ドラマ日記『新宿野戦病院』(第5話)&『あの子の子ども』(第6話)
新宿区歌舞伎町の「聖まごころ病院」に、突然アメリカ国籍の元軍医であるヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子さん)が降臨。美容皮膚科医の高峰享(仲野太賀さん)と出会い、歯車が動き始める救急医療エンターテインメント『新宿野戦病院』の第5話。
ヨウコが院長(柄本明さん)とリツコ(余貴美子さん)との間に生まれた娘であることを知り、動揺を隠しきれないはずき(平岩紙さん)。同じくして、マユ(伊東蒼さん)を探しに、DVをしている母親・カヨ(臼田あさ美さん)の彼氏・シンゴ(趙珉和さん)が聖まごころ病院に押し入ってくる。
毎回、歌舞伎町を反映するように、様々なストーリーがカオス的に展開する同作。今回も冒頭&ラストでのヨウコ跡継ぎ問題、母親へのマユの絶縁宣言、亨の舞(橋本愛さん)からヨウコへの乗り換えなど、色々ありました。
その中でも、社会派なテーマで描かれたのが、ホームレスと政治家との医療格差問題。マイナンバーカードや「意地悪ベンチ」など、まさに「今」なネタをぶっこんできましたね。
「クレーマー」住民に対し、「思考停止」な公的機関が出しがちな答えがこれなんでしょう。「快適な生活」を送りたい、自分たちの前から見えなければいいという「排除の論理」。自分に関係ない人間が、野垂れ死のうが知ったことではない、という人が増えた気はします。「自己責任」論か。
ホームレスを演じたのは、「ずうとるび」二代目リーダーの新井康弘さん(初代リーダーは『笑点』の山田隆夫さん)。久しぶりに見た気がして調べたら、『空飛ぶ広報室』(2013年)における、帝都テレビ報道局長役以来でした。
高校2年生の福(桜田ひよりさん)と、幼なじみの恋人・宝(細田佳央太さん)が避妊に失敗し、福の妊娠が発覚。決してなかったことにできない現実に悩み、葛藤する2人を描く、“ラブストーリーの一歩先”の物語『あの子の子ども』の第6話。
宝が持ってきたノートには、妊娠週数の数え方や中絶手術のリミットとその費用まで、福がついさっき野田由紀先生(板谷由夏さん)から聞いたことが事細かに記されていた。さらに、宝が出産も選択肢に入れていることに驚く福。
宝ノートを一緒に読み、中絶のタイムリミットまでぎりぎり二人で考えようと確認し合った福と宝。しかし、福がズル休みしたことは担任の沖田(橋本淳さん)にバレており、保健室の足立先生(菊池亜希子さん)にせっつかれた沖田は、福の家に連絡。
菊池さんは、前クール『くるり〜誰が私と恋をした?〜』では、主人公(生見愛瑠さん)の同僚役、前々クール『春になったら』では妊婦役で出てました。『恋せぬふたり』も印象に残りますが、やはり『問題のあるレストラン』で演じた藤村五月役ですかね。
心配していた母・晴美(石田ひかりさん)に泣いて謝罪する福でしたが、晴美は許してくれて。その後、食事になるも食欲が進まない福を気遣う晴美。意を決して、「妊娠した」と告白した福。シーンがシンクロし、母・直実(美村里江さん)に「妊娠させた」と宝が打ち明けたところで終了。
次回はいよいよ、美村さんの本領発揮の修羅場かな。
余談:8月5日放送のNHK『あさイチ』は「教えて先輩たち!vol.3 元気になるお悩み相談」ということで、さだまさしさん・所ジョージさん・松重豊さんという、渋くて元気な初老オジサンたちが、含蓄ある多様な回答を披露。
スタジオゲストには、朝ドラ『虎に翼』の涼子様こと、桜井ユキさんも登場。福岡県久留米市出身でしたが、博多華丸・大吉さんはそのことには触れなったのが不思議。温厚に見える松重さんですが、今でも実は尖っているロック野郎だなと思いました。
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