫也さん)。“石羽コンビ”が誰にでも起こりうる珍トラブルに挑む、異色のリーガル・エンターテイメント『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』の初回。
石田硝子は、東大法学部を首席で卒業したものの、司法試験に4回落ちたことに劣等感を抱きながら、父・潮綿郎(さだまさしさん)が営む「潮法律事務所」でパラリーガルとして働いている。そこに、1回で司法試験に合格した高卒の弁護士・羽根岡佳男が綿郎にスカウトされてくる。
安倍元首相の事件を受けて、一週間放送延期となった初回。離婚調停での最悪の出会いをした硝子と佳男というスタートは定石通り。当初は、天才(男)に振り回されるサポート(女)役の構図かと思いましたが、むしろ逆。時代は変わりました。
カフェで勝手に携帯電話を充電して訴えられた中古車販売会社の会社員・蒼生(赤楚衛二さん)の一件から、その先に同社のパワハラ事件につながり、最終的に蒼生が会社を辞め、硝子らの法律事務所でアルバイトを始めるサプライズという流れはよく練られていました。
また、「法律を知っていれば、守れること、避けられることもある。傷を最小限にとどめることもできる。そのお手伝いをするのが我々です」という「潮法律事務所」の理念と、この作品のコンセプトが明確に示された初回でした。