女優ノート『土村芳さん』
気になる女優さんの出演作についての覚え書き「女優ノート」。今回は、2021年春ドラマ『ゆるキャン△2』に出演、NHKドラマ『ライオンのおやつ』に主演する土村芳(かほ)さん。
黒木華さんと同じ、京都造形芸術大学映画学科俳優コース出身の土村さん。当時、映画学科教授だった林海象監督に抜擢され、映画『彌勒 MIROKU』(2013年)で初主演。広く知られるようになったのは、朝ドラ『べっぴんさん』(2016年)。主人公(芳根京子さん)の親友・君枝役でした。
朝ドラの印象が強いせいもありますが、昭和顔で、病弱だったりどこか儚いイメージがある土村さん。『コウノドリ』(2017年)の子宮頸がんを患う妊婦役や、戦中を描いた『この世界の片隅に』(2018年)で出征した夫を待つ妻役もはまり役でした。
そんな土村さんが、意外なキャラクターを演じたのが『恋がヘタでも生きてます』(2017年)。土村さんは、主人公・美沙(高梨臨さん)のルームメイトのお嬢様・千尋役。セックスが下手なために婚約者に浮気されたことから、知り合った男(淵上泰史さん)“指南”してもらい、やがてセフレに。
不器用で赤裸々過ぎるオトナの恋を描いたラブコメディ。美沙は、一見完璧に見えるのだが、実は恋愛が下手。一方、ルームシェアをしている親友・千尋は美沙と正反対のタイプ。そんな2人の前に現れる「完璧男」と「セフレ男」。2人は果たして「愛ある幸せ」を手に入れられるのか…。
2019年、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』で存在感を示した後、主演したのがドラマ『本気のしるし』。周囲の男を次々と不幸へと追いやる“ヤバい女”を好演。劇場版は、カンヌ国際映画祭でも高く評価されました。
職場の先輩と後輩を二股している“クズ男”の辻(森崎ウィンさん)が出会ったのは、無意識のうちに男性をひどい状況へと導く浮世(土村さん)。追い込まれるとその場限りの嘘をつき、お金や人間関係、すべてに無責任な言動をとる浮世は、辻を含めた周囲の男性を巻き込みながら転落を繰り返す…。
最後は、シーズン1から出演している『ゆるキャン△』シリーズ(2020年~)。土村さんは、高校の同好会「野外活動サークル」の顧問となる教師・鳥羽美波役。普段は真面目キャラながら、酒が入ると豹変するので、毎回酒飲まないかなあと期待してしまいます。
キャンプを満喫する女子高生たちの緩やかな日常を描いた青春ドラマ。ソロキャンプが趣味の志摩リン(福原遥さん)は、今日もひとりでキャンプへ向かう。まったりとひとりの時間を過ごすリンは、迷子になった各務原なでしこ(大原優乃さん)から助けを求められる。