ドラマ日記『ひきこもり先生』(最終回)&『ボイスⅡ』(初回)

11年間のひきこもり生活を経験した陽平(佐藤二朗さん)が、ひょんなことから公立中学校の非常勤講師となり、不登校の生徒たちの特別クラス「STEPルーム」を受け持つことになる『ひきこもり先生』の最終回。サブタイトルの「できる、できる、できる」は“祈り”にも似て。

卒業式が近づき、不登校クラスの生徒たちは、不登校クラス独自の卒業式をやりたいと祥子(佐久間由衣さん)に訴える。その矢先に、例の感染症の影響で全国一斉休校の要請があり、校長(高橋克典さん)は決断を迫られる。

前半は、陽平の引きこもり友だちで、余命半年の依田(玉置玲央さん)の「STEPルーム」での特別授業&イジメ隠蔽が発覚し、教育長就任の目が絶たれた校長の挫折、後半は、例の感染症の影響で卒業式もなくなった中、「STEPルーム」の生徒たちが取った行動の顛末が描かれました。

依田が叫んだ「自由だった…(でも)俺だって何かできたはずなんだ…」の言葉は、不登校の生徒たちの存在を肯定すると同時に、依田の後悔を通じて、半歩だけでも前に進む勇気を生徒に与えるものでした。玉置さん熱演。

ここまで憎まれ役だった校長ですが、実は担任時代に学級崩壊を起こし、逃げてしまったトラウマがあり、それゆえの出世欲だったと判明。陽平と生徒たちの声に耳を傾け、最後は校門を開く展開は賛否はあるようですが、校庭に寝そべり皆で空を見上げる演出が余韻を残す、いい最終回でした。

近年、新学期前に著名人が、生徒たちに発する「逃げていい」というメッセージ。それはそれで意味あることでしょうが、このドラマはその先、半歩を踏み出すことを描く作品となっていました。

凄腕刑事・樋口彰吾(唐沢寿明さん)と、ボイスプロファイラー・橘ひかり(真木ようこさん)ら、緊急指令室(110番)の直轄チーム「ECU」の活躍を描くドラマの続編『ボイスⅡ 110緊急指令室』の初回。

緊急指令室長の橘ひかりと、ECU緊急出動班の班長・重藤雄二(増田昇太さん)はその日、本部での会議を終えたその足で、立てこもり事件の現場へ向かう。一方、息子・大樹のため、現場から退いていた元刑事・樋口彰吾(唐沢寿明さん)は、妻の墓参りの帰り、女性が襲われている現場に遭遇。

初回からフルスロットル。橘の恋人の重藤は殺され、樋口の息子の大樹(鳥越壮真さん)は誘拐されたまま次週へ。ドラマのダーク&ハードテイストは変わらず、継続キャストも多い中、前回内通者だった石川透(増田貴久さん)が懲戒免職になっていないのは謎(笑)。

犯行を続けながら、なぜか踊る「白塗りの男」が注目ポイントになるようで、シネマカフェの記事によると、横浜流星・松田翔太・山田裕貴・安藤政信などの説がネットでは挙がっているとか。これ、前作の「カチカチ野郎」伊勢谷友介さんだったら一番面白い(実は生きていたパターン)。


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